『KIRIN BEER SALON』第二期メンバー募集開始にあたって
「これからのビールを考える」をコンセプトに昨年立ち上げた『KIRIN BEER SALON』。本サロンの第二期のメンバー募集が始まりました。第二期は全回オンライン開催となります。
今回はサロン講師の草野より、第一期の振り返りを通じて『KIRIN BEER SALON』がどんな場であるのかをお伝えするとともに、第二期に向けた想いを語っていただきます。
それでは、草野さんよろしくお願いします。
こんにちは。『KIRIN BEER SALON(キリンビールサロン)』 講師の草野です。キリンビールサロンは「これからのビールを考える」をコンセプトに昨年の11月に第一期をスタートさせました。
毎回、多彩なゲストを呼んだり、ビールを造ったりとリアルな体験を通して、ビールのことを知っていただく内容で開催をしていたのですが、残念ながらコロナの影響があり、最後の5回目の実施ができていない状況です。
そんな中、「キリンビールサロン第二期」がオンラインで開催することが正式に決定致しました。これも一期生の皆さまが心からサロンを楽しみながら学び、盛り上げてくださったおかげと、ひとえに感謝しております。
この記事では、第一期の振り返りと第二期への想いについてお話させていただきます。
当初は第二期に向けた想いをお話するようにオーダーを受けておりましたが、第一期を振り返っているうちに参加者の方々のお顔が思い浮かび、皆さまへのお手紙のような形になってしまいました。第一期への想いが大変強いですが、この記事を通して「キリンビールサロン」の魅力が少しでも伝わり、仲間に入ってもらいたいと思って貰えれば幸いです。
記事最後尾には第二期の募集要項も掲載していますので、ぜひ最後までご覧ください。
「キリンビールサロン」立ち上げのきっかけ
第一期の振り返りをする前にキリンビールサロンの立ち上げの経緯についても触れておきます。元々キリンは、お客様と一緒にビールを学ぶ場として、キリンビールセミナーを20年にもわたり運営をしてきました。
昨年も60回ほど開催し、長年私どもの商品をご愛顧くださっているお客様を中心に、多くの方に参加していただきました。しかしながら一方で、新規のお客様が少ないという課題を抱えていました。
これまでのセミナーは、テイスティングやペアリングなどを通じてビールの魅力の「一端」を知っていただき、より興味をもっていただくための入口のような役割でした。
とはいえ、昨今のクラフトビールの盛り上がりなどもあり、ビールを取り巻く環境も変わってきています。「ビールを楽しむ」と一言で言っても、今では味わいだけではなく、周辺のカルチャーやストーリーなどをセットで体感できるようになりました。
そこで、これまでのビール単体・単発のセミナーだけではなく、ビール業界に携わっている方をゲストにお呼びしたビールとその周辺のカルチャーを知る連続講義と、参加者同士の「考え」を交換できる「場づくり」をすることに決めました。そこから生まれたのが「キリンビールサロン」です。
サロンを開始するにあたり「これからのビールを考える」をコンセプトに決めました。具体的なサロンの「場」としてのイメージは、「たくさんの視点でビールを見てもらえる場をつくる」「お互いの価値観を認め合う場をつくる」ということを意識しました。この2つは新たにビールに興味をもってもらうのに大切なことと考えたからです。
この想いはとても大切な柱としたかったので、通常の募集案内に加え、キリン公式note上でビアライターの富江弘幸さんとの対談を通して丁寧にお伝えすることとしました。しかしながら、心配性の私は、本当に応募があるのか不安が募り、募集が始まる2週間ほど前からは、熟睡できず胃が痛い毎日が続きました。
そんな私の心配をよそに、いざ募集が始まると、1日目でほぼ定員に達する人数の方にお申込みをいただきました。最終的には、ありがたいことに定員を大幅に上回る応募があったため抽選という形となりました。
また応募が20・30代の方が中心だったというのも今までのキリンビールセミナーと大きく異なる点でもありました。若い方々にとって決して安くはない参加費でも応募をしてくださったことに、本当に感謝の気持ちで一杯になると同時に、身が引き締まる思いでした。
「同じ想い」でいるコミュニティの強さ
2回目、3回目は素晴らしいゲストが来てくださる予定でしたので、不安はさほどありませんでしたが、私が担当する1回目について特に頭を悩ませました。もし1回目でキリンビールサロンに興味を失ってしまったら、2回目以降ご参加いただけなくなってしまうのではなどと考えてしまったのです。
そんな時、立ち返ったのはキリンビールサロンの柱である「たくさんの視点でビールを見てもらえる場をつくる」「お互いの価値観を認め合う場をつくる」という想いです。
この想いを体現するには何が必要か私たちは何度も検討をし、そこで思いついたのが、「今の私が好きなビール」を自身で持ち寄るという課題でした(気を使われる方もいらっしゃるかもしれないので、念のため、キリンの商品以外でもOKですとお伝えをしました)。
そうして、1回目の当日、サロンメンバーの皆さんが持ちよったビールを拝見し、私が真っ先に感じたことは、「わぁ、皆さん本当に忖度しないで好きなビールを持ってきたな!」でした。皆さん思い思いのビールを持ち寄り、なんと、ほとんど同じものを持ってくる人はいないという結果になったのです(キリンの商品もいくつかあり、内心、ホッとしました)。
当日は各テーブルに分かれ、自己紹介と、それぞれが持ち寄ったビールへの想いを語り、みんなに自分が持ってきたビールを飲んでもらうということにチャレンジしていただきました。
初対面の方に、自分の好きを伝えるという、ハードルの高い内容だったのですが、メンバー同士が決して持ち寄ったビールを批判しあうことなく、それぞれのビールの個性を受け止め、純粋に楽しんでいる姿に「ああ、私が危惧するまでもなく、自然に私たちと同じ想いの方々が集まってくださったのだ」と大変胸が熱くなり、ようやく安心することができました。
また、私たちが予想していた以上のことも起きました。2回目、3回目と回を重ねるごとにメンバーの熱量が増し、メンバー同士の交流が盛んになっていったことです。サロン終了後、メンバー同士で自然発生的に声をかけ合い2次会に行こうと流れができ、ついには4回目のビールづくり体験後には20名以上のグループとなりました。
3回目の講義のあと、会場の片付けをしている私たちにあるメンバーの方から1枚の写真が送られてきました。
会場である横浜工場近くの通りを皆さんがぞろぞろと歩いている様子を収めたもので、その夕焼けを背にしたメンバーの皆さんの本当に楽しそうな顔を見た瞬間「ああ、私が本当に見たかった皆さんの姿がここにある」と感じ、思わず涙が出ました。
また、サロン開催日にはTwitterに「#キリンビールサロン」の投稿がメンバーから数多くあがり、結果リーチ数は開催から2カ月ほどで500万にまで達し、サロンに参加できなかった方にも注目を集めることにつながりました。
また、メンバー限定のFacebookグループで交流ができるようにしたのですが、ここでは毎日のように皆さんが盛んにビールを紹介し合うということが起き、その交流は現在まで続いています。
サロンはビールのことを学ぶ場なのでキリンから新商品が出ても宣伝活動は行わない、ということを当初より約束事にしていましたが、キリンの新商品が出ると、メンバーがいち早く試して感想を投稿してくれ、SNS上で宣伝までしてくれました。これは開催当初には全く予想もできないことでした。
そして、ゲストの方々にも大変ご協力をいただきました。ゲストの方々は「ビールにリアルに携わっている方」を視点にお声をかけさせていただきましたが、皆さん快く引き受けてくださいました。
当日はゲストの方々も心から楽しんでくださり、さらには自分の回以外にもサロンに参加する、二次会の場に参加する、積極的にご自身のSNSに投稿してくださるなどの嬉しい出来事もありました。本当にビールが好きで、気持ちの良いゲストの方々に恵まれたことも大変幸運だったと感じています。
第二期に向けて
第一期のサロンの皆さんと共に時間を過ごし、私が感じたことは、若者のビール離れがささやかれている昨今ではありますが、決してそのようなことはなく、ビールの魅力はまだまだ伝えられる、面白がってもらえる、ということでした。その可能性をサロンメンバーの皆さんが私に教えてくれました。
また、ビールを囲んだ交流は本当に楽しいということを改めて実感しました。数カ月前までは、全く知らない者同士でここまで一体感が生まれたのは、メンバーの皆さんが素晴らしかったことはもちろん、ビールの力も大きかったと思います。ビールは飲み物ですが、それ以上の力がある素晴らしい存在だと改めて感じ、私自身のビール愛がおかしなほどさらに深まってしまいました。
他にもたくさん皆さんから学んだことはありますが、それをすべてお話するとおそらく何時間もかかってしまうでしょう。なにより、第一期の最終回は現時点で開催していませんので、最終回を経て気付く驚きや発見はまだ待っていると思います。
さて。第二期はすべてオンラインで行う予定です。サロンのコンセプトを考えると、その都度新しいことにチャレンジし、常に進化しながら「これからのビールを考える」にトライをするのがよいと考えたからです。
とはいえ、オンラインで開催することだけに満足することなく、オンラインのコミュニケーションの課題ともされる一体感の醸成に不可欠な、五感で感じた想いの共有をするには何がよいかを考え続けています。離れていてもサロンの核となる「メンバー同士のつながり」を第一期同様に感じていただける場所にできればと思っています。
一期生と二期生がをつながる機会も設けていきたいと思っています。Facebook上で交流することはもちろん、第一期の方が参加できる講義を設けることも検討しています。
第一期・第二期の方々が交流することで、それぞれに刺激を与えつつ、「ビールでつなぐ友達の輪」がどんどん大きくなり新たな展開につながることを期待しています。
note枠のおふたりによる第一期の感想
『KIRIN BEER SALON』では、その魅力を一緒になってお伝えいただくため「note枠」としてとみこさん、せっちん丸さんに参加いただいておりました。
おふたりから素敵な感想noteが届きましたのでこちらも併せてご覧いただけると嬉しいです。
▼とみこさん
▼せっちん丸さん
『KIRIN BEER SALON』第二期募集開始です!
いよいよ2020年9月3日から第二期生を募集します。豪華なゲストを迎えた全5回の講座はすべてオンラインで実施。日本中からビール好きが集まる場にしていきたいと思っています。
第一期同様Facebook上でサロンメンバーと講師陣が会話を楽しめる場も用意しております。こちらは第一期の方々も引き続き参加いただきます。ビール仲間が憩う場になればと思っています。
応募期間は20日まで。募集人数が定員をオーバーした場合は抽選とさせていただきます。あらかじめご了承ください。
第二期につきましても、「note枠」を設けることにしました。昨年note枠としてご参加いただいたとみこさん、せっちん丸さんから、数珠つなぎ方式で次の方々にバトンタッチすることにしました。今回も実際に講座に参加していただき、後日noteでレポートをしていただきます。
▼note枠
■名和さんからのコメント
お酒が弱いからこそ、一杯のありがたみは人一倍。たくさん飲めない人にも一杯のウマイッ!の向こう側を覗いてもらうべくnote枠にて参加させていただきました。今までは仲間がいるから沢山の乾杯がうまれて、キリンビールサロンでは乾杯を中心に仲間ができるだなんてとっても素敵!オンライン開催とのことで、全国のビール好きさんと五感をフル稼働で楽しみたいと思います。
■とみこさんからの推薦コメント
形式にとらわれず、カジュアルに、オープンに文化が生まれるところもいいところ。今回サロンに参加して、そんなビールの懐の深さを感じました。
そして、やっぱり自分はビール×食文化に興味があるんだなと改めて気付きました。
もし、食領域を中心に活動する名和さんだったら、どんなふうにビールを味わうんだろう?名和さんを通して、新たなビールの世界をのぞいてみたい。そう思いました。キリンビールサロン第二期も、また違った文化が生まれることを楽しみにしています!
■いぬいさんからのコメント
酒場で出会った格好いい大人たちに近づきたくて、「生(ビール)ひとつください!!!」をハキハキと言い続けてきました。
憧れて飲んでいるうちに、味まで好きになったビール。何も知らなくたって「ビールを飲むこと」は楽しかったけれど……その作り方や、種類や、愛されてきた歴史まで知ってしまえば、もう後戻りできないくらい楽しめるんじゃないか……?と、今からワクワクしています。
そんな勉強を、たくさんのビール好き( or 酒場好き?)と一緒にできるなんて!オンラインの場で生まれたメンバー同士の対話と熱量を、伝えられたらと思います。
■せっちん丸さんからの推薦コメント
キリンビールサロン第二期開催、おめでとうございます! 第一期のnote枠を担当した、せっちん丸です。第二期のnote枠として、旅と居酒屋が大好きなライター、いぬいくんにバトンをつなぎたいと思います。いぬいくんは「いただきます」と言ってからビールを飲む、なんとも誠実な青年。いつもニコニコしている彼と飲むビールは、なかなかに深い味がします。第二期のキリンビールサロンは、どんな味、香り、のどごしになるのだろう。すごく楽しみです。乾杯!
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みなさまのご応募をお待ちしております。
ロゴデザイン:清水槙子(TREE)