「好き」を仕事にするために。2つの「楽」を大切に【 #わたしとキリン vol.4 藤原美穂】
キリングループでは、「よろこびがつなぐ世界へ」というコーポレートスローガンを掲げています。そのために社員が大切にしているのが、「熱意、誠意、多様性」という3つの価値観です。
これらをベースに、各自が大切にしている第4の価値観をミックスすることで、社内では新たな取り組みがたくさん生まれてきました。
そんな社員たちの取り組みから、多様な働き方を考えていく企画が「#わたしとキリン ~第4の価値観~」です。
第4回に登場してもらうのは、メルシャンのマーケティング部に所属する藤原美穂。シャトー・メルシャンのブランドマネージャーとして、お客様とワイン、ワイナリーを繋ぐ仕事をしています。
ワインの多様性に魅せられ、プライベートでもコロナ前までは毎年海外のワイナリーへ行っていたという藤原。「好き」を仕事にし、世の中にその魅力を発信し続ける彼女が大切にしている考え方とは?
シャトー・メルシャンが掲げる「日本を世界の銘醸地に」というヴィジョンの実現を目指す裏側には、彼女のどんなときにも揺るがない“第4の価値観”がありました。
多様で個性的なワインの魅力
─最初に、藤原さんがメルシャンでどのようなお仕事をされているのかを教えてください。
藤原:今はマーケティング部に所属していて、日本ワインブランドの『シャトー・メルシャン』とアルゼンチンワインブランドの『トラピチェ』のブランドマネージャーをさせてもらっています。
─ブランドマネージャーというのは、どういった役割なのでしょうか?
藤原:オーナーや造り手がつくってきた「ブランド」の魅力を、お客さまに広く伝えて選んでもらうために、戦略を考えたり、実行計画を立てて、損益を管理するのが役割です。
お客さまに自分の担当ブランドを選んでもらうために、お客さまの立場に立って、ほかのブランドとは違う点や、そのブランドを選んでもらうためのポイントを明確にしていきます。それを伝えていく方法や、お客さまとブランドをつなぐにはどうしたらいいかについて、毎日考えています。
ワイナリーや営業にもヒアリングしながら、ほかのブランドも研究しつつ、自分の担当ブランドの伝えるべき価値を考え抜くことが重要な仕事ですね。頭が沸騰しそうになることもありますが、大好きな自分の担当ブランドのため、多くの方に愛してもらえるよう取り組んでいます。
─藤原さんは新卒でメルシャンに入社されたとのことですが、もともとワインがお好きだったんですか?
藤原:就活のときにはいろんな業種を受けていたんですけど、学生時代からお酒が好きだったのもあって、酒類メーカーはひと通り受けました。そのときにメルシャンの企業説明会で開催されていたワイン勉強会というセミナーに参加したんですよね。
白ワインと赤ワインを、それぞれ4種類くらい比較試飲する会だったんですけど、説明を受けながら飲んでみて「ワインって、国や品種でこんなにも味わいが違うんだ」ってビックリしました。
それまでワインって、赤か白かというカテゴリーでしか見たことがなかったんですけど、初めていろんな品種のものを比較して飲んでみたら、その味わいの差にびっくりして。
すごくおもしろくて、もっと飲んでみたいと思ったんですよね。
─ワインの多様性を知る体験になったんですね。
藤原:そうなんですよ。それと、当時は日本におけるワイン消費量って、お酒全体の2.58%(※2006年時点)だったんです。だけど、いろんな国から多様な食文化が入ってきている状況だったので、ワインももっと伸び代があるんじゃないかなと思って。それも、メルシャンに入りたいと思った動機のひとつでした。
─就活の時に、ワインのおもしろさを知ったところから、実際に仕事として関わるようになってワインの印象は変わりましたか?
藤原:あんまり変わってないですね。いつも新しい発見がありますから。同じ国でも、同じブドウ品種でも、生産者によってワインの味は全然違うので、今でも新鮮な驚きがありますね。
─藤原さんが思うワインのおもしろさは、そういった多様性の部分なのでしょうか?
藤原:そうですね。ビールやウイスキー、焼酎などと違って、ワインって素材がブドウ100%じゃないですか。ブドウは輸送距離が長いとすぐ傷んでしまうので、ワインってその土地でしか造れないし、その土地の味わいになるんです。そういうお酒なので、地元の人たちから愛されないと生き残れません。だからこそ、その地域の食事にも合うものになっていくんだと思うんですよね。
そういった多様性と地域に根ざしたお酒であるということが、ワインの魅力だと感じています。
─いわゆるテロワールという特性ですね。その土地の風土が、そのままワインの個性になるという。
藤原:はい。そもそもワインにとって、多様性というのは当たり前のことなんです。同じ土地、同じ品種のブドウでも生産者によって味は変わるし、生産者や品種が同じでも収穫年(ヴィンテージ)によっても出来上がりは変わってくるので。だから、基本的に同じワインというのは二度と造れません。どれも違うことが当たり前で、だからこそすべてに個性があるんですよね。
コミュニケーションツールとしてのワイン
─藤原さんは、実際にいろんな土地へワインを飲みに行かれるんですか?
藤原:コロナ禍になる前はフランスやチリ、アルゼンチンなど、仕事で海外に行くこともありました。あと、夫もすごくワイン好きなので、プライベートでも海外のワイナリーに行ってましたね。
─現地でしか手に入らないワインを求めて行くんですか?
藤原:それもありますけど、やっぱり“現地で飲みたい”という気持ちが一番大きいですね。渡航費を考えたら日本に入ってくるワインを買うほうが安いんですけど、現地の風景を見ながら、もしくはワインメーカーの話を聞きながら、その土地の料理と一緒にワインを飲むという体験に価値があると思っているので。いわゆるワインツーリズムというやつですね。
─ワインが主役の旅なんですね。
藤原:そうですね。私も何度か行ってきたんですけど、アメリカの銘醸地として知られるナパバレーはワインツーリズムが盛んな地域で、いろんな体験ができるんですよ。ブドウ畑やワイナリーの設備を見学できたり、その場でワインのテイスティングができたりするのはもちろんですが、ワイナリー内でフードペアリングを楽しめたり、一般販売されていないワイナリー限定品やバックヴィンテージワインを購入できたり。
シャトー・メルシャンでもワインツーリズムをすごく大事にしているので、そういう場所での体験は仕事にも活かされていると思います。ワインって、まだまだ一部の人がたくさん消費してるお酒なんですよね。だから、ワインツーリズムなどを通して、もっと間口が広がっていくといいなって思っています。
─海外に行って、あらためて感じたワインの魅力はありますか?
藤原:海外に行くと、ワインって共通言語なんだなって感じることがあるんですよね。知らない人とでも、好きな銘柄の話で盛り上がったりするので。
ビジネスパーソンだと会食もあるじゃないですか。そのときに相手が選んだワインを知っていたり、ワイナリーやその土地に行ったことがあったりすると、一気に距離が近づきますよね。たとえ、ワイン自体を知らなくても収穫年(ヴィンテージ)から「その年にはこんなことがありましたよね」という会話ができたりもしますし。
それにワインを学ぶことは、地理、歴史、文化、芸術、投資など幅広い分野を包括的に学ぶことにもつながります。そういう意味では、ワインって教養としての楽しみもあると思うんです。
─なるほど。たしかに、ワインを知っていることで膨らむ会話ってありそうですね。
藤原:そうなんですよ。そういう角度からもワインとの接点をつくりたいなと思って、他企業さんと一緒にセミナーをやらせてもらったりもしています。
例えば、昨年オンラインで行なった「シャトー・メルシャン 勝沼ワイナリーフェスティバル2020 」(勝フェス)では、人気セレクトショップのユナイテッドアローズさんと一緒にコラボ企画も実施しました。ユナイテッドアローズさんには「UAワイン部」という公式の部活動があって、その部長さまとお話しさせてもらったことがきっかけだったんです。
お話のなかで、ユナイテッドアローズさんは、“社会との約束“という自社の理念体系のなかの一つとして、「社会価値の創造」を大事にされていることを教えてもらいました。その具体的な取り組みとして『地域文化や地域習慣を尊重しながら、環境、福祉や文化向上のイベントに積極的に参加、貢献すること』があったんです。
私たちが開催する『勝フェス』の背景や想いをお伝えするとまさに“地域の尊重”かつ“文化向上への貢献“であるということで、一緒にコラボTシャツを製作することになりました。
それから、実際に「ファッションとワインには共通点が多いよね」という話にもなりまして、今では勝フェスだけでなく新入社員様の適正飲酒の啓蒙やワインの勉強会なども実施させてもらっています。
─ファッションとワインの共通点って、具体的にどんなところですか?
藤原:ファッションにもワインにも、日常のものと、特別なものというTPOに合わせた選び方がありますよね。そういうところは一つの共通点ですよね。ビンテージというのも、両者に共通する価値観だと思います。
藤原:あとは、マナーですね。ワインには、乾杯のときにグラスをカチッと当てないというマナーがあるんですけど、友達同士の会では気軽にグラスを合わせたりしますよね。それと同じようにファンションにもマナーがありますけど、それを知ったうえで敢えて外すってこともあるじゃないですか。
でも、外すっていうのはマナーを知ってるからできることで、そうじゃないとただの礼儀知らずみたいになってしまいます。そうやってマナーがあるうえで、シーンによって崩せる気軽さを持ち合わせているというのも、ファッションとワインの共通点だと思います。
─そうやって、自分の身近なものとの共通点が見つかると、ワインも親しみやすいものになりそうですね。
藤原:そうなんですよ。ユナイテッドアローズのスタッフさんも接客が仕事なので、服以外にも共通の話題があるとよりお客さまと親密になれるという話がありました。そういう観点でお話しができたのは、自分にとってもすごくいい経験になりましたね。
楽しいときに寄り添うお酒
─藤原さんにとってのワインって、どういう存在ですか?
藤原:人生をちょっと豊かにするというか、生活をちょっと彩ってくれるものですね。ワインって、楽しいときやうれしいときに寄り添うお酒なんです。だから、結婚式にはあるけど、お葬式にはあまりないじゃないですか。ボトルの大きさも、一人で飲むよりは、みんなで分けて飲むサイズですよね。そうやって楽しい場を作るお酒だと思うんです。
─そうですよね。ただ、コロナの影響でたくさんの人が集まって飲むというのが難しくなってしまいました。
藤原:コロナで人と会えなくなって一番感じているのは、誰かと一緒に食事をするという場が持っていた意味の大きさです。
誰かと飲むということは、2時間くらいは一緒に過ごすわけじゃないですか。そうすると、何かしら話をするし、相手の好き嫌いなんかもわかってきて、関係性がぐっと近くなれる気がします。飲み会が好きじゃない人もいると思うんですけど、やっぱり人と一緒にご飯を食べたり、お酒を飲むことの意味って大きいなと実感しています。
─藤原さんは家でもワインを飲まれることが多いということで、今日は特にお気に入りの1本を持ってきていただきました。
藤原:はい。今日は『桔梗ヶ原メルロー ロゼ』を持ってきました。これは長野県塩尻市にある、「シャトー・メルシャン 桔梗ヶ原ワイナリー」のワイナリー限定品で一般流通はしてないんですけど、すごくおいしいワインなんですよね。
シャトー・メルシャンには『桔梗ヶ原メルロー』という赤ワインがあって、これは1989年に日本ワインで初めて海外の国際コンクールで大金賞を取った『信州桔梗ヶ原メルロー』の後継品なんです。
ワインでは、凝縮した味わいにするために途中で液を抜くセニエという製法があるのですが、『桔梗ヶ原メルロー』を造るときにもこの製法を用いています。この時に抜かれた液も使用して造られているのが、『桔梗ヶ原メルロー ロゼ』なんです。
─つまり、『桔梗ヶ原メルロー』と同じブドウからできたワインなんですね。
藤原:100%ではないですが、そうなんです。『桔梗ヶ原メルロー』は1本13,200円の商品なんですけど、実はそれよりも上級レンジの『シャトー・メルシャン 桔梗ヶ原メルロー シグナチャー』のセニエで引き抜かれた液も使用されてます。こちらはなんと1本19,500円!これらと同じブドウで造られた『桔梗ヶ原メルロー ロゼ』は、なんと…3500円で販売されています!
─急に通販番組みたいになりましたね(笑)。
藤原:いや、本当に声を大にして紹介したいくらいのワインなんですよ! 心地よい酸と、柔らかい果実味が口中に広がるロゼワインで、私はこのワインでロゼに目覚めたくらいです。
同じマーケティング部のシャトー・メルシャン担当はみんなこれが大好きなので桔梗ヶ原ワイナリーに行ったときに6本、12本とまとめ買いしてますね。ロゼって赤白両方の側面があって、どんな料理にも合わせやすいんですよ。
現在、コロナ禍で桔梗ヶ原ワイナリーをなかなか一般公開できていないため、特別にDRINXでも購入できるようになっていますので、興味を持っていただけましたら是非試していただきたいですね。
藤原:毎年、日比谷公園で開催されている日本ワイン祭りに特別に『桔梗ヶ原メルロー ロゼ』を出したときにはグラスで約1,000杯以上、ボトルで114本も売れました。みなさんから「本当においしい」と言っていただいて、うれしかったですね。
─そういう体験も、ワイナリーへ遊びに行く一つのきっかけになるんでしょうね。
藤原:そうですね。シャトー・メルシャンって、ワイナリー限定品がすごく多いのでぜひ試してもらいたいと思ってます。
─それってつまり、ワイナリーがいろんなワイン造りにチャレンジしているということなんですか?
藤原:そうなんです。だから、今では毎年70種類ぐらいのワイナリー限定品が登場しているんです。いろんな製法にチャレンジをすることで新たな技術を生み出し、それを次に活かすことで、最終的には全国販売しているワインをよりおいしくしていけるように頑張っています。
自分が楽しみ、相手にも楽しんでもらうためにすべきこと
─今回の『わたしとキリン』という企画では、キリングループが掲げている3つの価値観(熱意、誠意、多様性)に加えて、社員の方それぞれが大事にしている第4の価値観を伺っています。藤原さんが仕事をするうえで大事にしている第4の価値観は、どんなものでしょうか?
藤原:私の場合はとにかく「楽しむ」ってことですかね。ワインは嗜好品なので、それを辛そうに売ってたら嫌じゃないですか。逆に楽しみながら仕事をしていけたら自然と続いていくし、周りも巻き込まれてくれるんですよ。
─たしかに、楽しくなさそうなところにはわざわざ近づきたくないですもんね。
藤原:ユナイテッドアローズさんとのコラボ企画でもそうしたけど、関係をつくらせてもらうときに「楽しそうだな」とか「一緒にやってみようかな」って思ってもらえる状態じゃないと、相手も乗ってくれないと思うんですよね。
だから、私は自分が楽しんで、相手も楽しんでもらうために何をすべきかってことをずっと考えています。ワインツーリズムも、それを実現するためのアプローチの一つですね。
藤原:仕事を楽しむうえで、すごく意識してることがあって。これは最初の上司にいわれたんですけど、「嫌なことほど持ち越すな」というのを意識しています。
どういうことかというと、やっぱり仕事には嫌なこともあるじゃないですか。でも、そのときに向き合わず、次の日に対応しようと思ったら、嫌なことについて考える時間が1日分のびますよね。
しかも、次の日になったら嫌な気持ちが大きくなって、より重荷になってしまいます。それがまた1日延びると、どんどん重くなっていく。だから、嫌でもそのときに「えいや!」と思ってやってしまうことが重要だと教わったんですよね。
─嫌なことこそ、先延ばしにせず、早めにやってしまえと。
藤原:はい。なので、仕事をしているときは、楽(ラク)さも大事にしています。子どもがまだ小さいこともあって時間も限られているので「最小限の努力で最大限の力を発揮する」ということも意識していて。
できるだけ重い仕事を引っ張らず、頭の中にある嫌なことリストをどんどん減らす努力をしているんです。そして終わったら、もうそのことについては考えないようにしています。
─そうすることで、常に心が穏やかな状態でいられるんですね。
藤原:嫌なことを考えてる時間って、もったいないじゃないですか。もちろん次につなげる振り返りはするべきですが、それ以上に自分ではどうにもならないようなことや、「こうだったらよかったのに」とか考え出したらキリがないので、考えないようにしています。
それよりも新しく何かをはじめたほうが有意義だと思うので。私の場合、ストレスが溜まっても、会社の人たちと飲みながら話しているうちに、全部もういいやって気持ちになるんです。
落ち込むことがあってもおいしいものを食べたり、好きなワインをみんなで飲んだりすると、だいたいみんなが「そんなことないよ!」とか言ってくれるじゃないですか。そうすると、「まあ、過去はどうにもならないし、次頑張ればいいかな」って思えるんですよね。すごく単純なので(笑)。
─「楽しむ」という価値観を大事に、今後どういう仕事をしていきたいと考えてますか?
藤原:大きな目標としては、やはりシャトー・メルシャンが掲げている「日本を世界の銘醸地に」というヴィジョンを実現することですね。
これはシャトー・メルシャンの元工場長で、日本のワイン造りに革命を起こした若者たちを描いた映画『ウスケボーイズ』などでも知られ、「近代日本ワインの父」ともいわれる浅井昭吾さん(筆名:麻井宇介)の考えにも基づいたヴィジョンなんですけど、やはりメルシャンだけでなく日本のワイン業界全体が盛り上がっていってほしいという想いがあります。
日本の場合は農地やブドウの生産量の問題もあって、世界中にたくさん供給するのは難しいのですが、品質の面で日本ワインが一目置かれる存在になりたいと思っています。世界で10本ワインを選ぶという企画があるとしたら「あ、日本ワインは入れなきゃな」と思ってもらえるような状態を目指しています。
そのためには、全体の品質向上と日本のみなさまに愛され、親しまれ、文化として日本ワインが根付くことが大切だと考えています。だからシャトー・メルシャンは日本ワインの黎明期から、新しい技術を他のワイナリーへ公開し、さまざまな日本ワインのイベントや情報発信を積極的に行ってきました。
─自分たちのことだけでなく、そういう広い視野で日本ワインの未来を考えているのは、なぜなのでしょうか?
藤原: もしシャトー・メルシャンだけが評価されて知名度が上がったとしても、生産量には限りがありますし、日本が産地としては認められません。
そうすると、ワイン造りが魅力ある職業になれず、新しくワイン造りに興味を持ってくれる人材や、ワイン用ブドウ栽培に興味を持ってくれる人材がいなくなってしまいます。ブドウがなければワインはできません。だから、日本ワイン全体を盛り上げることで、140年以上続いている日本ワイン産業を未来につなぎ、「日本を世界の銘醸地に」したいと思っているんです。
ワインに関わる人が増えて、日本ワイン全体が盛り上がれば、海外のコンクールでの認知も広がっていくはずです。それは結果的に我々のヴィジョンである「日本を世界の銘醸地に」へとつながるので、私たちとしては日本ワイン全体で盛り上げていけたらなという想いでいます。
うれしいことに今、日本ワインは非常に活発に新しいワイナリーができていますし、個性のあるワインができてきているので、今後さらに注目されていくと思います。
─日本ワイン全体が盛り上がっていくことは、個々のワイナリーにとってのメリットにもつながっていくんですね。
藤原:そう思います。ナパヴァレーやボルドー、ブルゴーニュもそうですけど、ワインの銘醸地って一つの生産者だけで成り立ってるわけじゃないんですよ。いろんな生産者がいて、その土地が有名になっているんです。
だから、やっぱりいろんな個性のワイナリーが一緒になって地域としての盛り上がることが大事だなって。そういう考えから、シャトー・メルシャンのワイナリーがある勝沼では、今年も地元のワイナリーさんと一緒に『シャトー・メルシャン 勝沼ワイナリーフェスティバル』を開催する予定です。
昨年は4ワイナリーが参加して一緒に盛り上げてくださったのですが、今年はなんと10社のワイナリーさんが参加してくれることになりました。そうやって、たくさんのワイナリーさんが一緒に活動してくださることはすごく嬉しいですし、「日本を世界の銘醸地に」前進しているなって思います!勝フェスは無料でオンラインでも楽しめるので是非見てくださいね!
▼シャトー・メルシャン 勝沼ワイナリーフェスティバル2021はこちら
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ワインに惚れ込み、海外にも足を運びながら、個性豊かなワインを楽しむ藤原。純粋に「楽しむ」ことを忘れずに、自身が感じたワインの魅力を世の中にも発信し続けています。
次回の「#わたしとキリン 」では、人事総務部採用チームリーダー・土屋洋平のインタビューをお届けする予定です。時代の世相とともに変化する採用スタイルや、仕事をするうえで大事にしている考え方をお聞きします。次回もお楽しみに。