キリンビールサロン第三期を振り返って
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キリンビールサロン第三期を振り返って

KIRIN

2019年に始まった「キリンビールサロン」も、2022年3月に無事第三期の幕を閉じることになりました。

 一心不乱に勢いに任せて挑んだ第一期、真価が問われると肩に力の入った第二期を乗り越え、第三期が終わった時点で感じることは「もっとやれると貪欲になれた第三期」だったように思います。いい意味で肩の力が抜けた講師草野の空気が伝搬するように、ビールサロン参加者の皆さんとの間にも軽やかな空気が漂っていたように感じます。

 今回も、第二期に引き続き、講師の草野に第三期を振り返ってもらうことにします。

 ▼第二期の振り返りはこちら

 それでは草野さん、お願いします。

【プロフィール】草野 裕美
キリンアンドコミュニケーションズ株式会社 工場広報事業部 企画担当。「キリンビールサロン」で、講師としてさまざまな視点で、ビールの楽しみ方や魅力を伝えている

「ああ、終わってしまったな。」

キリンビールサロンを始めてから毎年、サロンメンバーが卒業すると私は、しばらくサロンメンバーロスのような何とも言えない気持ちになります。

キリンビールサロンは11月から3月までの5か月間、毎月同じメンバーで集まり「これからのビール」について考える場です。

※これまでのキリンビールサロンの様子はこちら

第三期目は40名もの方が全国からオンラインで集まりました。3月6日に行われた卒業式には着物や蝶ネクタイ姿の正装、ビールTシャツなどの姿で皆さんが臨んでくださり、大変盛り上がりました。1人ひとりがビールへの想いを語り、最後まで温かく、感動的な雰囲気のまま終了となりました。

卒業でさよならではないとはわかっていてもやはり、毎回寂しいような何とも言えない気持ちになってしまいます。ですが、三期目を終えた今、実は私の心境には毎年訪れるサロンメンバーロスだけではない気持ちも生まれています。その事についてお話しをしたいと思います。

メンバーが自走するコミュニティを目指して

ホップの産地遠野と中継をつなぎ、一番搾りとれたてホップで乾杯!

「石の上にも三年」と言いますが、第三期目はまさに3年間積み上げてきたものが形になってきたようなそんな実感があります。

まずビールサロンが、コミュニティとして自走し始めたことを感じています。2019年より始まったキリンビールサロンですが、第二期までの私の心境を振り返りますと「私はビール愛を語りまくりますよ!私は本気ですよ!ついていけますか!」くらいの勢いだったかと思います。

今思うとかなり肩に力が入っていました。それは、コミュニティを作るには誰か強烈なパワーを持って先導していく必要があると勝手に思っていたからなのです。しかし、そのことで自分自身を追い込みすぎて、時にはビールサロンをプレッシャーに感じてしまうことも正直何度かありました。

ですが、これは完全に勝手な思い込みでした。ある意味、私はサロンメンバーの皆さまのことをきちんと理解が出来ていなかったと思います。サロンメンバーの皆さまは自分がどのように楽しむかを人任せにせず、自ら楽しいことを見つけることができる大変ポジティブで貪欲なメンバーだったのです。そのパワーの強さに三期目になってようやく気づいたのです。

この気づきは特にコロナ禍で一層強く感じられました。そして、私もそのことにずいぶんと助けられました。コロナ禍では私たちの会社の制限などもあり、積極的な動きができない状況で、皆さまにビールを通じて講座以外の場面で楽しいことをご提供しきれていない歯がゆさがありました。

ですが、皆さまはそのようなことを気にすることもない様子でいてくださったことが本当にありがたかったのです。各自で小さく集まったり、オンラインで飲んだビールを投稿してシェアし合ったりと、自分たちの楽しめる方法を自主的に見つけ、メンバー間でビールを通した交流を続けてくれました。

それだけでなく、クラフトビールの酒屋をオープンしたメンバーのところにサロンメンバーがスタッフとして加わったり、ブリュワー修行先でサロンメンバー同士が顔を合わせたりなどの出来事もありました。

私はその様子を見て、立ち上げ時にサロンチームで「最終的にはメンバーが自走するコミュニティを目指そう」と話したことを思い出しました。この「自走」という言葉は何を意味するかと言いますと、「メンバー1人ひとりが自ら楽しむ気持ちを持つ」ということです。各自がビールを楽しむために積極的になる、そんなことをイメージしたのです。

立ち上げ当初は、実際には何をしていいのか、私の中でもわかっていませんでした。ですが、自然とサロンメンバーの中から、ビールを楽しむための行動が起き始めたのです。その姿を拝見し、私は気づきました。自走するには独りよがりにならず、お互いを信頼し、みんなで楽しむ気持ちで、できる人ができることをする。

そのためには、皆さまの様子をきちんと見て、お任せできることはするということが持続的なコミュニティを目指す上では大切だということを、メンバーの皆さまに教えていただいたのです。

最近は、皆さまがそれぞれで楽しんでいらして「ちょっと待って!私も置いてかないで!」とこちらが焦りを感じることもしばしばです。ですが、皆さまがビールを囲み楽しんでいる様子を拝見でき、心の底から嬉しいのです。

メンバーそれぞれの個性を認め合いながら楽しむ

そして、多様性の素晴らしさも実感しています。1つのコミュニティをつくると、同じタイプの方々が集うということはよくあることかと思います。ですが、ビールサロンに参加するメンバーの個性は多様で、それは期ごとにも違います。そしてそれを認め合う空気があるのです。コミュニティに起こりがちな、特定のメンバーが幅を利かせ新しいメンバーの居心地が悪くなったり、マウントや派閥ができたりということが、このビールサロンには全くありません

そんなビールサロンの空気感を「このビールサロンはリベラル、上も下もない」と表現してくださったメンバーがいます。

まさにその通りだと感じています。見事なまでに「ビールが好き」の共通項だけで、20代から80代までの様々な場で活躍されているメンバー集い、一緒になって楽しんでいます。三期生が入ってきたタイミングでは、サロンメンバー限定のFacebook上で一期、二期のメンバーから歓迎のメッセージが届いたりと、期を超えた交流が生まれていました。

タイプが違う人たちが集まれば、それだけいろんなことが楽しめると皆さまは考えているようです。このようなコミュニティは外から見た時にも、一つの塊で結束しているコミュニティより気軽に飛び込みやすいのではないかと思っています。このようなグラデーションができることは、期を重ねないとわからなかったことですので、これも続けてきてよかったと感じることの1つです。

疑問や意見を素直に言い合えるコミュニティ

講座使用品の準備。直接お会いできなくともスタッフが毎回丁寧に準備をしています。

一方で、第一期より一貫して感じていることもいろいろあります。例えば、決してサロンメンバーの皆さんは忖度をしないということもその1つです。実際、第三期にもそのように感じる場面が何度かありました。

ある講座で、私たちの商品に関して率直な疑問をいただいた場面がありました。それをきっかけに受講者も登壇者も一緒になりそれぞれが自分の意見や想いを伝え合いました。違和感や疑問に触れないままでいるより、聞いてみようそんな感覚だったのでしょうか。

その日は講座終了後、ゲストのブリュワーの方が「あの場面はよかったね。うまく答えるか答えないかは問題ではない。お互いがわかってもらおうという気持ちが大切なんだ」と何度もおっしゃってくださいました。相手の意見を尊重しながら自分の考えも伝えあうことができる。サロンはそんな場だと改めて感じた出来事でした。

キリンビールサロンでは、自社商品だけでなく全国のブルワリーのビールも紹介しています。

キリンビールサロンという場は自社・他社にこだわらずよいものを紹介し、ビールを好きになっていただくことを目的にしています。一企業のイベントとしては少し特殊なコミュニティだと思います。正直、私たちも本当にこれでいいのかと毎回自問自答しながら手探りで進めているところもあるので、サロンメンバーの忖度ないご意見に助けられています。

また、私自身ビールが好きであることと同時にキリンが大好きです。手前味噌ですが、キリンの真摯なものづくりや品質へのこだわりはもちろん、サロンのような活動を受け入れる、多様性への度量の深さなど良いところがたくさんあると思っています。

ですが、サロンでそんなキリンの良さをあえて語っていないため、皆さまがどのように感じているかはわかりかねる部分もありました。ところが、アンケートの中に、そんな私の不安を払しょくするようなとても励みになるコメントがたくさんありました。一部ですがご紹介させていただきます。

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自社宣伝の印象が少なく、ビールへのまっすぐな思いや、ビール全体の底上げをはかる活動に参加前よりも企業への信頼度がより上がった気がします

思いがあっても、なかなかそのように行動できる企業はないと思います。消費者としてもありがたいですし、製造業に在籍するものとしても尊敬します

ビールという商材の可能性を信じ、ある意味危機感を真摯に受け止めているからこそ、このように消費者に直接働きかけてこられたのかなとこれまでの回を通じて感じてきました

キリンビールにこだわらず、ほかのブリュワリーのお話が聞けたり、キリン以外のビールの美味しさも忖度なしにお話しできたのは、素晴らしい取り組みだと思います

ビールサロンは、ビール初心者が世界を広げる入り口になり、玄人が自分の好きを再確認する場所になると思います

大手さんのコミュニティだから、機械的に、PR的なコミュニティだと思っていましたが、全く逆で、お客様を知ろうという努力を感じました。お客様の好みの変化をまとめて提示するなど手厚い対応に感心しました

自社のPRだけでなくビール業界を盛り上がるようなサロンの形をとっていただいたことは驚きでもありますが、とても意味のある活動だと感じました

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私たちの想いや背景は皆さまにはっきりと説明ができていなかったので、コメントを拝見して、私たちへここまで好意的なご意見を寄せてくださっていたことに大変驚きました。

企業とお客様との関係で、ご意見を口に出してくださるのはごくわずかな方で、そのお客様のお声は大変貴重です。そんな中、サロンという場を通じ、信頼できるサロンメンバーから忖度なしに、キリンに対する率直なご意見を伺うことができたことは何よりの財産だと思っています。皆さんからのキリンに対する嬉しいお声を聞くことにより、私自身がよりキリンを誇りに感じ、もっと好きになりました。これは一企業人としてとても幸せなことです。

もっと突き詰めたいビールの可能性

そして、強く感じていることはやはり、「尽きないビールの可能性」です。

サロンを始めたきっかけは単純で、「若年層のビール離れ」に対して、「ビールは楽しいよ!」を伝えたいということからでした。私はビールが大好きです。こんなに面白くて奥が深い飲み物を、皆さんが日ごろ関心を寄せている様々なことの1つとして加えていただきたかったのです。

そんな想いもあり、様々な視点で他のビールの集まりではなかなか体験できないような内容で毎回の講座を構成することを意識してきました。ゲスト陣も、ビールの業界の第一線で活躍されていて、ビールに熱い想いを持っている素晴らしい方々です。期を重ねるとマンネリやネタ切れを心配されそうですが、正直まだまだやりたいことがたくさんあります。それはなぜかというとサロンを通じてメンバーやゲストに方々にヒントをたくさんいただき、それをメンバーの皆さまと実現してみたいからです。

ビールの魅力を伝えるつもりで立ち上げたビールサロンで、気づけば私自身がビールの魅力を皆さまに教えてもらうことになっている。1人で悶々と考えていたらそうはいかないでしょう。立上げ当初には想定もしていなかったことで、これもお互いが刺激し合うコミュニティの力だと改めて思っています。

サロンの様子。伊勢角屋麦酒出口さん、BLACKTIDE立花さん、SVBの古川さんによる講座を実施。

今後のビールサロンについての展開はどのようになるかは現時点では未定です。ですが、どのような状況になってもビールを通じた楽しい活動ができるようにプランをたくさん練って備えておこうと思っています。

具体的なプランはまだ秘密ですが、実現したいことの1つは「みんなが主役」をより強く「外へ」打ち出していきたいと考えています。

サロンのメンバーはビールが好きなだけでなく、様々な事柄に関心があり活動をされている素晴らしい方々です。この素晴らしいメンバーの皆さまと連携し、ビールと様々なカルチャーを融合させ、もっと楽しいことができないかと考えています。「ビール×アートや音楽」「ビール×食」「ビール×キャリア」「ビール×自然」などたくさんチャレンジしたいことがあります。

そんな時、「あの方に聞いてみようかしら?」そんな風にメンバーそれぞれの顔が具体的に浮かぶのです。それほど魅力的な人材が集まるサロンメンバーの力もお借りし、外へも発信することで「何だか面白そうだな、仲間になりたいな」と思ってくれる方が増えれば、もっとビールを囲んだコミュニケーションが加速化していく気がしています。

やはり、キリンビールサロンの主役は参加する皆さまのようです。サロンメンバーの誰かが「いろんなメンバーがいるから、いつかサロン村をつくろう!」と言っていたことを思い出します。そんな冗談もあながち冗談で終わらないかもしれません。

サロンの様子をメンバーがSNSに投稿してくださるのもサロンの特長です。

第三期を終えてメンバーの皆さまへ

ビールサロンも皆さまのおかげでようやく足固めができてきました。ですが、まだまだ皆さまと一緒にビールで遊びながら「楽しい」を積み重ねていきたいのです。サロンメンバーの皆さま、これからも私達に刺激をくださる存在として一緒にビールで遊んでください。私も皆さまに気軽に声をかけ続けます!

引き続きよろしくお願いします。


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