季節ごとにお問い合わせの内容はどう変わる?四季折々のお客さまの声への向き合い方【こんにちは。お客様相談室です。】
お客さまとキリンをつなぐ窓口「お客様相談室」には、毎日200件以上ものお問い合わせが寄せられています。その内容は、季節によって変化することも。
また、キリンのホームページ上に掲載している「よくあるご質問」でも、時期に応じてアクセス数の多いページが異なるので、季節ごとにお客さまの興味関心が移り変わっていることが分かります。
今回は、季節ごとに多く寄せられるお問い合わせ内容をご紹介しながら、キリン「お客様相談室」のスタッフがどのような対応を心がけているか、エピソードとともに深掘りします。
連載「こんにちは。お客様相談室です。」では、実際に寄せられたお客さまからのお問い合わせと担当スタッフのやりとりを紹介しながら、お客さまとのつながりを感じていただく企画をお届けします。
「もうそんな季節なんだなぁ」季節の移り変わりを感じるお客さまからのお問い合わせ
お客様相談室には、季節ごとにさまざまなお問い合わせが寄せられます。気候や時期の変化に伴って内容も変わるため、お客さまのお声から「もうそんな季節なんだな」と感じることも。
春:学校の先生から「アルコールの危険性などについて伝える資料はありますか?」
入学式が終わり、新生活が落ち着き始めるころや夏休みを前にする時期になると、学校の先生方から「過度な飲酒の危険性や、アルコール摂取による体への影響などを解説した資料はありますか?」といったお問い合わせをいただきます。
「学校での指導に使っていただけるのかな?」と想像しつつ、以下をご案内しています。
夏:「高温の車内に飲料を放置してしまいました。飲んでも大丈夫?」
夏の暑さが本格化すると、「車内に飲みものを置きっぱなしにしてしまいましたが、飲んでも大丈夫でしょうか?」というご質問を多くいただきます。
常温で保管できる飲料でも、暑い車内での保管にはご注意いただき、温度変化が大きくなる冷蔵庫との頻繁な出し入れは避けていただくのがベストです。また、できるだけ高温を避け、暗い場所での保管をおすすめしています。
秋:「『秋味』『一番搾り とれたてホップ生ビール』などの期間限定商品は、いつごろに発売されますか?」
秋の訪れを感じるこの時期になると、『キリン秋味』『一番搾り とれたてホップ生ビール』といった期間限定商品の発売予定についてのお問い合わせが増えます。
こういったお問い合わせが増えると、「今年もあの季節がきたんだなあ」とワクワクします。旬の味を楽しみにしてくださっているお客さまが多く、この季節ならではのおいしさをお届けできることを、私たちも毎年楽しみにしています。
冬:「寒くなってきたので、温めて飲んでも大丈夫ですか?」
冬が近づくと、「温めても大丈夫?」といったお問い合わせもよくいただくようになります。特に、免疫ケアを意識して飲まれる「プラズマ乳酸菌」シリーズやワインについてのご質問が増えます。
・プラズマ乳酸菌シリーズ
「少し温めるくらいであれば問題はありません」とお伝えしています。研究でも、温めることで菌の働きが変わることは確認されていません。ただし、冷たい状態で飲んでいただくことを想定しているため、味わいが少し変化する場合があります。「よくあるご質問」ページで同様の説明を掲載しています。
・ワイン
温めて、ホットワインとしてもお楽しみいただけます。耐熱グラスに入れ、電子レンジで約1分ほど温めるだけで簡単にホットワインが完成します。寒い冬にぴったりですので、ぜひお試しください。「よくあるご質問」ページで同様の説明を掲載しています。
幅広い知識が求められる季節のお悩み。お客様相談室の工夫とは?
先ほどご紹介したお問い合わせのほかにも、「掃除していたら賞味期限が過ぎたキリン商品が出てきた」といった相談が増えると、「年の瀬の大掃除をされているのかな」と季節の移り変わりを感じることがあります。
とはいえ、同じような内容のお問い合わせでも、お客さまそれぞれの背景やお困りの理由は決して同じではありません。だからこそ、画一的な回答にならないよう、お客さま一人ひとりのご状況を踏まえた丁寧な回答を心がけています。
加えて、お客様相談室には「ナレッジDB」と呼ばれるデータベースがあります。これは、お客様相談室によく寄せられるお問い合わせを記録し、ナレッジを共有するための知識を蓄積するもの。内容は必要に応じてアップデートされており、例えば一人のスタッフが「このお問い合わせは今後も来そう」と判断した場合は、「ナレッジ登録をしてほしい」と担当者に伝え、新しい情報が加わっていくのです。
新商品に関するナレッジの登録では、発売前にナレッジ担当者とブランド担当者が情報を確認し、綿密なすり合わせを行います。今年発売した『キリンビール 晴れ風』の場合は、日本の風物詩を守るための寄付活動「晴れ風ACTION」といった取り組みもあり、お客さまからのお問い合わせや関心ごとにしっかり対応できるよう、発売前から担当者間でやりとりを重ねて準備しました。
また、「ナレッジDB」のログを観察していると、同じタイミングで複数のスタッフが同じ質問を調べていることが見て取れます。これは、お客様相談室に問い合わせがあったとき、手が空いているほかのスタッフも一緒に調べたり、お客さまとの電話が終わったあとに対応について話し合ったりしているから。スタッフ全員でお客さまの疑問やお悩みにお応えできるように、協力しています。
お客さまからは日々、商品に関するご質問や季節にまつわるお悩みなど、さまざまなお問い合わせをいただきます。スタッフには幅広い知識が求められるため、ちょっとした豆知識や気付きを記録するなど、それぞれが自分に合った方法で対応に磨きをかけています。
【スタッフ紹介 vol.15】お客様相談室 電話対応・メール対応・有人チャット対応担当 N
お客様相談室は、チーム一丸となって日々お客さまの声と向き合っています。ここでは、お客さまとの対話で大切にしていることや印象に残ったやりとりについて、スタッフに語ってもらいました。
─記憶に残っているお客さまとのやりとりはありますか?
お客様相談室 N:あるお客さまから「ペットボトルのラベルをはがしたところに傷があった」というお問い合わせをいただいたときのことが印象に残っています。
お客さまは少し興奮した様子でしたが、お話をうかがっていくうちに、その興奮は苛立ちではなく、不安や心細さから来ているのではないかと思いました。そこで、じっくりとお話をお聞きすること約1時間。ふとお客さまから「あなたにお話できてよかった」と言っていただけたのです。
正直に言うと、緊張して対応していたので驚きました。じっくりお話をお聞きし、自分なりにお客さまの状況や気持ちを想像しながら声をかけていくことで、お客さまの気持ちが少しずつ解けていき、温かい言葉をいただけたのだと思います。この言葉を聞いたとき、「よかった!自分の対応は間違いではなかったんだ」と、肩の力が抜けるほどホッとしました。
後日、お預かりした商品を社内で確認し、その結果をお手紙でお客さまに報告しました。すると、お手紙が届いたころにお電話があったのです。「いろいろと調べてくれてありがとう。直接お礼が言いたくてお電話しました」と。
お手紙に対して電話で反応をいただいたのは初めてで、驚きましたが、本当にうれしかったことを今でも覚えています。この経験を通じて、お客さまの気持ちに寄り添うことの大切さを再認識しました。
─お客様対応をするうえでの心がけや大切にしていることについて教えてください。
お客様相談室 N:お客さまの状況を自分なりに想像し、不安や不満に寄り添いながらお話を進めるのはもちろんのこと、「失敗を次の成功につなげること」も意識しています。
お客様相談室に着任してすぐのこと、対応について確認するため、お客さまからのお電話を長時間保留にしてしまったことがありました。保留を解除した瞬間、「どれだけ待たせるの?」とお客さまからお叱りをいただいてしまって……。当時は、とても落ち込みましたが、同時に「同じことは繰り返したくない」と強く思ったのです。それから、自分の対応を振り返ったり、先輩からアドバイスをいただいたりして、今後の対応方法を資料にまとめるようになりました。
それ以来、ナレッジDBに加えて、自分で作成した資料を活用することで、落ち着いて対応を行うことができています。
失敗したら克服して次につなげるという成功体験が、私の自信になっていますし、スムーズな対応によって少しでもお客さまに安心を感じてもらいたいと考えています。
─Nさんにとっての「いい時間」とは?
お客様相談室 N:甘いものが大好きで、特にアイスクリームには目がありません。週末には、1週間頑張った自分へのご褒美として、いつもより高級なアイスクリームを奮発し、ドラマを見ながら食べている時間が至福です。
また、洋服も大好きで、ショッピングやファッションのトレンドをチェックすることが趣味です。生地などを確認してから購入したいので、時間をかけて吟味していますが、その葛藤のプロセスも楽しんでいます。
いつでもフラットな気持ちでお客様対応をするためには、自分自身が日々楽しく過ごし、リフレッシュすることも大切だと思います。
「こんにちは。お客様相談室です。」では、お客様相談室に届いた心温まるエピソードをご紹介します。
ほっこりするエピソードやお客様相談室の裏側など、お客さまとキリンお客様相談室とのつながりを感じていただければうれしいです。
次回もお楽しみに。
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