秋の食材で愉しむオーブン料理「手羽先ときのこのホイル焼き」【今夜のラガーのおとも。#7】
発売から130年、多くの人に愛されてきた『キリンラガービール』。このビールをよりおいしく愉しむために、料理研究家の瀬尾 幸子さんと“最良のおとも”を考えていく連載企画。
思わずのどが鳴り今夜にでもつくりたくなる、それでいてシンプルで家庭的な“普段着のおつまみ”を、瀬尾さんならではの視点からご紹介します。
今号からは3回に渡り、秋の味覚をお届けします。
待ち時間も愉しむ、オーブントースターでじっくりホイル焼き
夏の暑さもやわらぎ、少しずつ夜が長くなってきました。秋の夜長はおいしいお酒とおつまみを“おとも”に、ゆっくりと夜の時間を愉しみたいもの。そんな今の時期にぴったりの料理が、アルミホイルに包んで蒸し焼きにする「ホイル焼き」です。
調理はオーブントースターがしてくれるので、できあがりを待ちながらお酒を愉しんだり、ほかの料理に取り掛かったりと時間の使い方は思いのまま。会話に夢中になっていても、時間になれば「チン!」と知らせてくれます。
調味料は塩、コショウ、オリーブオイル。オイルには炒めものに使うだけでなく、素材の味や香りを引き出す調味料としての役割もあります。香りのいいオリーブオイルは、料理の仕上げに一振りすることで、風味と香りを楽しむことができます。そのため過度に他の調味料を加えなくても、塩とコショウだけで十分おいしいし、醤油をはじめとした和の調味料との相性も抜群です。
BBQの炭火に匹敵「ホイルで蒸し焼き」のおいしさ
この料理は河原でバーベキューをしたときに、食べたホイル焼きからアイデアをもらいました。炭火の弱いところでお肉と野菜をホイルに包んで蒸し焼きにすると、これが絶品。あの味を家庭で再現するために思いついたのが、オーブントースターでつくるホイル焼きです。
オーブントースターにはサーモスタッドが付いているため、火力の上限が決まっています。だから入れっぱなしでも安心だし、失敗がありません。近年は炭火と同じ遠赤外線ヒーター設計のトースターも多く、パンだけでなくさまざまな料理にも活用でき、調理も楽チン。このホイル焼きもトースターに入れたら、あとは放っておくだけ。
まずは玉ねぎを5ミリ弱のスライスにしてアルミホイルに敷いていきます。これは手羽先がホイルにくっついてしまうのを防ぐためですが、下に敷くことによって手羽先から出る肉汁をたっぷり吸い、さらにおいしくなります。
きのこは旬のものを使用します。種類はどんなものでも大丈夫。
あとは材料をアルミホイルで包んでいくだけ。火を通していくと具材からおいしい「スープ」が出てくるので、流れ出てしまわないようしっかりと包み込みます。
汁が漏れたときの安全のため、オーブントースター付属のバットの上にアルミホイルを乗せてトースターに入れてください。
温度は200度が目安ですが、温度調節がないトースターの場合はメモリを「トースト」に合わせ、30分放置します。トースターのタイマーが15分までの場合は、2回「チン」を繰り返します。
たったこれだけなのに、身離れのよい柔らかい手羽先に仕上がります。 具材から出た水分がこぼれてしまわないよう、やさしく上蓋を開けましょう。
素材の持ち味を活かす“後がけ調味料”
焼き上がったタイミングで、初めて味付けをします。塩コショウをして、オリーブオイルをひとまわし。加熱しないオリーブオイル独特のピリッとした香味がアクセントになり、いっそうおいしくいただけます。
きのこと玉ねぎの香り にオリーブオイルが相まって、肉の旨みと溶け合います。素材の味が活きたシンプルでいながら奥深い味わいは、ビールにもよく合います。素材の旨みが凝縮した「スープ」は、パンにつけて食べるのが私のお気に入り。ぜひ、試してみてください。
手羽先ときのこのホイル焼き
※こちらの記事はキリンのオンラインショップ「DRINX」からの転載記事です。
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