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【写心館#13】マイナスをゼロではなく、プラスにする修理をしたい #オープン社内報

キリングループ会社全体の取り組みを紹介するインターナルブランディングWebサイト『KIRIN Now』。そのなかの一つで、従業員の仕事に対する想い、働くうえで大切にしていることを自分自身の言葉で伝える『写心館』というコーナーをnote上で公開しています。

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『写心館』第13弾は、東日本CEセンター 横浜ステーション サービス担当の照屋 雄平てるやゆうへいさんです。

東日本CEセンター 横浜ステーション サービス担当の照屋雄平

【プロフィール】照屋 雄平てるや ゆうへい
東日本CEセンター 横浜ステーション サービス担当。
2012年にキリンメンテナンス・サービス株式会社に入社。以来、サービス担当として食に関わる販売機器の修理・メンテナンス業務に従事。一級自動販売機調整技能士(国家資格)を保有。


私たちが向き合っているのは、機械ではなく「人」

機械を修理することが、私たちの仕事です。ですが、私たちが向き合っているのは機械ではなく、「人」。たとえ壊れた機械を直すことができても、人との関係が壊れてしまったら本末転倒。そう意識しながら、日々仕事をしています。
 
故障には、その場で元の状態に直すことが難しいものもあります。例えば、部品の手配に数日かかったり、機械を丸ごと取り替えたりする場合です。そんな時、少しでも早く販売を再開したいと願うお客さまは、大変お困りのご様子で、ご指摘をいただくこともあります。

私たちは自社で作った機械を修理しているわけではありません。そのため部品がすぐに調達できなかったり、ときにはメーカーの方に修理について相談をしなければならなかったり、すぐにお客さまのお困りごとを解決できないことにもどかしく感じる人もいるでしょう。しかし、目の前の状況を他人のせいだと思っていたら、故障に対して気持ちが入らず、対応は雑になってしまいます。故障の原因が誰のせいかは関係ありません。まずは、状況を受け止めてお客さまに親身に寄り添い、真摯に向き合う。それが大切なことだと思っています。

お客さまにとっての「プラス」を提供するために

東日本CEセンター 横浜ステーション サービス担当の照屋雄平
自動販売機を開けたところ。一台の中にいろいろな機能が詰め込まれており、修理を手掛ける機械の中でも難易度が高いそう。

私たちの仕事は故障という「マイナス」の状態からスタートします。ただ修理するだけではマイナスがゼロに戻っただけ。私はこのマイナスをゼロに戻すだけでなく、さらに「プラス」に変えたいんです。
 
そのために、お客さまを訪ねたときには、修理だけでなく、機械を使うなかで「どんな不便を感じているか」といったヒアリングまでするようにしています。もし使い方で分からないことがあれば、操作方法をレクチャーすることも。機械が直ることはもちろんですが、それ以上にお客さまのよろこぶ顔を見られたときにやりがいを感じます。
 
以前、修理依頼を受けた際に「前回担当した照屋さんに来てほしい」と連絡をいただいたことがありました。当社に担当者の指名制度はありませんが、こういった体験があると、お客さまに信頼される仕事ができたんだと思えてうれしいですね。他にも、修理が終わったあと、お客さまがちょっとした身の上話をしてくださることがあるんです。そのときも「心を許してもらえたんだ」とうれしくなりますし、ほっとします。

幅広い機器修理の経験がプロフェッショナルをつくる

東日本CEセンター 横浜ステーション サービス担当の照屋雄平
キリンビール『TAPPY』のメンテナンスも担当。

私たちが請け負っている機械の修理は、キリングループの自動販売機やビールサーバーだけではありません。意外かもしれませんが、グループ外の会社の自動販売機や、コンビニに置かれている中華まん蒸し器、フライヤー、牛丼屋チェーンで使われている洗米器など、さまざまな販売機器の修理も請け負っています。修理を受託しているアサヒ飲料さんや伊藤園さんの自動販売機を扱うこともあるので、伺ったときには、「キリンの人が来た!」と驚かれることもありますね。

東日本CEセンター 横浜ステーション サービス担当の照屋雄平
自動販売機は修理だけでなく、ポイント機能や、キャッシュレス決済の端末を追加するといった仕事も。東京から神奈川まで1日10 件ほど回ります。

さまざまな機械を扱いますが、メインは自動販売機です。自動販売機は、複雑な機能がたくさん詰まっているので、その分いろんなトラブルがあります。商品やお釣りが出ない、商品が冷えないといった故障が起きた際には、まずお客さまから自動販売機に貼られているコールセンターの番号に電話が入ります。そのあと、コールセンターでまとめた修理内容がサービス担当者に届くんです。そこからが私たちの出番。受け取った情報をもとに、現場に向かって、修理を行います。
 
最初のうちは、どんな機械も難しいです。たくさんの経験を積んだことで、今では回路図や設計図を見れば、大体の機械は直せるようになりました。

どういう形であっても、100の仕事の価値を提供する

東日本CEセンター 横浜ステーション サービス担当の照屋雄平

自分の小さい頃を振り返ると、壊れた家電をドライバーで分解して遊んだり、ハンダゴテを使って修理してみたりするのが好きでしたね。高校は建築学科だったんですが、手を動かす仕事に興味があって、この会社に入りました。機械工学をやっていたわけではないので、電気や機械の知識や技術はこの会社に入ってから学びました。座学もありましたが、基本的には先輩の仕事に同行して、実地で覚えていきました。
 
基礎知識がない状態からのスタートだったので、仕事を覚えるのは本当に大変でしたね。先輩方に一つひとつ教えていただきました。厳しかったですけど、根気強く教えていただいて、ありがたかったです。
 
新人時代の私は、技術が及ばなくて故障を直せないことも多々ありました。そんなとき、ある先輩がこんなことを言ってくれました。「仕事が100だとして、もし自分に技術が30しかないなら、残りの70は対応力で補うしかない」。
この言葉を聞いてから、「技術が足りない分、自分は対応力で補おう」と考えるようになりました。どういう形であっても100の仕事の価値を提供する。先輩の言葉は、私の仕事への向き合い方の基礎になりました。
 
そんな私も今年で入社12年目になりました。これからは若手の教育を頑張っていきたいです。技術的なことも教えていますが、私が大切にしているお客さまへの対応については、特に丁寧に指導をしています。
 
人とのコミュニケーションは、言葉一つで印象が大きく変わることがあります。一緒に現場を回って、後輩のお客さまへの接し方を見ながら、「もう少しこういう言い方をした方がいいよ」と改善点を伝えるようにしています。教えていて、「あの言い方は、ちょっとわかりづらかったかな」とか「あれは違ったかな」と思うこともあります。私自身も反省したり、考えたりしながら、もう少し上手く教えられるようになりたいですね。

noteでお届けするグループ報『写心館』次回もお楽しみに!

『写心館』では着飾っていない話を、できるだけストレートに聞くことを心掛けています。これからも、従業員の仕事に対する想い、働くうえで大切にしていることを本人の声を大切にしてお届けしていきます。次回もお楽しみに!


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