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爽やかな酸味と香りが溶け込む、高知県産ゆずを使ったフルーティーな一杯が登場! 【FARM to SVB #04】

キリンのブリュワーが日本各地で出会った農作物を使用し、多様性に富んだクラフトビールの世界を伝えるプロジェクトとして進められている「FARM to SVB」。

第1弾は広島県因島の八朔、第2弾は北海道厚真町のハスカップ、第3弾は鹿児島県種子島の安納芋、第4弾として3月頭に福島県産の桃を使った商品が発売されます。

そんな「FARM to SVB」の第5弾は、高知県名産のゆずを使った1杯。その名も『YUZU Sparkling ~FARM to SVB 高知産ゆず~』です。

今回はゆずの魅力や楽しみ方、高知の食文化を知るべく、SVB東京でヘッドブリュワーを務める古川淳一が高知県を訪れ、ゆずの生産者の方やJA高知県の方、地元の素材を使ったクラフトビールをつくり続けている『高知カンパーニュブルワリー』にお話を伺いました。

見学させていただいた畑の様子や、高知のゆずが名産になった理由、地元素材を使いつつ地域循環も考えたビールづくりの現場などをお伝えします。

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【プロフィール】古川淳一
大学院で菌類の遺伝子に関する研究を行った後、2009年キリンビールに入社。醸造研究所(※ 当時)に配属され、ホップに関する技術開発などの業務を担当した。28歳の時には、最年少の醸造担当としてSVBの開発プロジェクトに参加。麦芽とホップに、ラズベリー果汁とワイン酵母を組み合わせたクラフトビール「JAZZBERRY」を開発した。その後3年間、キリンビール岡山工場での勤務を経て、現在はSVB東京のヘッドブリュワーとして年間数十種類ものクラフトビールを造り続けている。

高知では料理はもちろんお酒にプラスしてゆずを楽しむ

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「新しい商品をつくるにあたって、日本各地のゆずを試したんですよ。その中でも高知県産のゆずは特に香りが強くて、試作したときに素材の風味を強く感じられたんです」

そう語る古川がまず向かったのは、JA高知県。山の上にひっそりと佇む畑を見学させてもらいながら、JAの方と生産者の方に高知県産ゆずの特徴を伺いました。

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JAの方によると、高知県産のゆずは成分の数値的に見ても、他の産地のものと比較して香りや酸味が強いのだとか。そして、その秘密はゆずを育てている土壌にあるようです。

「この辺りの土壌には蛇紋岩が混じっていて、それがゆずの栽培に適しているんです。だから、高知県産のゆずは香りも酸味も強いんですよ。歴史をさかのぼってみると、ゆず栽培が大々的にはじまる前から、この辺りにはゆずの木が自生していました。もともと土壌と作物との相性がよかったんでしょうね」

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こうした背景から、高知では昔からゆずが身近な食材として親しまれていたといいます。具体的にどんな食べ方をされているのかを伺ってみると、お酢にゆず果汁を混ぜて自家製のすし酢を作ったり、お刺身に絞ってかけたり、そして、なんとビールや焼酎に果汁を搾って飲むという方も!

これには古川も驚きを隠せない様子でした。というのも、実は古川もフルーツ系のビールを試作する際には、まず果汁とビールを混ぜて素材の相性を見ているのです。その上で、素材の使い方や醸造の方法、ビールのスタイルなどを考えています。

つまり、『YUZU Sparkling ~FARM to SVB 高知産ゆず~』を開発する際の試作工程を、高知のゆず農家さんたちが日常的にやられていたわけです。

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話を聞いていた古川は、「地元の方が昔から飲まれていた組み合わせということは、きっと『YUZU Sparkling ~FARM to SVB 高知産ゆず~』もたくさんの人に楽しんでもらえる商品になりそうですね。安心しました(笑)」と一言。

『YUZU Sparkling ~FARM to SVB 高知産ゆず~』のアプローチに、安堵と手応えを感じているようでした。

果皮を使った『ゆずペールエール』と、果汁を使った『YUZU Sparkling ~FARM to SVB 高知産ゆず~』の共演

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続いて古川が伺ったのは、2018年に創業した『高知カンパーニュブルワリー』。「高知にビールの種を蒔く」というコンセプトを掲げる、高知で唯一のマイクロブルワリーです。

ブリュワーの瀬戸口信弥さんは、高知の豊かな自然や、力強く生きる人々、そして酒づくりの基本となる農業が盛んであるところに惚れ込み、大阪から移住。「ビールが苦手な奥さんとでも一緒に楽しく乾杯できるクラフトビールをつくりたい」との想いから、ブルワリーを立ち上げたといいます。

高知県産の素材にこだわり、ゆずを使ったビールもつくっている瀬戸口さんに、高知でのビールづくりについて伺いました。

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―瀬戸口さんは大阪のご出身とのことですが、高知県でブルワリーを設立されたのは、どのような経緯だったのでしょうか?

瀬戸口:もともとは高知県に住みたいという想いが先にあったんです。妻と何度か遊びに来たことがあったんですけど、僕が大阪の都会育ちだったのもあって、高知の自然にすごく癒されたんですよね。

前職でいろいろと苦労していたこともあって、自然豊かな場所で暮らしたいという想いから移住を決めました。

—前職はビールと関係のあるお仕事だったんですか?

瀬戸口:いや、全然関係のない仕事で、電気技師をやってました。当時はセンサーの開発をしていたんですけど、不具合によるリコールを何度か経験して、ものづくりに対する丁寧さが欠けているなと実感することがあったんですよね。

僕はずっとものづくりの仕事で生きていこうと思ってきたんですけど、それなら1から100まで自分でつくれる商品を、しっかり責任を持って届けたいと考えるようになりました。

—たくさんの人が携わっていて、その一部を担うようなものづくりではなく、すべて自分の手が届く範囲でものづくりがしたいと。

瀬戸口:そうですね。その時に自分が一番つくりたいものは何なのかを考えた結果、世の中で一番好きだったビールをつくろうと思ったんです。

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―ブルワリーの立ち上げが当初から、地元の素材を使おうという考えはあったんですか?

瀬戸口:そうですね、はい。やっぱり移住してやるからには、高知の素材を使って、個性のあるビールをつくりたいという気持ちが最初からありました。

高知って、食材がめちゃくちゃ豊かなんですよ。有名なのはゆずですけど、その他にも文旦(ぶんたん)や仏手柑(ぶっしゅかん)、直七(なおしち)といった柑橘類もありますし、マンゴーやリンゴをつくられている農家さんもいるんです。だから、オリジナルのビールをつくるための引き出しはたくさんあるんですよね。

―今回SVBでも高知県のゆずを使った商品を作るんですが、カンパーニュブルワリーの『ゆずペールエール』は、どのような特徴の商品なのでしょうか?

瀬戸口:『ゆずペールエール』は、ゆずの果皮を使ったビールです。いろんなパターンを試してみたんですけど、飲んだときにしっかりゆずのシトラス感を味わえるのが、果皮を使ったタイプだったんですよね。

果汁でも作ってみたんですけど、ちょっとジュースっぽくなっちゃうというか。自分たちがつくりたかったのは、あくまでビールとしての完成度が高いもので、そこにゆずの風味が感じられるイメージだったので果皮を使うことにしました。

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―一方で、SVBが手がけた『YUZU Sparkling ~FARM to SVB 高知産ゆず~』では、果汁が使われています。

古川:そうですね。果汁といっても果肉だけではなく、皮ごと搾ったものを使っています。

瀬戸口さんがおっしゃっていたように、柑橘系の香りは皮の部分から出てくるんですよね。自分たちがつくる商品は、味のバランスはとりつつも、高知のゆずの特徴を活かすために香りやフルーティさはしっかり出したいなと思っていて。それで皮ごと果汁を搾るという使い方に決めました。

瀬戸口:そのスタイルも気になりますねー。どんな味わいになるのか楽しみです!

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古川:ちなみに高知カンパーニュブルワリーさんでは、生のゆずを使ってるんですか?

瀬戸口:はい。生のものを使っています。

古川:それは素晴らしい。そういうことができるのは、やっぱり産地ならではですね。

瀬戸口:高知県内には、ゆずの果汁を絞ったジュースを販売しているところがたくさんあるんですけど、果皮はほとんど捨てられてしまうんですよ。だから、それを再利用してビールづくりをしています。

—カンパーニュブルワリーさんのホームページには「使用済みモルトを飼料として地元牧場に提供するなどして、循環型のビールづくりを目指します」と書かれていましたが、環境に配慮した取り組みもされているんですね。

瀬戸口:そうですね。高知でやっていく上で、地域原料を使うことだけでなく、地域循環についても常に意識はしています。

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瀬戸口:『ゆずペールエール』では、もうひとつブレンドして使っているゆずがあるんですよ。

この辺りにもゆずの畑はあるんですけど、生産者の方が高齢で収穫できないままになっていたりするんです。なので、そういうゆずを自分たちが獲らせてもらって、ビールに使っています。

―なるほど。放置状態になっている畑のゆずを自分たちで収穫して、ビールをつくられているんですね。

瀬戸口:そうなんですよ。農家の方たちは、ゆずを放置しておくことにすごく罪悪感を抱えてらっしゃって。だから、僕らが収穫して、利用させてもらうことをとても喜んでくれるんです。

―誰かが収穫や手入れをしないと、何年も大事にされてきた畑が荒廃してしまいますもんね。そうやって荒廃農地の対策に取り組むというのも、地域循環のひとつですよね。「TOSACO」という銘柄のネーミングは、どういう由来なんですか?

瀬戸口:「TOSACO」の由来は「土佐っ子」です。高知の人は、自分たちのことを「土佐っ子」って呼ぶんですよ。高知の食材でつくったビールが県内、県外、そして海外へと広がっていってほしいという想いを込めて、「TOSACO」という名前をつけました。

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―ロゴもすごく可愛いですね。

瀬戸口:これは今話したような想いをデザイナーさんに伝えてつくってもらったんですけど、「高知の海にビールの種を植えて育てていく」というイメージでお願いしました。ちなみに、右の人は私で、左は妻がモデルになっています(笑)。

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―へぇー!そうなんですね。そういえば、奥様はビールが苦手な方だと伺いましたが…。

瀬戸口:そうなんですよ。妻はビールが苦手だったんですけど、僕はビール大好きで、酒飲みの感覚としては一緒に飲みたいという想いがあるじゃないですか。だから、「一緒に乾杯するビールを自分で作る」っていうのが最初のコンセプトのひとつだったんですよね。

―なんか、壮大なプロポーズみたいですね(笑)。

古川:いい話ですよねー。ブリュワリーが立ち上がって2年経ちましたが、奥さんはビールを飲まれるようになりましたか?

瀬戸口:えぇ、今では毎日飲んでくれてます。

―それはすごい! 瀬戸口さんの夢がひとつ叶ったわけですね。奥様は、どのビールをよく飲まれていますか?

瀬戸口:うちの妻は『ゆずペールエール』ですね。フルーティだけど、ほんのりビターな味わいが好きだと言ってくれています。

―SVBの店舗では『YUZU Sparkling ~FARM to SVB 高知産ゆず~』が発売されるタイミングで、ゲストタップとして『ゆずペールエール』も飲んでいただけるんですよね?

古川:そうですね。どちらも一緒に飲んでもらえるように準備をしています!

瀬戸口:僕もすごく楽しみにしています!

文:阿部光平
写真:土田凌

『YUZU Sparkling ~FARM to SVB 高知産ゆず~』は3月19日(木)から数量限定で全国発売します。

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ゆず果汁を発酵後に入れ、高知産ゆずのやさしい酸味と軽やかな発泡感が感じられるフルーツビールタイプの『YUZU Sparkling ~FARM to SVB 高知産ゆず~』は、SVB各店舗および、キリンオンラインショップ「DRINX」(直販サイト)を通じて、3月19日(木)より全国で発売します。直販サイトを通じて、同シリーズでは初めての全国発売となりました。

■ご購入はコチラ

また、今回は高知県アンテナショップ「まるごと高知」とコラボし、高知カンパーニュブルワリーの「TOSACO YUZU PALE ALE」とセットになった「ゆずクラフトセット」を販売する他、ゆずクラフトにぴったりな、高知の食材とも一緒に楽しめるおつまみを特設販売も。

銀座エリアにある”BEER TO GO” by SPRING VALLEY BREWERYでは、「まるごと高知 土佐ダイニング おきゃく」の高知県出身シェフ監修で、オリジナルのデリメニューを販売する他、「TOSACO YUZU PALE ALE」をゲストタップとして提供します。

数量限定ですのでお早めに!ぜひ、この時期だけの飲み比べ・食べ合わせをお楽しみください。

▼販売店一覧

・SVB各店(東京、横浜、京都)
・”BEER TO GO” by SPRING VALLEY BREWERY(銀座)

・キリンオンラインショップ「DRINX」(直販サイト)

・まるごと高知



嬉しいです!今日もおいしい乾杯ができそうです。
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