表紙で彩る季節の訪れ。「#季節の表紙画」〜梅雨・カラシソエルさん〜
季節ごとに、トップページのヘッダーをクリエイターさんのイラストで彩っていく「 #季節の表紙画 」。
前回はイラストレーターの竹永絵里さんに、春の穏やかな空気とワクワク感を感じる表紙画を描いていただきました。
第2回の「梅雨」は、多くの雑誌や書籍などでご活躍されているイラストレーターのカラシソエルさん。昨年実施していた「#私の晩酌セット」では、毎回テーマ合わせてワクワクするイラストを描いていただきました。
カラシソエルさんなら、ジメジメとした梅雨のどんより気分を吹き飛ばす、楽しいイラストを描いていただけるはず。そんな期待に胸弾ませてお声がけさせていただきました。
私たちから事前にお願いしたことと言えば、「梅雨を感じる」「暮らしが楽しくなる」の2点のみ。
それから1週間後に届いたイラストがこちら。
「かわいい!」送られたイラストを開いた瞬間編集部がざわめきました。全体は梅雨特有の灰色がかった色彩なのに、ポツポツと点在する黄色や赤や青が目を引きます。傘の色、ヘッドホンの色、本の背表紙、帽子、ビール、ヘルメット…それら色をまとった人たちが傘をさして空に向かっていく。どことなくシュールな構図にも映りますが、カラシソエルさんのタッチがほっと和ませてくれます。
傘をさした人を追いかければ、買い物籠を下げたお母さん、昔ながらの居間でくつろいでそうなお父さん、携帯を眺める大学生、出勤途中(帰宅中かも)のビジネスパーソン、読書に耽る青年…。いろんな人がいて、でも雨が降ればみんなひとしく雨を受ける。当たり前のことなのですが、イラストを通して、そこにやさしさのようなものを感じました。
今回のイラストについてカラシソエルさんにコメントを頂戴しました。
─今回のイラストのモチーフについて教えてください。
雨をぼーっと見ていると、雨が落ちてきているのではなく自分や景色が上にあがっているような気がすることがあります。そんな錯覚をイラストにしてみようと思いました。
─イラストを制作するうえで気を配ったところはありますか?
色のコントラストを意識しました。雨の日はグレイッシュな印象ですが、雨に濡れることで鮮やかに見えるものもあります。
傘や葉っぱや鳥居など。そういった雨の日らしいコントラストを表現できればと思いました。
赤や黄色などは普段のイラストよりも鮮やかな色を使い、線の色は淡い色合いにしています。
また、普段の生活をしている人たちがそのまま空に浮かんでいっている様子を表現したかったので、さまざまなシーンの人を描きました。
キンキンのビールを飲もうとして飛んでいった部屋着のおじさんが気に入っています。なぜ傘をさしているのかは謎ですが…笑
※
イラスト作成時には数パターンのラフを送っていただいておりましたが、どれもが梅雨と雨の雰囲気を楽しげに表現しているイラストでした。掲載をご快諾いただきましたので、こちらも併せてご紹介します。
※
「#季節の表紙画」は季節の変わり目にお届けしていきます。
それでは、次の季節まで。お楽しみに。