一人ひとりの健康と幸せを見つめて。キリンが広げる「免疫ケアセミナー」の輪
「あなたが、しあわせになる。ひとつ、世界が良くなる。」
そんなメッセージとともに、キリンの新しいコーポレートCMの第3弾「小児科医篇」が7月1日から放映されています。
今回の舞台は、愛知県名古屋市にある名鉄病院の小児科。「私たちの健康を守ってくれている人の健康こそ守りたい」というコンセプトのもと、健康を守るために働く医療現場の方々に、キリンが長年研究を続けてきた「免疫」の大切さをあらためて伝える「免疫ケアセミナー」を、全国の医療機関と実施しています。
どうしてキリンが免疫ケアの啓発活動をしているのか。そして、取り組みを通してどんなことを知ってほしいのか。セミナーの講師として多くの医療現場に足を運んできたキリンホールディングス ヘルスサイエンス研究所の堀川英介と、キリンビバレッジに所属し、社内資格である「免疫ケアアドバイザー」を取得したばかりの岩崎紗也に話を聞きました。
防げない病気もあるけれど、努力で変えられることもある
─キリンがさまざまな医療現場で開催している「免疫ケアセミナー」の講師として、今回のコーポレートCMにも出演している堀川さん。放映が始まった今、どんなことを感じていますか?
堀川:「免疫ケアセミナー」という活動を始めて、今年だけで延べ1,000人(24年6月時点)ほどの方にセミナーを受けていただきました。こうした地道な取り組みがCMを通じて社会に広められるのは、ものすごくうれしいですね。
─「免疫ケアセミナー」の取り組みが始まったきっかけについて、あらためて聞かせてください。
堀川:これまでにも、キリンが長年培ってきた免疫研究成果をもとに免疫ケアの大切さをさまざまな形でお伝えしてきましたが、よりわかりやすく届ける手段として、直接伝えることができる「セミナー」の形を採用しました。どうしてわざわざこの手法にしたかというと、免疫って下がったことに気づきにくいものだからなんです。気づけないとケアにつながらないし、関心を持てないですよね。だから、もっとしっかり啓発していく必要があると思ったんです。
具体的な内容としては、「どうしてキリンが免疫について発信しているの?」という歴史背景に始まって、なぜ免疫が大事なのか、そしてプラズマ乳酸菌という素材について、科学的なデータとともに伝えていくような構成になっています。
─堀川さんは協和キリン株式会社で医薬品の営業を17年経験し、2022年にヘルスサイエンス研究所に移られたんですよね。その経験も影響していますか?
堀川:そうですね。僕は社内公募を通じてヘルスサイエンス事業部に来たのですが、それまでは「キリンといえば免疫」というイメージってそこまでなかったんですよ。社員である僕でさえそうなんだから、きっと世の中の方にとってはもっとイメージがないと思うんです(笑)。だからこそ、きちんと伝えなければと感じましたし、5年後、10年後にみなさんが「キリンといえば免疫ケア」と思えるようにしていきたいなと。
─免疫ケアの重要性については、医薬に携わっていた頃から感じていましたか?
堀川:はい、協和キリンで営業職をしていた頃は、医療関係者とお話する機会もよくありましたから。やっぱり免疫が下がるということは、単純にいうと病気になりやすくなってしまうということ。そういう状態にはもちろんなりたくないですし、ならないようにしていかなければいけないと感じていました。
ただ、それって「運動しなきゃ」とか「早寝早起きしなきゃ」みたいなことと同じような感覚で、ついつい後回しになってしまうんですよね。
─それでも、免疫をケアすることの影響はやっぱり大きいものですか?
堀川:大きくなってくると思いますね。もちろん遺伝などによって防げない病気はたくさんあると思うんですよ。でも、自分の努力で変えられることもたくさんあって、そこにいかに貢献できるかを考えるようになりました。
「免疫」について深く知る人をもっと増やしていきたい
─名鉄病院でのセミナーのように、医療従事者の方に向けて「免疫」について伝えていくことの大切さとはどういった部分でしょうか。
堀川:医療従事者の方は、患者さんに対してものすごく親身なぶん、自分自身のケアは後回しになってしまいがちという現状があります。医師の方と話していても「昨日は全然寝られなかったよ」と言っていたり、夕方になってようやくコンビニのサンドイッチを昼食として食べていたり、本当に忙しいんですよね。
そういう生活のなかで、手軽に免疫のケアができるひとつの手段として、我々が手伝えることがあるんじゃないかなと。もちろん健康を大事にしている方々だから、免疫について伝えるとその想いを汲み取ってくださるし、科学的なエビデンスも含めてしっかり理解していただけるというのも大きかったです。
─医療に関わっている方でも、免疫ケアやプラズマ乳酸菌についてはよく知らないということも多いのでしょうか。
堀川:医薬品と違って、機能性表示食品となると専門的に知っている方は少なくなるのかなと思います。我々のデータでみると、プラズマ乳酸菌について知ってくださっている方は9割ほどいらっしゃいますが、その機能までを理解している方は3割くらいでした。プレゼンテーションや学会の現場でのデータなので、実際にはまだまだ知られていないのが現状。だからこそ、セミナーを増やしていくことで、少しずつでも輪を広げていきたいなと。
─セミナーを通してどんなことを感じていますか?
堀川:薬剤師や医師の先生が、「プラズマ乳酸菌にこんなデータがあったのは知らなかった」と言ってくださったり、手軽に免疫ケアができることに感動してくださったりするんです。自信があるからこそ、終わったあとにさまざまな質問や反応をいただけると「やっぱり伝わった!」というよろこびがありますね。
名鉄病院では小児科の先生たちに合わせたデータや論文を持っていったのですが、専門的なやりとりができたこともうれしかったです。医療は常にアップデートされていくものなので、普段からすごく勉強されていたり、アンテナを張っている方が多いということもあらためて感じました。
医と食の領域をつなげる「免疫ケアアドバイザー」
─ここからは、「免疫ケアアドバイザー」のひとりであるキリンビバレッジ 首都圏統括本部ブランド推進部の岩崎さんにもお話を伺えたらと思います。免疫ケアセミナーの活動が始まり、「免疫ケアアドバイザー」という社内資格ができたことで、キリングループ内でも取り組みが広がっているんですよね。
岩崎:そうですね。最初はヘルスサイエンスチームから始まったのですが、グループ会社や事業会社の中でも「免疫について語れる人」を増やしていこうという流れがあって。私も講義や試験を経て、資格を取りました。
─資格を取るにあたって、何かきっかけがあったのでしょうか?
岩崎:私はもともと営業部にいたのですが、そのときからセミナーを通してプラズマ乳酸菌の価値をお伝えしていく取り組みなどを担当していたんです。激しい運動やトレーニングをするうえでも「免疫」はすごく大事なので、プロスポーツ選手の方や、スポーツ強豪校の生徒さんにもお話をする機会をいただいたり。そこで感じた学びを活かせたら、と考えていました。
─堀川さんにとっても、仲間がどんどん増えているということなんですね。
堀川:そうですね。今、社内に20人以上の免疫ケアアドバイザーがいるのですが、まだ始まったばかりなのでこれからどんどん増えていけばいいなと思っています。ただ、免疫のことをしっかり理解している人でないと意味がないので、適切な研修や試験をしていくことも大事です。
─岩崎さんは、資格を取ったことによる変化はありましたか?
岩崎:今ちょうど娘が2歳なのですが、子育てをするなかで免疫や健康への関心が高まっていたので、すごく身近なものとして学びを深めることができたんです。資格を取ったことでお客さまはもちろん、自分の家族にも正しく伝えられるようになりました。普段は『午後の紅茶』や『生茶』、それからヘルスサイエンスの領域でブランド推進のための仕事をしているので、そのなかでも活かしていきたいです。
堀川:免疫についてだけじゃなく、「機能性表示食品」という制度をきちんと理解して動いてくれるのが「免疫ケアアドバイザー」。医と食の領域をつなげるような存在なので、それはすごく心強いなと。
岩崎:堀川さんは学会など医療の領域でやってくださっているので、私たちキリンビバレッジではよりお客さまに近いところでこの活動を広げていくことを考えていきたいなと思っています。
発酵研究の歴史から生まれた素材と技術の先に
─免疫ケアの取り組みを広げていくなかで、どんな課題があるでしょうか?
岩崎:「お客さまの求めている健康はそれぞれ違うんだな」ということですね。世代や家庭によって必要なものがまったく違うからこそ、その一つひとつにマッチする提案をすることや、土台としての「免疫」を伝えていくことが必要なんだなと。
堀川:いちばん伝えたいのは、「キリンがやっているから安心してほしい」ってことなんですよね。より高い品質のビールをお届けするために培ってきた発酵技術や酵母の研究を、医の領域やヘルスサイエンスなどの健康事業へと広げてきた歴史があるので、その実直さというか、誠実さは知ってほしいなと思います。「誠実の押し売り」みたいになるのはよくないんですけど(笑)、そういった背景も含めて丁寧に伝えることで、届くものがあると思っています。
岩崎:そのうえで「おいしい商品を提供できる」というのが何より大きいですよね。乳酸菌の研究をしてきたのも、ビールのおいしさにこだわったということが背景にありますし、おいしさと健康をどちらも担保できるのがキリンらしさで。
堀川:やっぱりおいしくないと健康習慣として続けられないと思うので、免疫ケア商品の手軽さや取り入れやすさっていうのはすごく意識しています。お客さま全員に免疫やプラズマ乳酸菌の機能を伝えていくことはなかなか難しいことですが、「キリンだから安心できる」と思ってもらえたらうれしいですね。
免疫ケアを、もっと持続可能なものにしていくこと
─岩崎さんは、医療従事者向けに免疫ケアアドバイザーとして6月から医療従事者向けに活動を始めているんですよね。
岩崎:お客さまに近いところだけではなく、専門家のみなさんに伝えるというのはまた違う挑戦になりますが、新しい切り口や視点を見つけられたらと思っています。基本は守りつつ、どんな方に聞いていただくかによって伝え方を変えていかないといけないので、そのポイントをしっかり考えたいなと。
─堀川さんが「こういう部分を引き継いでほしい」と思うことは?
堀川:やっぱり誠実であってほしいということでしょうか。キリングループ全員が大事にしていることなので、私が心配する必要もないですが、正しく責任をもって伝えるというのを大事にしてほしいです。
例えば医療従事者の方から質問を受けるときも、その場でわからないことって何かしら出てくるんですよ。そういうときはすぐに何か答えるよりも、持ち帰ってしっかり調べ直してからきちんと回答するほうが誠実だと僕は思います。
─その場だけじゃなく、継続したやり取りをしていくことも大切ということですね。岩崎さんが「こうしていきたい」と思うことはありますか?
岩崎:私は、持続可能な仕掛けづくりをしていくことが本当に大事だと思っています。免疫ってどんな人にも必要なものだけれど、習慣化できる人は1割しかいないというデータもあるので、キリン全体でそこに取り組んでいけたらという想いがあります。今回のコーポレートCMも社内外に大きな影響があると思いますし、きっと感銘を受けて入ってきてくれる新入社員もいるはず。そのためにもさまざまな成功事例を増やして、展開を広げていけたらいいなと。
キリンが“健康のインフラ”を支える存在になれるように
─今後、キリンとしてさまざまな取り組みを重ねていく先に、「こんな世界になってほしい」と思うイメージはありますか?
堀川:食と健康を通じて健康寿命を延ばしていくことは、僕が思うテーマのひとつですね。なるべく元気でいられる時間を長くするために、キリンが持っている素材や技術を取り入れてほしいですし、その魅力をもっと伝えていきたい。
─昔に比べて人生が長くなっているぶん、そのなかでどれだけの時間を健康でいられるかというのは切実な問題ですよね。
堀川:そうですね。健康寿命が72~75歳くらいと言われていますから、自分自身にとっても家族にとっても、なるべく長く健やかでいられる社会をつくりたいです。
岩崎:今はまだキリンといえばビールというイメージが強いと思うんですが、私の娘が大きくなる頃には「お母さんの会社って、健康の会社なんだね」と思ってもらいたいんですよね。研修で一緒にチャレンジした仲間から「ゆくゆくは健康のインフラ企業に」という言葉が出たことがあるのですが、そんなふうに進化していけたら。
そのためにも、免疫ケアアドバイザーとして医療の現場はもちろん、学校や企業、身近なスーパーやコンビニなど、さまざまな場所でアプローチしていくつもりです。みんなで仕組みづくりをして、健康の裾野を広げていきたいですね。
堀川:「健康インフラ」って言葉を聞いて、すごくハッとしましたね。健康でいられるのって当たり前のことではなくて、その基盤づくりがやっぱり大事なんだなと。ビールと健康って接点がないように見えて、キリンの歴史の中ではつながっている。そういう発想を大事に、これからもどんどん動いていきたいと思います。
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