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投稿コンテスト「 #また乾杯しよう 」を振り返って

こんにちは。キリンビール公式note編集部です。

約1年ぶりに開催した投稿コンテスト「 #また乾杯しよう 」。今回も多くの方にご応募いただき、結果として4,000件以上の作品が集まりました。

ご応募いただいた皆さま、本当にありがとうございました。

▼今回受賞された方たちの作品はコチラ

「気軽に会えなくなってしまった今だからこそ感じるさりげない人とのつながり、その温かさと大切さを持ち寄る場所を作れたら」今回コンテストにはそんな想いを込めさせていただきました。もう会えない人、いつかまた会いたい人、ずっと近くにいた人、通りすがりの人…集まった「乾杯の解釈」を見ていると、乾杯はあらゆる関係をつなぎとめる「強度」のようなものを持っているのだと感じました。飲みものを扱うメーカーとして改めて背筋が伸びるような思いです。素晴らしい作品をありがとうございました。

このようにコンテストを振り返っていますが、今回はテーマが決まるまでとても難航しました。

「#あの夏に乾杯」の1年後にコンテストを行うことは、今年のはじめから予定していました。しかしながら、2月に世の中が急変し、そこから思うように状況が好転していかない中、梅雨になってもなお、このタイミングで本当にコンテストをやるべきなのだろうか?と、悩み続けていました。

そんな最中、チームメンバーとオンラインで雑談をする機会があり、こんなことを聞いてみました。

「気軽に人に会いに行けない今、誰に会いたいですか?」

この質問を受けると、それまでポツポツと話していたメンバーが堰を切ったように話し始めたんです。会いたい人との思い出、会ったらこんなことを伝えたい…そして話の最後は決まって「あー。乾杯したい」と締め括りました。

その時の雰囲気がとても良かったんです。
話す方も、聞いている方も、空気が軽くなったように朗らかな表情になっていくのがとても心地よかったんですね。

この場で感じた空気をそのままnoteのコンテストに持ち込めないだろうか。できるのならば、それは今やる意味があることではないだろうか。そう思い辿り着いたテーマが「 #また乾杯しよう 」でした。

今はなかなか会えないかもしれないけれど、また会えるように声をかけてみよう。「#また乾杯しよう」は誰かに向けた小さな約束でもあったんです。

今回のコンテストでは新しくふたつのことに挑戦しました。

ひとつは過去コンテスト受賞者の方にお手本投稿を書いていただくこと、ふたつ目は社員による寄稿です。

過去コンテストの受賞者の方々すべてとお話ができたわけではないのですが、受賞をきっかけにして、noteの街で関係が広がり、より過ごしやすくなっている方々を見てきました。

私たちとしても、クリエイターさんがより伸び伸びとクリエイティブ活動ができるサポートを、微力ながらでもできているのであればとても嬉しいことです。さらにできることを考え、以前コンテストでつながれたご縁を活かし、過去受賞者の中から3名にお声がけさせていただき、お手本作品として寄稿していただくことを決めました。

寄稿をお願いしたのは、サトウカエデさん、宿木雪樹さん、さとうさん。寄稿をお願いするご連絡をするまで少し緊張しましたが、連絡すると即座にお三方からご快諾の返信をいただきました。

寄稿いただいた作品がとても素晴らしかったのはもちろん、コンテスト受賞時よりも言葉が開放的になっているのを感じました。それがまた嬉しかったです。

ご寄稿いただいたサトウさん、宿木さん、さとうさん、改めてお礼申し上げます。

▼お三方の作品はコチラ
さよならのバックパックがくれたひと夏のこと (by サトウカエデさん)
次は乾杯する前に (by 宿木雪樹さん)
「幸せになるのが苦手」が終わるまで (by さとうさん)

もうひとつの社員寄稿です。
実は、個人のクリエイターが過ごすnoteで「企業アカウント」が存在していくためには、社員自ら発した言葉を出していく必要があると、しばらく前から思っていました。

とは言え、ふだんの業務を抱えながら長文をしたためるのは大変なことです。なのでなかなか着手できずにいました。それでも今回の企画の趣旨をチーム内で説明したところ、8名が手を挙げてくれました。

社員寄稿で気付いたことは2点です。

ひとつは、社員自ら書く言葉は、面談やメールなどではわからない、その人の本来の人柄がわかるという点。もうひとつは、「個人の言葉」はnoteでは広く届きやすいという点です。このふたつは、これからのニューノーマルな働き方においても、noteを継続的に運営する上でも、とても貴重な示唆を与えてくれました。

また今回も、毎週note編集部が気になった作品をピックアップさせていただきました。ピックアップ投稿や、その他コンテスト関連の情報はこちらにまとめていますのでご覧いただければと思います。

今回のコンテストは、応募作品すべてが「誰かに声をかけている」わけです。一体どんな声が集まるのか、コンテストが始まる前からとても楽しみでした。

蓋を開けてみれば、記憶の中にいる恩師や親、目の前にいるパートナーや子ども…そんな大切な人たちとのつながりを、手繰り寄せるかのようなはかなくも温かい言葉で溢れていました(毎日泣きそうになりながら作品を読ませていただきました)。

結果として4,000件以上の作品が集まりました。本当にありがとうございます。そしてその中から、まことに僭越ながら、5つの作品に賞をお贈りさせていただくことにしました。

審査会で審査員の方々と初めてお会いし審査を進める中で、改めて「乾杯とはなんだろう?」という話をしました。

島田さんは「乾杯は人との距離をたしかめることができる」とコメントされました。しいたけさんは「見知らぬ人を迎え入れられる儀式」と話し、大西さんは人間関係を「たしかめるきっかけ」になるとお話しいただきました。

その言葉の端々から感じるのは、乾杯は「人と人をつなぐ入口」になるだけではなく、「人との距離を縮める役割」もあるということです。

そのことに気付いた時、物理的な距離が離れてしまうことを余儀なくされている今、このような企画ができて本当に良かったと思いました。

今回のコンテストが、応募していただいた方、作品に触れた方にとって、少しでも大切な誰かとの「心理的な距離」が埋まるきっかけになればと願ってやみません

改めて(何度も言います)、今回応募していただ皆さん、本当にありがとうございました!

それでは、また次の乾杯まで。