ファンケル×キリンが考える、飲料だからできること。コラボ商品『カロリミットブレンド茶』に込めた想い
2019年資本業務提携を結んだキリンホールディングスとファンケル。連載企画「ファンケルとキリン」では、“食と医のキリン”と、“美と健康のファンケル”の両社がタッグを組むことで生まれるシナジーと、その可能性について探ります。
これまでも、両社のシナジーによる商品開発に取り組んできたファンケルとキリンですが、2023年はファンケルで不動の人気を誇るサプリメント『カロリミット』と飲料のコラボが本格化。
4月に発売して以来好評の『キリン×ファンケル カロリミット アップルスパークリング(以下、カロリミット アップルスパークリング)』に続き、10月3日には『キリン×ファンケル カロリミット ブレンド茶(以下、カロリミット ブレンド茶)』が新発売しました。
そこで今回の #ファンケルとキリン では、『カロリミット ブレンド茶』発売に込めた両社の想いに触れながら、『カロリミット』ブランドが愛され続ける理由やファンケルとキリンが目指す飲料文化の未来を深掘りしていきます。“飲料”だからできる健やかな未来の可能性とは?
ポジティブな部分に寄り添う“味方”でいてくれる。『カロリミット』が愛される理由
―コラボ飲料のお話に入る前に、改めて『カロリミット』の強み、愛され続けるその理由を紐解いてみたいと思います。
キリンビバレッジ 松岡祥子(以下、松岡):『カロリミット』をはじめ、ファンケルさんの商品からは「本当に良いもの届けたい。」という思いがひしひしと伝わってきます。実際にお客さまからの信頼と支持も非常に強い印象をもっています。
協業がスタートし、ファンケルの皆さまが一つ一つのプロセスを大切に、そして真摯に向き合っている姿に触れ、そういった気持ちや取り組みが商品を通じて、お客さまに届いているんだなと、学ばせていただきました。
今日は斎藤さんが考える『カロリミット』の魅力をぜひ伺いたいです。
ファンケル 斎藤智子さん(以下、斎藤):ファンケルの健康食品事業は1994年にスタートし、2000年5月に必要な栄養はきちんと摂りながら、いらないものはカットしようというポジティブで前向きな発想から生まれたのが『カロリミット』です。食べる喜びをちゃんと享受できる世の中にしていきたい。
そういう想いの『カロリミット』だからこそ、これだけ長く続いてこられたのかなと。そして、さまざまな商品があるなかでも、不動の地位を保っているのだと思います。
松岡:無理して頑張る、我慢する。ではなく、おいしく食べるために摂るというポジティブな行動は、気持ちも明るく前向きになり、心にも良いですよね。
斎藤:そうですね。人の繊細な部分、ポジティブな部分に寄り添い、コミットしているところが、『カロリミット』の強さの秘訣なんだろうなと思います。あとは続けやすい価格なのもファンケルのこだわりでもあります。そもそも、ファンケルの健康食品は、「健康食品の価格破壊!」というコンセプトから生まれたんです。
松岡:そうなんですね!
斎藤:当時、健康食品というと高価なものが多く誰でも気軽に摂れるものではないなか、創業者が「日本人の栄養バランスをもっと良い状態にしたい」と考え、栄養素がしっかり摂れるサプリメントを低価格で作ったのがはじまりでした。
“消費者の日常に寄り添う”ということを、当時から実践していたんだなと改めて思います。
松岡:毎日を明るく元気に豊かに過ごしたいというお客さまの気持ちに応えた日常生活で取り入れやすく続けやすい商品。そして、それを提案し続けているからこそ、多くのお客さまから長く愛されているんですね。
斎藤:そうですよね。『カロリミット』の「食生活をハッピーに」という想いは、食事を楽しむ幸せな気持ちをサポートしてくれる。この部分はずっと本質的にぶれていません。
発売後、2015年から機能性表示食品を謳えるようになったけれど、いわゆる機能的価値が上乗せされても、遠い存在にならずいつまでも「味方」という存在であり続けるのが『カロリミット』なのかなと思います。
より広く知ってもらうために。飲料でサプリメントの裾野を広げる
―そんな多くの方に愛されている『カロリミット』が飲料とコラボするということには、どんな意味があるのでしょうか?
斎藤:もっと日常的にサプリメントを取り入れられる社会になって欲しいという想いがあります。サプリメント大国であるアメリカのサプリメント摂取率は70%、それに対して日本は30%と低いんです。
個人的な見解ですが、日本の文化では食事や自然なものから栄養を摂りたいという気持ちが強いのかもしれません。サプリメントは薬だと思っている方も多いそうです。
そうしたなかで、もっと手軽にサプリメントを取り入れていただくにはどうしたら良いのかと考えたとき、実は飲料が理想的なポジションなのではないかと気づいたんです。
―コラボすることで、さらに多くの方に届けることができるということですね。
斎藤:私たちには飲料に対する知見も経験もないので、キリンさんとコラボすることによって、サプリメントというかたちでは出会えないお客さまと出会えるのではないかと。
ストイックに頑張れないけど健康には関心があるというライトな気持ちがある方に気軽に手に取っていただけるのが飲料なのかなと思います。そういう意味でもキリンさんとコラボする意義は高いと思いました。
松岡:キリンとしても、ファンケルさんとコラボをする意義は非常に大きいです。コロナ禍を経て、お客さまの健康に対する意識が大きく変わってきており、毎日をより元気で明るく過ごしたい。だから健康に良いものを積極的に取り入れたい。という気持ちがより強まっている傾向にあります。
こういったなかで、飲料は、手軽で身近な存在だからこそ日常に寄り添った貢献ができると思っており、ファンケルさんとのコラボを通じて、新しい飲料の価値をつくり、健康への関心があるお客さまに広く届けていきたいなと思っています。
ファンケル×キリンだからこそ実現した、機能と美味しさの両立
―『カロリミット ブレンド茶』の前に、第1弾として『カロリミット アップルスパークリング』が発売されていますね。「炭酸」というのは意外でした。
松岡:飲料においても、「体に良さそうなものを積極的に取り入れたい」というお客さまニーズが高まっているなかで、ミネラルウォーターの次にシェアの大きい炭酸においても、そういったニーズがあることが確認できていました。
それを受けて、ストレスや疲れなどで、甘さのある炭酸飲料でスカッとした気持ちになりたいときに、体にとっても良さそうだなと思えることで、より積極的に手にとっていただけるのではないかと考え生まれた商品です。
『カロリミット ブレンド茶』と同タイミングで発売にすることも検討しましたが、多くのお客さまに手に取っていただくため、炭酸飲料がより飲みたくなる暑い時期に商品の提案が間に合うように、4月下旬に先行して発売しました。
斎藤:今年は特に猛暑なこともあり、とても好評だったと聞いています。
松岡:はい、自動販売機を中心に展開していますが、幅広いお客さまに手にとっていただいています。すっきりとした甘さとグリーンアップルフレーバーのさわやかさが好評で、食事と合わせやすい味わいとして、昼食やおやつ時などのシーンで飲用されている点も特徴的です。
社内でも、従業員がお昼時にお弁当と『カロリミット アップルスパークリング』をテーブルに並べているシーンをよく見かけるようになりました。
斎藤:食事と合わせやすいのは、日常に寄り添うという意味ではすごく良いですよね。
松岡:そうですね。お客さまの炭酸のおいしさを楽しみたい。という気持ちに寄り添うために、デザインについてもおいしさ感を大事にしました。
健康機能がちゃんと伝わることは大事な前提条件ではありますが、その押し出しが強すぎると、「おいしくなさそう」「薬っぽい」「自分向けでない」というイメージを持たれてしまう傾向があります。
特保・機能性表示食品の飲料は、飲料全体の中で5%ほどのシェアに留まっていますが、こういったイメージもその要因の1つです。
斎藤:なるほど。機能が入っているから“仕方なく飲む”というイメージがありますね。
松岡:『カロリミット』ブランドは、食事を楽しくしてくれるといった明るく前向きなイメージがしっかり確立されていたので、「おいしさ」のマイナスにならず、むしろ『カロリミット』の健康感に「おいしさ」をプラスすることができています。
まさに、『カロリミット』ブランドの健康感と前向きなイメージの下支えにより、新しい価値の創出につながったと思っています。
斎藤さんは実際に飲んでみていかがでしたか?
斎藤:パッケージデザインがまるでシャンパンを彷彿とさせる大人の飲み物というイメージだったので、それを裏切らない味わいだなと感じました。甘すぎず、りんごも程よい主張で、それが食事に合うということなんだなと。
いわゆる炭酸って結構主張も刺激も強いイメージだけど、そっと寄り添ってくれる、まさに『カロリミット』のブランドイメージをそのまま受け継いでくれているようでうれしかったです。
お客さまの毎日の生活に取り入れられる存在を目指した、味とデザインに。新発売の『カロリミット ブレンド茶』
―そして、ついに『カロリミット ブレンド茶』も発売に。どんな想いで発売まで辿り着きましたか?
松岡:昨今の健康意識の高まりで、飲料にも特保・機能性表示食品を期待しているお客さまが多く、特に「食事の糖と脂肪の吸収を抑える」機能へのニーズが高いことが確認できています。一方で、実際に飲用しているお客さまは40代前後の男性を中心とした一部の方に留まっているのが現状です。
こういった現状を受けて、健康への関心が高まったお客さまが、より日常のなかに手軽に取り入れられる「食事の糖と脂肪の吸収を抑える」機能の飲み物に機会があると考えました。
その上で、どんな食事とも相性の良いブレンド茶を選択し、味わいについても大麦をベースに香ばしさがありながらも飲みやすいおいしさに仕上げています。食事のおいしさを邪魔しない味の設計になっているので、お肉やパン、デザートにも合うと思います。
斎藤:飲み飽きない味わいなのもうれしいです。すっきりと飲めるのにしっかり味わいがあるから、単体で飲んでも満足感もあるのが印象的でした。
松岡:そうなんです。食事に合わせやすいことは大事ですがブレンド茶として満足感が失われないように、かなり試行錯誤しました。中味を開発したチームの頑張りが本当に詰まっています!
斎藤:とってもすっきりしているので洋食はもちろん、和食など幅広く合うなと思います。カフェインゼロなら寝る前にもうれしい。
そして、デザインもナチュラルでありながら品もあって。とても良いですよね。
松岡:『カロリミット』という機能はきちんと伝えつつ、ブレンド茶として素材由来の健康感が伝わるように素材の絵を入れたり、グラスに注がれたおいしいお茶をイメージできるように透明な背景にしたりと工夫しました。
斎藤:地色のゴールドとブラウンの字体も、大人っぽくて好みです。
松岡:ゴールド色の出方はかなり調整しました。ゴールドも色味や濃さの違いで印象が大きく変わるので、色々試して、ナチュラルなおいしさと品質感が伝えられるものを選択しました。
斎藤:持っていてきれいだしうれしくなるデザインって大切。化粧品もそこにあるだけでうれしくなるボトルってすごく大事で、それだけで幸せホルモンが出ているとも言われるほどなんです。ときめきがすべての美しさを作っているって。
だから私は普段から選ぶ飲料も、デザインは重視しています。仕事中もデスクに置いているだけで気分よくなるもの。それに相応しいデザインだなと感じました。
松岡:ありがとうございます!生活のなかに取り入れていただくためには、デザインも本当に大事な要素になりますよね。
―どんな方に、どんなシーンで『カロリミット ブレンド茶』を楽しんでもらいたいですか?
松岡:健康が気になったときに、気軽に手に取っていただきたいですね。
斎藤: 『カロリミット ブレンド茶』は、日常にあるのが自然な感じ。『カロリミット アップルスパークリング』もそうですが、『カロリミット』の、日常に寄り添うサポーターのような距離感と同じように感じます。その塩梅がとてもいいです。
ファンケル×キリンが生み出す、健やかな未来の姿とは
―美容、飲料さまざまに交差しながらシナジーを生み出しているファンケル×キリン。目指しているのはどんな未来でしょうか?
斎藤:飲料を通して、『カロリミット』をもっと知って欲しいですよね。サプリメントは私には関係ない、という方もまだ多いので。
食事を心置きなく楽しんでハッピーな毎日を送ってもらうための商品が『カロリミット』なので、日常のなかに取り入れて良いものなんだという認知をもっとあげていきたいと思います。
それは、やっぱりサプリメントというかたちだけでは難しい。これを機会に多くの方の概念を覆したい。無理せず健康に美しくいるということの楽しさ、食の楽しみを我慢しないという幸せな毎日や、そういうことを体感していただける方が1人でも増えてもらえたらと思います。
松岡:まずは、『カロリミット』の飲料を多くのお客さまに届けていくことが大事だと思っています。
その上で、ファンケルさんとキリンの技術や知見を活かして、手軽な身近な飲料だからこそ、ファンケル×キリンだからこそできる新しい価値づくりにも挑戦していきたいです。
人生100年時代といわれているなかで、お客さまの豊かな人生のサポートを様々な飲料を通じて貢献できている。そんな未来を実現していきたいです。