好きな具材と味付けで広がるバリエーション。「いろいろ野菜の豚肉巻き」【今夜のラガーのおとも。#2】
発売から130年、多くの人に愛されてきた「キリンラガービール」。このビールをよりおいしく愉しむために、料理研究家の瀬尾 幸子さんと“最良のおとも”を考えていく新連載がスタートしました。
思わずのどが鳴り今夜にでもつくりたくなる、それでいてシンプルで家庭的な“普段着のおつまみ”を、瀬尾さんならではの視点からご紹介します。
第二弾は、豚肉でくるくる巻くだけの「いろいろ野菜の豚肉巻き」!
家飲みおつまみの選びかた
自宅に友人を招いて飲むときのおつまみのラインナップは、ささやかなものでも調理法と味を組み合わせたバリエーションを意識しています。たとえば、浅漬けにピリっと唐辛子を効かせたら、揚げ物は甘酸っぱい味にしたり、煮物をちょっと甘く仕上げる。
もちろんお酒によっても変えますが、何より食べている人が飽きないように工夫しながらメニューを考えていくと、お酒のすすむおつまみができます。
そこで、今回ご紹介するラガーのおともは、バラエティ豊かな具材と2種類の味付けの「豚肉巻き」にしてみました。
冷蔵庫にある好きな食材を、自由に巻いて愉しむ
毎日料理をしていると、野菜がちょっとずつ残ってしまうことがありますよね。そんな残り野菜たちこそが活躍する、この一品。色とりどりの野菜を豚肉で巻いた「豚肉巻き」です。
この料理の愉しみは、どんな食材を巻いてもおいしく仕上がるところ。野菜だけでなく、火の通りやすいものならなんでもOK。チーズや梅干し、豆腐などもオススメです。巻いて焼くだけだからとっても簡単なのに、しっかり料理をした充実感もあるんです。
焼き鳥屋では串に刺して焼いた形をよく目にしますが、フライパンでもおいしく簡単につくることができます。今回は、塩味と甘辛のタレにからめた2種類をご紹介。
食材は何をどう巻いても構いませんが、豚ロース肉や豚肩ロース肉はなるべく薄切りのものを選びましょう。しゃぶしゃぶ用の薄切り肉が扱いやすくてオススメです。火の通りが早いだけでなく、中に巻く食材の味わいがきちんと感じられて、おつまみとして食べていて愉しいんですよ。
よく塩コショウで下味をつけるという工程がありますが、あれは塊肉を焼く場合。この料理においては不要です。薄切り肉に先に塩をしてしまうと、必要以上にお肉に染み込んでしまいます。
食べる直前に塩をふると表面だけに付着するので、食べたときにダイレクトに塩味を感じ、結果的には塩分を控えることもできます。今回はビールがすすむおつまみですから、尚更アクセントになるような塩の使い方が大事。
失敗しないポイントは、巻き終わりを下にして焼くこと
小麦粉も楊枝も必要なく、巻くだけだから誰にでも簡単にできるこの料理。ですが、押さえておきたいポイントがひとつ。それは、最初に巻き終わりの部分から焼いていくこと。剥がれずきれいに仕上がるコツです。
お肉は火が通ると縮んでいく性質があります。ですから、巻き終わりの部分から焼くことでお肉が縮み、剥がれにくくなるのです。そこさえ焼き固まってしまえば、もうあとは転がしても大丈夫。
塩で味をつける分は先に取り出し、残りはしょう油とみりんを同量フライパンに入れて煮からめていくだけ。どの具材にどの味付けをするかはご自由にどうぞ。塩味にオススメするなら、プチトマトと、刻んだ梅干しとしそ。甘辛いタレにはニラとえのきがよく合います。
ちなみに、煮からめる必要のない塩味の方はオーブントースターでもおいしくできます。今回はプチトマトを焼きました。あらかじめ、巻いた具材とオーブントースターを食卓に置いておけば、ラガーを飲みながらできたてをいただく、なんてこともできますよ。
具材と味付けで広がるバリエーション。自分流が愉しい
まずは塩味から、様々な素材の味わいを楽しみましょう。きりりとした強い苦味のビールよりも、ラガーのようにやわらかく程よい苦味がよく合います。お酒が進んできたら、もう少し濃いめの味が欲しくなるところ。そこで甘辛にからめた豚肉巻き。タレが一層おいしく感じるはずです。
同じおつまみでも、こうして具材や味付けを変えることでバリエーションが広がります。つくるのも食べるのも愉しい、「いろいろ野菜の豚肉巻き」。みんなで囲む食卓にぴったりでしょう?今夜のおともにいかがですか?
いろいろ野菜の豚肉巻き
※こちらの記事はキリンのオンラインショップ「DRINX」からの転載記事です。
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