日常のご褒美。「油」と「味噌」の秋おつまみ【 #今日はキリンラガーを 】
それぞれにあるキリンラガーの物語と共に、キリンラガーを飲みたくなる瞬間をみなさんといっしょに見つけていく連載「#今日はキリンラガーを」。
第4回目となる今回は、料理家の真藤舞衣子さんに、秋の訪れを感じるキリンラガーのおつまみを教えてもらいました。
普段からキリンラガーが好きで、家には常にストックがあると語る真藤さんは、キリンラガーを「日常の一部」だと語ります。
日々の暮らしに寄り添うキリンラガーは、なんとなく落ち着いた気持ちにさせてくれる。だから、キリンラガーを飲むときは、背伸びしない普段着のおつまみを作るのだそうです。
そして、キリンラガーのしみじみとした苦味は、ある食材と組み合わせることでよりいっそう旨味に変わるんだとか。
ホッとするおつまみと冷えたキリンラガーで、秋の風を感じながら夜長を楽しんでみませんか?
油と味噌。だから今日は「キリンラガー」
中華料理をつまみにいただくキリンラガー。お家で、普段の晩酌に飲むキリンラガー。
真藤さんに、キリッと苦味のあるキリンラガーに合うおつまみを考えてもらったところ、ある共通点にたどり着きました。
「町の中華屋さんに置いてあるキリンラガーを思い出すと、『油と味噌』の料理と相性がいいんですよね。自宅でキリンラガーを飲むときも、『回鍋肉』とか『豚肉の味噌漬け』をよく合わせています。油と味噌の濃厚でガツンとした味わいが、キリンラガーの苦味によく合うんです。
例えば、脂がのって甘辛いタレがかかった「うなぎ」には、ピリッと刺激のある「山椒」を合わせますが、その感覚ですね。料理の中で素材同士を掛け合わせるのと同じ様に、こってりした味噌にすっと流し込んでくれるような苦味のあるキリンラガーを組み合わせると『旨味』に変わる気がするんです」
幼少の頃の記憶にも、油と味噌、キリンラガーの組み合わせは存在していたようです。
「お店だけでなく、日本の食卓でも昔から味噌や醤油をベースとしたものや、油で揚げたものって多いですよね。昔の食卓を思い出すと、そういうおかずに、子どもは白ごはんを合わせて、大人はキリンラガーのおつまみにして楽しんでいるイメージがあります」
普段からお酒を嗜むと話す真藤さんですが、その日のお酒はおつまみに合わせて選ぶことが多いそうです。
「ワインやクラフトビールは、味が単体で華やかなものが多いので、フライドポテトやシンプルなステーキの日に合わせることが多いです。でも、普段の料理に合わせるとなるとやっぱりキリンラガーが丁度良くて。しみじみとした苦味が、いつもの食卓に馴染む味なんですよね」
今日は、キリンラガーを飲みたくなる。「油」と「味噌」の秋おつまみ
そのしみじみとした苦味を武器に、日本の食卓に選ばれ続けてきたキリンラガー。
食欲の秋に合わせて、キリンラガーの旨味を存分に楽しめる3つのおつまみレシピを真藤さんに教えてもらいました。
■豚肉のコクを野菜にまとわせた「肉味噌炒め」
【材料(2人分)】
【作り方】
1. 豚ばら肉は半分に切る。にんにくは潰してからみじん切りに、長ねぎは斜め薄切り、ニラは8cmほどに切る。
2.フライパンを熱してごま油を入れ、中火で豚ばら肉を炒める。ここでしっかりと油を出すのがポイント。
3.2ににんにくを入れ、中火で香りがたったら強火にし、長ねぎ、ニラを入れて強火で1分ほど炒める。<調味料>を入れて、さっと満遍なく炒め合わせたら、胡椒で味を調えて出来上がり。
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「豚肉から出る脂のコクと味噌の濃厚さ。これぞ、王道キリンラガーのつまみレシピですね。ポイントは豚バラをしっかり炒めて臭みが抜くこと。脂を出すことで豚バラの旨味が凝縮され美味しくなります。
味噌は米味噌でも麦味噌でもOKです。強いて言うのなら、濃いめの熟成した味噌だとよりキリンラガーと合います。最後に豆板醤で辛味をつけてから、ほんのり砂糖を入れると、ぐっと旨味を引き立ちますよ」
■とろっとジューシー。旨味をたっぷり吸った「なすと大葉の赤味噌炒め」
【材料】(2人分)
【作り方】
1.なすはへたを取って縦半分に切り、一口大の乱切りにする。10分ほど水に浸けてから水切りする。大葉は千切りにする。
2.フライパンにごま油を入れて熱し、なすを入れてしんなりするまで炒めたら、<調味料>を入れてからめながら炒める。最後に千切りした大葉といりごまを入れてさっと炒め合わせて完成。
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「秋の食材『なす』の美味しさを感じるレシピ。野菜が主役の料理なので、味が濃いめの赤味噌と香り豊かなごま油でしっかり味付けします。最後に大葉で爽やかさをプラスすることで奥深い味わいに。味噌の旨味と油のコクをなすがたっぷり吸収して、まさに三位一体の美味しさです。とろっとしたなすの食感とそこに染み込んだ濃厚な味わいに、キリンラガーの優しい苦味が抜群に合います」
■居酒屋の味をお家で手軽に。「揚げ出し豆腐 きのこあんかけ」
【材料】(2人分)
【作り方】
1.豆腐は1丁を6等分に切り、キッチンペーパーの上に5分ほど置いて水切りする。豆腐の水気を一つずつキッチンペーパーなどで拭き取る。片栗粉をまぶして、余分な粉をはたいて落とす。
2.フライパンに油を入れ、1を入れ、底がカリッとなるまで焼けたら他の面を同じように焼いていく。焼けたらバットに取り出し、キッチンペーパーでさっと油を拭き取る。
3.2のフライパンに軸を切り落とし、小分けにしたきのこを入れて中火で炒め、<調味料>を入れる。沸騰したら水溶き片栗粉を入れ、おろし生姜を好みで入れる。
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「『揚げ出し豆腐』は居酒屋でも定番のおつまみですよね。カリっと揚げた揚げ出し豆腐にあつあつのあんかけをたっぷりかけて、冷やしておいたキリンラガーといただけば、おうちでも居酒屋気分を味わえます。
今回は、秋らしくあんかけにきのこを使いました。きのこの種類は何でも良いので、たっぷりいれてくださいね。もちろん1種類でもいいですが、種類が豊富だと見た目も食感も楽しくなると思います。きのこの風味や出汁の旨味、あんかけのとろみがかけ合わさってキリンラガーとの相性抜群です」
いつの間にか身近な存在に。「キリンラガー」は普段の晩酌のお供に
今では飲んでホッとする味に感じるくらい、キリンラガーが身近な存在になっていると話す真藤さん。そこまで好きになるまでには、周りの人の影響もあったそうです。
「振り返ってみると当時から周りの人たちはみんなキリンラガーを飲んでいたんですよね。なので、自然と私もキリンラガーが好きになっていました。でも、そのくらい味馴染みがあって、飲んでいるうちにやっぱりこの苦味はキリンラガー独特のもので他のでは物足りなくなってしまいました」
真藤さんにとってキリンラガーは、いつの間にか普段の生活に欠かせない身近な存在になっていたようです。
「今では外で飲んだ時にお店にキリンラガーがないと、残念な気持ちになってしまうほどキリンラガーの存在は大きいです。ましてや、中華料理屋でキリンラガーがなかったらちゃぶ台ひっくり返したくなっちゃいますね(笑)。それは冗談ですが、お店選びの時点でキリンラガーがあるかをチェックするくらいは、キリンラガーが好きですね。話していたら、もう飲みたくなって来ちゃいました。今日のおつまみは何にしようかな。この時間も楽しいんですよね!」
今日も頑張ったなと思える日。いつものご飯でホッとしたいとき。なんでもない時こそ、キリンラガーを手に取るという真藤さん。しみじみとした苦味が、生活にちょっとした彩りをプラスしてくれているようです。
文:山城さくら