会社に新しい風を吹かせるために、「混沌」を作り出す【 #わたしとキリン vol.1 中尾 真理】
キリングループでは、「よろこびがつなぐ世界」というコーポレートスローガンを掲げています。そのために社員が大切にしているのが、「熱意、誠意、多様性」という3つの価値観です。
これらのベースに、各自が大切にしている第4の価値観をミックスすることで、社内では新たな取り組みがたくさん生まれてきました。
そんな社員たちの取り組みから、多様な働き方を考える新企画を始めます。
題して「#わたしとキリン 〜第4の価値観〜」。会社が目指すビジョンを大事にしながら、新たなチャレンジを続ける社員にインタビューをする企画です。
第1回に登場してもらうのは、社内で有志の企業内大学「キリンアカデミア」を立ち上げた中尾真理。
「挑戦志向の風土を作りたい」というビジョンを掲げイベント運営などをしているキリンアカデミアは、どんなきっかけで発足し、何を実践し、社内にどんな影響をもたらしているのか。業務外で行われている活動の面白さと可能性について、話を聞きました。
後半では、今年の春からキリンアカデミアの運営を引き継ぐ若手代表の根津拓登も交え、今後の展望について対談。活動を後輩に引き継ぐ意味や、新しい価値観を作るための試み、人から応援されるコミュニケーションなど、幅広い内容の話になりました。
業務外だからこそ自由にできるキリンアカデミアの取り組み
ーキリンアカデミアは社員が有志で立ち上げた業務外の取り組みだそうですが、もともと中尾さんはどの部署で、どんな仕事をされていたのでしょうか?
中尾:最初は自動販売機の部署にいました。自販機の法人営業や、機材・サービス開発の仕事ですね。私、昔から自販機萌えだったんです。
ー自販機萌えですか…?
中尾:はい(笑)。入社以前から自販機が大好きで、プライベートで写真を数百枚も撮ったりしていたんですよね。だから、キリンで自販機の部署に入るのが第一志望だったんです。
ーすごいですね!キリンに入社した動機が自販機だったってことですか?
中尾:かなり大きな動機の一つだったことは間違いありません(笑)。
ーどういうきっかけで自販機を好きになったんですか?
中尾:スキー場とか、誰もいないところでひとりで頑張っている自販機を見て「かわいいなぁ」と思って。
ーなるほど。「頑張ってる」という見え方なんですね(笑)。
中尾:そうですね(笑)。あとは、街の中で自販機を使った面白いプロモーションを見かけたりして、自販機の可能性を感じたんです。それをやっていたのがキリンだったので興味を持ち、キリンに入社しました。
ーキリンアカデミアは、いつ創設されたのでしょうか?
中尾:2019年、私が入社5年目のときです。それ以前から、先輩に誘ってもらって、いろんな部署の人が繋がる場を作る有志の取り組みはしていたんですけど、方向性の違いで解散してしまって…。
そのときにある後輩から「私、ああいう場でしか他の部署の人と話す機会がなかったので残念です」って言われたんですよね。それを聞いて、もう1回リベンジしようって思って。それから改めてチームビルディングを勉強して、同期と4人で立ち上げたのが「キリンアカデミア」なんです。
ー立ち上げのきっかけは、他の部署の人たちと接点を持てる場所を作るってことだったんですね。
中尾:そうですね。そこからキリン社内の方にインタビューしていくと安定風土が課題だということがわかってきて、もっとキリンを挑戦風土に変えていくために、枠を超えたコミュニケーションや学びの場を作りたいなと。
というのも、同期や後輩の中には、仕事に悩んでいる人も多くて。その悩みを解決する手段の一つとして、社内外のいろんな人と繋がっていろんな情報を得られたら、挑戦思考に変わって何かが見つかることもあるんじゃないかと思ったんです。
例えば、「今の仕事が自分に合っていない」という理由で会社を辞める人はいると思います。でも他の部署のことを知っていて、そこで仕事をしてみたいと感じられるなら、異動希望を出すという選択肢も生まれるじゃないですか。知らないということで可能性を狭めてしまうのは、その人にとっても会社にとっても、もったいないですよね。受け身だと考え方も安定的になってしまいますが、だからこそ社内外の情報を集めながら気づきを得て、どんどん挑戦思考に変わっていける場を作りたいなって。
ー具体的に、キリンアカデミアではどんな活動をされているのでしょうか?
中尾:キリンアカデミアは、大きく分けて「視座を高める活動」と「視野を広げる活動」という2つの軸で企画を立てています。
「視座を高める活動」としては、若手がなかなか会うことのない経営層の方に登壇していただくイベントを開催しています。それも単にお話を伺うだけでなく、経営陣と若手社員がひとつのテーマについて対談するトークセッションの形式にしているんです。例えば、「チャレンジ」というテーマに対して、お互いがどんな捉え方をしているかをお話しいただくようなイベントですね。
「視野を広げる活動」としては、社外の方に登壇していただくセミナーやワークショップを開催しています。こちらはやはり社内イベントとは全然違う価値観があって、普段は触れることのない考えや働き方について知る機会になっています。
ーそれは、運営チームが企画から当日の進行まで行っているんですか?
中尾:そうです。最初の頃は、立ち上げメンバーの4人で、登壇いただく方への交渉から、告知のバナー作り、会場の確保、当日の進行、懇親会の準備まですべてやっていました。予算がないので「ビールと飲み物ぐらいしかお渡しできないんですけど…」とお伝えしていましたが、講演ゲストの方々は皆さんアカデミアの想いに共感して無償で登壇してくださいました。
ーすごいですね…。しかも、会社の業務じゃないんですよね?
中尾:はい、完全に業務外です。なので、朝早起きして就業前に打ち合わせをしたり、お昼休憩の時間とか仕事が終わってから準備をしたりスキマ時間を活用して。でも、あまり大変だと感じたことはないですね。むしろ、楽しんでいます。
ー中尾さん自身もキリンアカデミアの活動を通じて、働き方や仕事に対する意識の変化はありますか?
中尾:そうですね、考え方や行動の幅がすごく広がったなとは思います。業務だと線引きがあってなかなか枠からはみ出ることはなかなかできませんが、有志活動であるおかげで自由にやれる余白が広いので。「自分で何でもできちゃうじゃん!」って気持ちで、何をするにもポジティブにチャレンジできるようになったのは大きな変化だと感じています。
キリンアカデミアがもたらした社内の変化
ーキリンアカデミアのイベントには、何人くらいの社員さんが参加されているのですか?
中尾:立ち上げ当初は20人くらいで、会議室などで開催していたんですけど、今はコロナの影響でオンライン開催になったこともあり、多いときでは500人ほどが参加してくれています。
ー500人!大幅に増えましたね。
中尾:もともとこじんまりと始まった有志の集まりなので、大々的な告知は難しくて、最初はとにかくつながりのある人にメールを送り続けていました。そこからだんだんと社内で応援してくれる人が増えてきて、全社員が見るウェブページで告知させてもらえるようになったんですよね。そうやって徐々に参加者が増えていき、今では海外から参加してくださる方もいます。
ー海外からも!イベントは、どれくらいの頻度で開催されているのでしょうか?
中尾:最初は毎月2回だったんですけど、やりたいことが増えてきて今は月に3~9回くらいのイベントが開催されていますね。そうなるとさすがに4人では手がまわらないので、活動を拡大するためにメンバーを10人増員して、今は合計14人で運営しています。
ー参加者からは、どんな感想が届いていますか?
中尾:毎回アンケートをとっているんですけど、「今までこういう場がなかったので、すごく勉強になります」とか、「自分もイベントがきっかけで新しい挑戦をすることにしました」と言ってもらうことが多いですね。私たちとしては、ただ視聴者として話を聞くだけでなく、何か行動に繋げてほしいと思っていたので、イベントをきっかけに新しい取り組みが始まったという話はとても嬉しいです。
ーただ参加するだけじゃなく、実際にそこから行動が起き始めているんですね。
中尾:そうなんです。参加してくれた方が企画を持ち込んでくれることもあって、キリンアカデミアと連携して形にするというケースも増えました。
ーキリンアカデミアの設立時に掲げていた「挑戦志向の風土を作りたい」という状態に近づいてきている実感はありますか?
中尾:そうですね、すごくうねりを感じています。実は昨年、キリングループアワードという社内の賞をいただいたんです。キリンのビジョンや理念を体現している活動に贈られる賞なんですけど、業務外活動にも関わらず、たくさんの方が推薦してくださって。賞をとったこと以上に、そうやっていろんな方が応援してくださったり、キリンは業務の枠を超えても評価してもらえる風土なんだと感じられたのが何より嬉しかったですね。
私たち自身も、挑戦することに対して周りのリーダーや先輩がこんなにも応援してくれるということに気づけたのは有意義でした。キリンアカデミアだけでなくキリングループ全体でも若手社員が自分たちで勉強会やプロジェクトを企画することも増えてきているので、徐々に挑戦思考が広がっているのかなと感じますね。
自分たちが立ち上げた活動を後輩に引き継ぐ意味
中尾:冒頭でも少し話しましたが、部署を横断して交流するような企画は、これまでにもいくつかあったんですけど、さまざまな理由でなくなってしまって。でも、私たちが幸運だったのは、過去に有志で活動していた先輩方が、当時の資料やノウハウを共有してくれたことでした。なんとかキリンアカデミアを継続的な活動にしていこうとバックアップしてくれたので、すごく助けられてきました。
ーキリンアカデミアは、これまで社内で実施されてきた部署横断企画の集大成なんですね。ちなみに、先輩たちから教わったアドバイスには、どういったものがあったのでしょうか?
中尾:例えばあえて予算を持たないとか、承認者を作らないとか、有志ならではの工夫ポイントを教わりました。誰かにお伺いを立てると時間がかかるのでスピード感や予算を持たず0円で工夫する独自性の大切さを学びました。なのでキリンアカデミアに関しては誰の許可も取らずに、「とにかくやっちゃえ」の精神で運営してますね(笑)。
ーそういう形で進めてきたものが、ちゃんと会社でも認められたというのは素晴らしいことですね。
中尾:そこは本当にありがたいなと思っています。最初は右も左もわからずに始めたんですけど、気づけばこんなに大勢の人が応援してくれて、今まで繋がれなかった人とも接点を持つことができました。その中で、いろんなことを学ばせてもらっていますね。キリンアカデミアの活動を通して、挑戦したら挑戦した分だけいろんな出会いが返ってくるってことを実感しています。
ー着々と成長しているように見えるキリンアカデミアですが、中尾さんをはじめとする創設メンバーは運営から退き、後輩に引き継いでいく予定だと伺いました。そこにはどんな意図があるのでしょうか?
中尾:これもある先輩からのアドバイスなんですけど、こういう活動は「やらされ感ではなくやってる自分たちが楽しむことが一番大事」と言っていただいて。実際に私たちも運営していてすごい楽しかったし、得るものもたくさんあったんです。そうやって楽しみながら何でも挑戦できちゃう場を、新しい感覚を持つ後輩たちに託してまた違ったアカデミアに育ててもらえたらなと思い、引き継ぐことにしました。
ーなるほど。よりたくさんの人が楽しい体験をしたほうが、今後のキリンアカデミアにとってはプラスになるんじゃないかと。
中尾:そうですね。ちょうど、キリングループが立てた『キリングループ・ビジョン2027(KV2027)』という長期経営目標にも、挑戦風土を作るというビジョンが掲げられていたので、2027年をゴールに設定して自分たちの活動計画を立てました。そのために2年ずつ4期に区切って、どういう状態になっていたいかというマイルストーンを設定したんです。
ー立ち上げ時から、そこまでの構想があったんですね。
中尾:いえ、最初は勢いでスタートしたんです(笑)。だけどある時、上層部の方にお話を伺ったときにキリンアカデミアのビジョンを問われたんですね。正直何も考えられてなかったんです。それで運営メンバーの4人で急いでカフェに籠って話し合って、具体的なイメージを伝えたら、すごく応援してくださって。こういう風にいろんな視点で気づきをいただけたおかげで、長期的なビジョンが描けるようになりました。そのビジョン策定の中で、持続的な活動にしていくために次の世代の人たちに引き継ごうということも決めました。
ー立ち上げメンバーの4人は運営から離れた後、キリンアカデミアとどう関わっていく予定ですか?
中尾:この前、メンバーの4人で話したんですけど、私たちはちゃんと離れようかなと思っています。部活の先輩って、卒業した後に来ると嫌じゃないですか。
ーたしかに(笑)。夏休みとかに卒業した先輩が来るのは嫌でした。
中尾:そうですよね(笑)。だから、困ったらいくらでも助けるし、私たちが繋がっている人はいくらでも紹介しますが、一旦はちゃんと離れようかなと。自分たちは自分たちの次のステージを頑張ろうと思っています。
ー中尾さんが考えている次のステージというのは、どんなものなのでしょうか?
中尾:立ち上げメンバーの4人は、ちょうど各自のキャリアが変わるタイミングなんです。新しい学びにチャレンジする人や、新規事業のコンテストで優勝してずっと自分がやりたかったことを始める人もいます。4人とも共通しているのは、私たちも次のステージで後輩にかっこいいところを見せないといけないと思っているところなので、それぞれの道で頑張りたいなと思っています。私個人としては、皆さんに驚いてもらえるようなことにどんどん挑戦したいなと思っています。でもまだ秘密です(笑)。
ーこれからの挑戦も楽しみですね。 そうやって新しい挑戦をしていくために、これまでキリンアカデミアを運営してきた経験は糧になりそうですか?
中尾:それはもう、とても糧になりますね。キリンアカデミアの運営を通じて、なんでも本当にできてしまうことがわかり、チャレンジのハードルがすごく下がったので。今は怖いものなしです(笑)。
引き継がれていくキリンアカデミアのイズム
ー今日は、新たに運営メンバーとなるキリンビール横浜工場の根津さんにも来ていただきました。根津さんは入社3年目ということですが、どのような経緯でキリンアカデミアに参加するようになったのでしょうか?
根津:新入社員研修のプログラムでキリンアカデミアという活動があることを知って、イベントに参加したのが最初のきっかけでした。
ー最初に参加してみたときの印象は、いかがでしたか?
根津:「こんなことしている先輩たちがいるんだ!」と感激して、キリンという会社に大きな希望を持てたのを覚えています。入社する前は「どんなことをするんだろう」ってワクワクしてたんですけど、いざ働き出すと現実の厳しさを痛感することもあって。正直、自分の仕事に対してモヤモヤした想いもありました。
そんなときに、アカデミアのイベントに参加して「自分のキャリアは自由に描けるし、いろんな人と関わって大きなことをしてみたい」と思うようになりました。入社前の希望に溢れたワクワクする気持ちを思い出したというか。
ー思い描いていた未来が、ちゃんと現実の延長線上にあると思えたんですね。
根津:そうですね。入社当初は配属された部署で、いかに自分の業務をきちんとこなすかってことしか考えてなくて。先輩から指導を受けるたびにへこんだりもよくしていました。
でも、アカデミアのイベントに参加してみたら、いろんな事業会社の人がいて、さまざまなキャリアを積んでいて。自分が今悩んでいることって2、3年したらなんでもなくなっているというか、きっとまったく違うことを考えているんだろうなっていうのを、身を持って知ることができたんですよね。それはすごくいい経験でした。
根津:そこから何度かイベントに参加しているうちに、中尾さんから「一緒に何かしよう」と声をかけてもらったんです。その場で「やります!」って返事をしたので、言ったからには何かしないといけないなと思って、はじめてイベントを企画したんです。そこから企画運営側としてアカデミアに参加するようになって、運営メンバーを増やすタイミングで正式にジョインしました。
ー運営側に回ってみて見えてきたことはありますか?
根津:参加者として見ていたときは、運営チームはすごく大変だろうなと思ってたんですけど、やってみると全然苦ではなくて。もちろん、業務外の時間がとられたりはするんですけど、「やりたい」とか「楽しそう」って気持ちのほうが大きいですね。大変というより、むしろ楽しいことを見つけたという感覚です。
ーこれから先輩たちが運営チームを抜けて、新体制でのアカデミアがスタートします。運営チームの1人として、根津さんが思い描いているビジョンがあれば教えてください。
根津:そうですね、自分の中では「何が挑戦か」というのがまだ明確になってなくて。新しいイベントを企画することなのか、自分の部署で今までにやってなかったことをやることなのか、まずはそこから考えていきたいと思っています。
そういうところをもっと明確にして、新しい挑戦を始めた人がどれくらい増えたとか、会社全体として挑戦しやすい風土に変わってきたのかっていうのを、自分たちの代ではもっと見える化できたらいいなと考えています。
中尾:キリン社内でも、挑戦という言葉は広まりつつも結局は行動できずに止まっている人も少なくありません。それを根津たちの代が、どんどん変えてってくれることに期待しています。
ーそういうアカデミアの精神性を、どのように後輩に伝えているんですか?
中尾:伝えるというよりは一緒に走る感じですね。一緒に新しい企画を立てたり、行動指針を皆で明文化したり、そうやっていろんなことを一緒に作ることで、自分たちの想いや大切にしてきたことを感じてもらえてるのかなと思います。
【中尾真理の第4の価値観】新しい風を吹かせるために、「混沌」を作り出す
ー今回新たに始まった「#わたしとキリン」という企画のテーマとして、キリングループ共通の価値観である「熱意、誠意、多様性」の3つに加え、個々が大切にしている第4の価値観を聞かせてもらおうと思っています。中尾さん個人が大切にしている仕事の価値観を教えてください。
中尾:私すごく「混沌」が好きで。
ー混沌ですか。
中尾:採用面接のときに、丸くなるなと言ってもらったり、入社後も上司から「かき乱せる人間になれ」ってことをずっと言われてきたんです。それが今でも自分の中に強くあるんですよね。
なので、みんながやっていることをやるのではなく、まだないものを作っていかなきゃいけないと思っていて。多様性とも近いんですけど、平和な世界というよりは、あえてちょっとかき乱しにいくという意識で、混沌を作ることを大事にしています。そこから新しい価値が生まれるはずだと信じています。
ー既存のものにとらわれず、次々と新しいことをやっていくと。
中尾:そうですね。やっぱりこの会社に新しい風を吹かせたいって想いは、ずっとあるので。FANCLへの出向も含め、そういう役割を期待してくれている方もいるし、どんどん出る杭になって、もっとキリン全体をかき乱せるように頑張りたいなと思ってます(笑)。
ーこれはご本人に聞くことじゃないのかもしれないですが、中尾さんは自分がたくさんの人の応援されるのはなぜだと思いますか?
中尾:特にコツがあるわけではないんですけど、もし私が周りから応援してもらえる理由があるとすれば、とにかくたくさん人と会っていたからかもしれませんね。コロナ禍になる前は、社内外の人とほぼ毎日飲みに行ってました。
意識していたのは、些細なことですが「また飲みましょう」となったら、それを絶対に実現するということです。次の日くらいには、「お店、どこにします?」って連絡して。本当にこの人ともっと関係を築きたいと思ったら、社交辞令で終わらせず、いろんな人と繋がれる機会を作るようにはしてました。
ーそうやって関係性を築いてきたんですね。それは確かに、応援したくなる気がします。勢いはあるけど、それだけじゃなくて、ちゃんと丁寧に人と向き合っているというか。それはまさに会社の価値観でもある熱意と誠意ですね。
中尾:私、人と話したり、連絡をとって疲れることがないんです。むしろ、人と会うことで回復するタイプなので。在宅勤務メインになった今でも、ランチの時間はオンラインで誰かと話しながらという日が多いです。形を変えてでも、工夫して人との繋がりは大事にしたいと思っています。
根津:僕は、1人でごはんを食べるのが好きなタイプなので、今のお話を聞いて焦りますね…(笑)。運営チームを引き継ぐプレッシャーが半端ないです。
中尾:プレッシャーをかけるつもりはないけど、常に期待はしてますからね(笑)。これからのキリンアカデミアもすごく楽しみにしています。
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「挑戦志向の風土を作りたい」という想いのもと、ポジティブに新しいことにチャレンジしてきた、アカデミアメンバーの中尾。その熱意を支える「混沌」という価値観とともに、これからも会社に新しい風を吹かしてくれるのではないでしょうか?
特集「#わたしとキリン」では、飲料事業の枠を超えさまざまな領域で挑戦を続けるキリン社員に、働く上での「第4の価値観」をお聞きします。
次回は、横浜支社神奈川支店 営業担当の土屋宗一郎です。普段の仕事への想いだけでなく、営業の枠を超えた挑戦の姿勢や働き方についてお聞きします。お楽しみに!