免疫ケアを、もっと身近でうれしいものに。中途社員の視点が光る『iMUSE グリーン』誕生秘話
2024年11月、免疫ケアをサポートする『iMUSE』シリーズに、新たに『iMUSE グリーン』が加わりました。
1日に必要なビタミン(B1,B6,C)を手軽に補給しながら、健康管理をサポート。これまでの商品とは一線を画す、グリーンカラーのパッケージも特徴的です。グレープフルーツミックス味のすっきりとした甘さで、水分補給やリフレッシュにもぴったり。(果汁10%未満)
この『iMUSE グリーン』の開発背景には、「お客さまの健康をサポートしたい」というキリンの熱い想いと、中途社員ならではの"新しい視点"が大きく関わっていました。
今回は、誕生に携わったブランド担当の阿戸 瑛理子とデザイン担当の居鶴 紗代に、開発に込めた想いや発売までの道のりについて話を聞いてみました。
異なるキャリアに共通する「健康に寄り添いたい」という想い
─まず、お二人の担当業務について教えてください。
阿戸:私は、プラズマ乳酸菌を使用した500mlペットボトル商品を担当しています。ブランド担当として、コンセプト開発やパッケージデザインの検討など、商品の発売に向けた一連のプロセスを手掛けています。
居鶴:私はデザインチームに所属していて、ヘルスサイエンス領域のデザインを担当しています。デザインの専門性を活かして、外部の協力会社と連携しながら商品の魅力を引き出すデザインを考案し、お客さまにブランド体験をお届けすることが仕事です。
─お二人とも中途入社とのことですが、転職のきっかけは何だったのでしょう?
阿戸:前職では、大人用オムツを扱う日用品メーカーで、営業とマーケティングを経験しました。健康寿命を支える製品に携わることにはやりがいを感じていましたが、「マーケティングの力で、もっと幅広いお客さまの健康をサポートしたい」という想いが強くなり、キリンのヘルスサイエンスの取り組みに魅力を感じて転職を決意しました。
居鶴:私も阿戸さんと似ています。前職は化粧品メーカーで約10年間、デザインに携わっていたんです。デザインでブランドを育てることに充実感を感じる一方で、次第に「デザインでより多くの人と接点を持ちたい」という想いが強まっていきました。キリンがヘルスサイエンス領域に力を入れていることを知り、身近な商品を通じて健康に貢献できる点に惹かれました。
─お二人が、キリンの“ヘルスサイエンス領域”にこだわった理由を教えてください。
阿戸:前職時代から“世の中の不快を快にする仕事”にやりがいを感じていて、転職しても健康にまつわる商品に携わりたいと思っていました。特に、キリンのヘルスサイエンス領域は、免疫ケアの技術を活かしながら、多くの人の日常に寄り添える点に大きな魅力を感じました。
前職の先輩から「キリンが本気で健康に取り組んでいる」という話を聞いたことも、転職の後押しになりましたね。
居鶴:化粧品という嗜好性の高い領域を手掛けてきた経験から、次は「誰かの役に立つ領域」に関わりたいと考えていて、そのときに浮かんだテーマが「健康」だったんです。医薬品のような専門的な分野ではなく、より幅広い人に貢献できる分野に携わりたいと考えていたので、その点で飲料は魅力的でした。
転職活動を進めるなかで、キリンがヘルスサイエンス領域に真剣に取り組んでいる姿勢を知り、デザインの力で健康をより身近なものにできると確信しました。
社外から見た“フラットな視点”を開発の原動力に
─そんなお二人から生まれた『iMUSE グリーン』のコンセプトを教えてください。
阿戸:「免疫ケアと1日分のビタミン(B1,B6,C)を手軽に補える、毎日のおいしい水分補給飲料」というコンセプトで開発しました。これまでの『iMUSE』シリーズは、体調管理への意識が高い人をターゲットにしている印象がありましたが、この商品では、よりライトなお客さまの健康もサポートしたいと考えていて。
というのも、免疫ケアの認知は高まっているものの、「『iMUSE』を飲むタイミングがわからない」といったお客さまの声は意外と多かったんです。そこで着目したのがビタミンでした。ビタミンは体調管理のために摂取する習慣が、一般的に定着しています。ビタミンを入り口とすることで、『iMUSE』を日常的に取り入れていただけるのではと考えました。
─お二人は入社前まで、『iMUSE』にどのような印象を抱いていたのでしょうか。
阿戸:実は、前職時代は「免疫ケア」と聞いてもピンとこず、『iMUSE』を手に取ったことはありませんでした。しかし、キリンに入社して『iMUSE』を飲み続けるうちに、日々の水分補給で免疫ケアができる手軽さを実感したんです。仕事やプライベートを大切にしながら、健康のための特別なアクションを起こすのは意外と大変ですよね。
健康管理の基本として、バランスの取れた食事や適度な運動、十分な睡眠はもちろん大切ですが、飲みものを置き換えるだけで始められる健康習慣なら、気軽に生活に取り入れられるなと。そういった実体験から、「免疫ケアを日常的に取り入れてもらうこと」を念頭に、開発に取り組みましたね。
居鶴:私は、店頭で『iMUSE』を見かけたとき、キリングループのシンボルである聖獣麒麟のマークが入っているのを見て、「キリンの本気度」を感じていました。しかし同時に、「免疫ケア」という言葉に少し敷居の高さを感じてもいました。
それでも、デザイン担当として関わるなかで、『iMUSE グリーン』が、多くのお客さまにとって免疫ケアの入り口になる可能性を感じたんです。その想いを胸に、機能性を伝えつつ手に取りやすいデザインを目指して開発しました。
─『iMUSE グリーン』という商品名には、どのような想いが込められていますか?
阿戸:「グリーン」という言葉には、自然なイメージや体に優しいという印象があります。私たちの調査でも、ナチュラルな健康感を伝えられることがわかりました。
それに加えて、これまでの機能重視のアプローチから一歩進んだ、毎日の水分補給で、手軽に、体調管理に役立つという価値を、もっと親しみやすい形で表現したいと思ったんです。さまざまな候補がありましたが、最終的にほどよくラフ感のある商品名になったかなと。
居鶴:実は、『iMUSE グリーン』に決まる前は、みかん果汁をベースにした商品を考えていて、商品名も違うものになる予定だったんです。でも、開発を進めるなかでグレープフルーツを採用することになり、それに合わせて商品名やパッケージもガラッと変わりました。
─もともとは、まったく別の方向性で商品を開発していたのですね。
阿戸:そうなんです。もともとは「ジュースを飲む感覚で健康管理に役立つ免疫ケアがあれば、手に取りやすいのでは?」という仮説から、みかん果汁を軸に商品開発を進めていました。でも、ジュースのおいしさと健康感を両立させるのは、なかなか難しくて。
阿戸:ビタミン補給のイメージが強いグレープフルーツに変更になったことで、ジュースというコンセプトから一歩踏み出せたのは、逆にいいきっかけになったと思っています。
グレープフルーツの爽やかな味わいと、すっきりとした飲み心地や健康感が、仕事の合間やちょっとしたリフレッシュタイムにぴったりだなって感じていて。まさに日常的に健康を取り入れてもらえる飲みものになったと思います。
おいしさを伝えたくて、これまでの常識を見つめなおした
─パッケージデザインでは、既存の『iMUSE』シリーズとは異なるアプローチを取ったそうですね。
居鶴:そうですね。そもそも、私が入社して最初に手掛けたのが、『iMUSE からだ想い ヨーグルトテイスト』という商品だったのですが、そのとき、免疫ケアを親しみやすいデザインで表現する難しさに直面したんです。
というのも、この商品は日常的に取り入れやすいようにライトなデザインにしたつもりだったんですが、実際に発売したところ、むしろストイックな印象を与えていることがわかって。
チームで議論を重ねるなかで、「このままでは『iMUSE』の可能性を活かしきれない」と感じて、危機感を覚えました。それで『iMUSE グリーン』では、「新しい健康飲料をつくるんだ!」という熱い想いで、デザインを一から見直すことにしたんです。
─具体的に『iMUSE グリーン』のパッケージでは、どのような工夫をしたのでしょうか?
居鶴:まず、パッケージでおいしさと健康感をうまく表現できるように、グリーンカラーを選びました。化粧品のデザインをしていた経験から、免疫ケアの機能性を伝えるだけでなく、持っているだけで気分が上がるようなワクワク感も大切にしたかったんです。パールのように煌めくグリーンを使うことで、視覚でも楽しんでもらえるようにしました。
フルーツの表現も、ジュースに見せないようにしながら、栄養を摂取できるというメッセージを伝えたかったので、あえて記号的なデザインにしました。
これまでの『iMUSE』は、免疫ケアの機能をわかりやすく伝えることに重きを置いていましたが、今回は低果汁飲料という特性を踏まえ、飲む楽しさや選ぶ楽しさといった情緒面にも着目しました。機能性を大切にしつつ、おいしさや高揚感も伝えるデザインのバランスを取るのは、とても大変でしたね。
阿戸:デザインは何度も検討を重ねましたよね。味が途中で変わったこともあり、通常は1回で済む定性調査を3回も実施したり、100パターン以上のデザインを作成したり。納得のいくデザインに辿り着くまで、とことん追求しました。
実は今回、これまでの『iMUSE』から大きく変更したところがあるんです。
居鶴:そうなんです。おいしさで手に取ってもらいたいという想いから、上段に大きく配置するのが常識だった「免疫ケア」の文字を、今回はあえて下段に小さめに配置するなど、これまでの『iMUSE』シリーズとは異なるデザインにしました。
─そうした従来の枠にとらわれないアプローチは、社内でもすんなり受け入れられたのでしょうか?
阿戸:すんなりとまではいかなかったのですが、お客さま調査の結果をもとに説得を重ね、最終的には新しい提案を受け入れてもらえました。
入社前は、キリンに「石橋を叩いて渡る」ような慎重な社風があると思っていましたが、『iMUSE』チームは、チャレンジを後押ししてくれる風土があって。新しいアイデアを提案すると、お客さま基点で納得できるものであれば「やってみよう」と背中を押してくれるんです。誠実さと挑戦のバランス、それを支える信頼関係の強さは、入社前には想像もしていなかったですね。
居鶴:私も予想以上にチャレンジさせてもらえることに驚きました!『iMUSE』のような確立されたブランドでも、いい意味で型にはまらない提案ができる自由度の高さは、入社前の印象とは大きく異なっていました。でも、阿戸さんと同様に、お客さま理解を基点に挑戦する風土は、企業としての堅実さだなと実感しています。
例えば、「免疫ケア」の文字を下げた理由として、「パッケージ上でプラズマ乳酸菌と免疫ケアの文字が離れていて、免疫ケアの意図が伝わりづらい」という仮説がありました。しかし、仮説に基づいてデザインを進めることは、真のお客さま理解にはつながらないため、このままでは納得してもらうのが難しいと感じました。
そこで「免疫ケア」と「プラズマ乳酸菌」の文字を並べて配置し、視覚的につながりを持たせたデザインを作成。新しいデザインと従来の配置に似たデザインを比較調査し、その結果をもとに今のデザインを提案しましたね。
『iMUSE グリーン』から免疫ケアの間口を広げたい
─試行錯誤の末に発売された『iMUSE グリーン』ですが、どのような反応がありますか?
阿戸:実際に『iMUSE グリーン』を飲んでいる社員を見かけたり、街中で飲まれているのを見て、心からよろこびを感じましたね。
使用感で評価される日用品とは違って、飲料は味がとにかく重要です。お客さまのニーズを理解しつつ、ほかのチームのメンバーにも試飲してもらいながら試行錯誤を重ねてきたので、好評をいただいているのは本当にうれしいです。
居鶴:特に印象的なのは、働く方を中心に「おいしい」という声を多くいただいたこと。夕方のリフレッシュタイムにサラリーマンの方が手に取ってくださることも多く、おいしさと健康感を兼ね備えた商品として受け入れてもらえていると実感できています。
─今回の手応えをもとに、今後どのような可能性を見据えていますか?
阿戸:『iMUSE グリーン』の発売を通じて、免疫ケアがもっと身近なものになる可能性を感じています。この商品が、免疫ケアに興味を持つきっかけになり、最終的には『iMUSE』ブランド全体として、日々の体調管理が気になる時期など、さまざまな場面で「そばにいてくれる存在」になれればうれしいです。
ペットボトル飲料ならではの特性を活かし、「水分補給のたびに少し健康を考える」という価値をお届けすることで、多くの人の健康をサポートできればと思っています。
居鶴:今回を通じて、「ヘルスサイエンス領域のデザインをもっとうれしいものにしていきたい」とあらためて実感しました。健康にまつわる商品のデザインを、安心感を与えるだけでなく、持っていることがうれしくなるようなものに、さらに引き上げていきたいと思います。
『iMUSE』はまだ成長過程にあるブランドなので、全体を見渡しながら、一つひとつの商品に真摯に向き合い、より多くの人に支持されるブランドに育てていきたいです。
持ち歩きたくなる免疫ケア。『iMUSE グリーン』新発売
爽やかなグレープフルーツの味わいと親しみやすいデザインで、日々の健康ケアをより身近にする『iMUSE グリーン』が2024年11月より発売中。
免疫ケアとビタミン(B1,B6,C)補給を同時にかなえる1本は、毎日の水分補給で体調管理をサポートする頼れるアイテムです。控えめに輝くグリーンのパッケージは、持ち歩くだけで気分が上がるはず。
健康感と親しみやすさを兼ね備えた新しい『iMUSE グリーン』を、ぜひ毎日の生活に取り入れてみてください。