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サッカーが自分の“やりたい”を貫く大切さを教えてくれた。レモンザムライさんの #サッカーがつなぐもの

国産レモンのおいしさの認知拡大や、レモンサワーの監修など、レモンに特化した活動を行うレモンザムライさん。そんなユニークな現在の姿とは裏腹に、“受け身”の人生に甘んじていた時期も長かったといいます。幼少期から続けてきたサッカー。その中で得た経験が、今の自分を後押ししてくれているとレモンザムライさんは語ります。

日本サッカーの発展を担ってきたJFAと、1978年から日本代表を応援し続けるキリンが共同で、サッカーの持つ力を紹介するnote連載「 #サッカーがつなぐもの 」。
第2弾は、レモンザムライさんが、今の活動とサッカーとの意外なつながりについて語ります。

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【プロフィール】レモンザムライ
『安心だから国産レモンを選ぶではなく、おいしいから国産レモンを選ぶ』をモットーに、国産レモンの普及活動を行う。瀬戸田レモンを初めとした国産レモンと、その果汁製品など加工品の卸販売および個人向けEC販売のほか、レモンサワーの監修、レモンサワーイベントの定期開催などを行う。尾道せとだレモン大使。
公式リンク集:https://lit.link/lemonzamurai


「初めてのサッカースタジアム」が強烈な原体験に

サッカーを始めたのは、小学2年生のとき。動機は、友達が始めた影響というありがちなものでした。始めてすぐのころ、僕をサッカーにのめりこませる強烈なできごとが訪れました。それは、父親に連れて行ってもらった、初めてのサッカー観戦。場所は、茨城県のカシマスタジアム。Jリーグ・鹿島アントラーズのホームゲームでした。

初めて見たサッカースタジアムの華やかさとサポーターたちの作り出す独特の空気感に圧倒され、一瞬で魅了されました。

その時「自分もこんな場所でサッカーをしてみたいな」と思い、それからはサッカーの練習にいっそう身が入るようになりました。

とはいえ、僕は決して花形選手ではなく、中学・高校とサッカーを続けましたが、試合ではベンチにいることも少なくありませんでした。それでも続けられたのは、やっぱりサッカーをするのが、純粋に楽しかったからです。

特に高校時代は、クラブチームやジュニアユース出身の選手など上手な人がチームにたくさんいて、一緒にプレーするのがとても楽しかった。人間的にもいい子たちが多くて、試合で勝ったときはベンチのメンバーも一緒に喜びを分かち合ってくれたりして。だからこそ控えの僕たちも、試合前や試合中のサポートを一生懸命やりました。そうしてチームみんなで戦ったことが印象的です。

その後、高校卒業とともにサッカーも卒業し、サッカーはもっぱら観るスポーツになりました。よく観るのは日本代表戦、そして僕にサッカーへの熱を与えてくれた、鹿島アントラーズの試合。僕は鹿島アントラーズを応援し続けて、30年近くになります。

そして仕事やその後の生き方においても、サッカーでの経験は小さからぬ影響を僕に与えることになりました。

瀬戸田レモンのおいしさに衝撃。これを広めたい

元々お酒が好きでレモンサワーをよく飲んでいたのですが、そこから仕事にするまでになったのは、先輩と飲みに行った際に言われた「レモンサワーが好きなら、レモンサワーを極めてみれば?」という言葉がきっかけです。

そのあと、すぐにレモンサワーの定義や作り方を調べてみたんですけど、ハイボールなら、「ウィスキーをソーダで割ったもの」との定義がありますが、レモンサワーってレシピが明確には規定されていなかったんですよね。自由だからこそ、おもしろいことができるかもしれないと可能性を感じました。

レモンサワーはシンプルな飲み物だけに、素材が大事だと思い、全国のレモンを取り寄せて食べ比べていたんです。その中に、瀬戸内海に浮かぶ小さな島、広島県尾道市瀬戸田のレモンがあり、食べてみると衝撃的においしかった。酸っぱいだけじゃなく、きちんと甘みやコクがあって。その時、このレモンをもっと多くの人たちに広めたいと強く感じました。

そこから、そのすばらしさを世界に発信していきたいと考え、本格的に「レモンザムライ」としての活動を始めることに決めました。

やり続けることでこそ見えるもの

最初は、瀬戸田レモンをリュックに詰め込み、飲食店を回る日々でした。瀬戸田レモンのすばらしさを言葉で伝えたり、実際に試食・試飲してもらって。続けているうちに、ぜひ取り扱いたいと言ってくれるお店も増えていきました。そこから紹介してもらったりして、少しずつ、着実に瀬戸田レモンへの注目が高まっていき、今の仕事になっています。

今、小学校時代の友人が代表を務める茨城県常陸太田市の中学年代のサッカークラブ「FCバンディエラ」と、“レモン提携”しています。具体的には僕がレモン果汁をチームに提供し、それを水に混ぜて選手たちに飲んでもらっています。レモンに含まれるクエン酸は、「運動パフォーマンスの向上」や「疲労回復」につながると言われているので、スポーツにはぴったりなんですよね。
ユニフォームの右胸にレモンザムライのロゴが入っていて、ちょっと変わった形のスポンサードという形で関わっています。

レモンザムライとしての活動を始めたころは日の目を見るかまったくわからない活動でしたが、それでもやり続けたことで、今があります。その点では、僕のサッカー人生にも通じるものがあります。

実は高校に上がるとき、一度サッカーをやめようと思っていたんです。だけど、その時やめずに続けたことで、ベンチも含めたチーム一体となって戦うという、サッカーの魅力を味わえました。それは続けたからこそ見えたもの。その経験が、レモンを広める店回りを続けることを、後押ししてくれたような気がします。

でも、レモンの営業もサッカーも、決して歯を食いしばって頑張った感じではなく、単純に楽しかったから続けられたんです。

自分の頭で考え、自分から仕掛ける

そして僕には、もうひとつサッカーから教わったものがあります。それはざっくりいえば、「自分の人生を生きる」こと。

僕は、特に社会人になってからはずっと、受け身の姿勢で生きてきた気がします。自分から進んで「これがやりたい!」と突き進むのではなく、なんとなくなりゆきに任せてきた。今思えば、僕は傷つきたくなかったのかもしれません。本当にやりたいことを志し、夢が破れるのが怖かった。

その点でいえば、レモンザムライの活動は、人生で貫いた自分のやりたいことです。やっぱり人生には、自分の心の声を聞き、「自分はこれをやるんだ」と決めて貫くことが必要な局面があるんでしょうね。特にビジネスにおいては、そうやって自分の頭で考えて主体的に仕掛けていかない限り、なかなか生き残れない。

それってサッカーと同じだなと思うんです。

サッカーは、プレーの種類も方向も無限にあり、その選択はプレーヤー個人にゆだねられている。要は、自由度が高い。だからこそ、受け身の姿勢ではなく、自分の頭で考え、自分から仕掛けていくことが大切になる。たとえ挑戦して失敗しても、それが必ずや次につながる。

特に今はあらゆる情報が飛び交っていて、仕事でもなんでも無数に選択肢があります。だからこそ、自分の頭で考え、主体的に切り開いていくことが重要になる。そのためのベースを育むのに、サッカーが1つの力になってくれるんじゃないかと。

それと、サッカーは年齢や性別関係なく熱狂できるスポーツだと思うんです。
昔はサッカーで全国大会優勝を目指していましたが、今は優勝を目指す日本代表や鹿島アントラーズを応援しています。
僕自身がサッカーで成し遂げたいと思っていた夢や目標が今は別のかたちにつながっていて、時間が経ってもサッカーに対する熱い思いを持ち続けられています。

そして、いつかサッカースタジアムで、レモンザムライのオリジナルレモンサワーを飲みながらみんなで一緒に応援できたら…という一つの夢が叶ったら最高ですね。

文:田嶋章博
写真:上野裕二
編集:RIDE inc.


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