『KIRIN BEER SALON』第3期募集開始!スコット・マーフィーと語る日本のビール
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『KIRIN BEER SALON』第3期募集開始!スコット・マーフィーと語る日本のビール

「これからのビールを考える」というテーマを掲げ、ビールの面白さを知り、ビール好きな仲間と出会う場としてスタートしたキリンビールサロン。
おかげさまで毎回好評を博しており、8月には3期生の募集がはじまります。

これまで2回に渡って講師を勤めてきたキリンビールの草野裕美は、講座を通じて改めて日本のクラフトビールへの興味が強くなったといいます。
そこで、今回は日本のクラフトビールの魅力を語り合う対談を企画しました。

対談のお相手は、ロックバンド『MONOEYES』のベーシストとして活躍するスコット・マーフィーさん。

ミュージシャンでありながら無類のビール好きで、エンジョイ!クラフトビール 人生最高の一杯を求めて(KADOKAWA)という著書も出版されているスコットさんと、アメリカと日本におけるクラフトビールの違いや、音楽とビールの共通点などについてお話ししました。

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【プロフィール】スコット・マーフィー
アメリカシカゴ出身。アメリカのバンド「ALLISTER」ではボーカル・ベースを担当。2001年の日本ツアーで初来日。日本語を独学で学び2008年に日本ソロデビュー。ソロ名義のアルバム売り上げは累計50万枚。また、Weezerのボーカル、リバース・クオモとスコット&リバースとして日本語でアルバムを2枚リリース。現在は細美武士とのロックバンドMONOEYESでベースボーカルを担当。「Between the Black and Gray Tour 2021」で全国ツアー中。

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【プロフィール】草野裕美
キリンアンドコミュニケーションズ株式会社 工場広報事業部 企画担当。「キリンビールセミナー」で、講師としてさまざまな視点で“ビールの楽しみ方・魅力”を伝えている。


2000年初頭の日本とアメリカのビール事情

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―おふたりは以前からお付き合いがあるとのことですが、最初はどのように知り合ったのでしょうか?

草野:最初はビールのイベントでお見かけして、私が声をかけたんです。スコットさんが書かれた『エンジョイ!クラフトビール 人生最高の一杯を求めて』がすっごくいい本だったので、その感動を伝えたくて。

スコット:クラフトビールメーカーのアニバーサリーイベントのときですね。僕は、そのイベントで弾き語りライブをやっていました。バンドのツアーで、いろんな町に行くんですけど、そのときに必ず地元のブルワリーへ行きます。そこでお店の人と仲良くなって、「音楽やってるなら、今度お店でライブしてよ」みたいな感じでライブをすることが多いんですよ。

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―今回の対談は、3回目のキリンビールサロンを開催するにあたり、草野さんが改めてスコットさんとお話をしてみたいということで企画されたそうですね。

草野:そうなんです。これまで2度のキリンビールサロンを開催してきて、毎回すごく真剣に、真面目にやってきたんですけど、その一方で、外から見た時に、もうちょっとカジュアルな感じでやりたい気持ちもあって。

そう考えていたときに、スコットさんの本のことを思い出したんです。内容がすごくわかりやすくて、クラフトビールは気軽に楽しめるものだというのが伝わってくる本だったので。それで改めてスコットさんにお話を聞かせていただけないか相談してみたら、「いいよ!」って言ってくださったんですよね。

―僕も『エンジョイ!クラフトビール 人生最高の一杯を求めて』を読ませていただいたんですけど、クラフトビールのことを知らない人にスコットさんが魅力を伝えていくという構成になっているので、一緒に学んでいるような気持ちになりました。

スコット:一緒に本を作った岩田リョウコさんは、元々ビールが苦手だったんです。僕が連れて行ったビアバーでクラフトビールにハマったことをきっかけに、この本を作ることになりました。ビールに詳しくない人と一緒に作れたのが、逆によかったんですよね。クラフトビールのことをイチから説明できたので。

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―スコットさんがビールにハマったのは、ツアーで訪れたベルギーのバーがきっかけだったそうですね。

スコット:そうなんです。大学生の頃はお金がなくて、安いビールばっかり飲んでいたんですよ。だから、ビールは全然美味しいと思ってなくて。

ベルギーのライブ後も、プロモーターさんがビアバーに連れて行ってくれたんですけど、「僕はあんまりビール好きじゃない」って言っていたんです。でも、いざ行ってみたら、いろんな種類のビールがあって、それぞれにピッタリなグラスも並んでいたんですよ。それを見てテーマパークみたいなだと思って。

草野:あー、その感じすごくわかります(笑)。

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スコット:メニューもすごく分厚い本で、「ビールって、こんなにたくさんあるんだ」って思ったんですよね。それまで僕のなかでのビールは、黄色い炭酸水ってイメージだったんですけど、本当にいろんな種類があって。

そこでウェイターの人に「ベルギーっぽい、トラディショナルなビールください」って言ったら、「パウエルクワック」というビールが大きなフラスコみたいなグラスに入ってでてきたんですよ。それにもビックリしたんですけど、飲んだらけっこう甘みがあって「これってビール?」って感じでした。

―今まで飲んできたビールとは別物だったんですね。

スコット:全然違っていました。その夜はもういろんなビールを飲みました。フルーツが入っていたり、ちょっと酸っぱいものだったり、たくさんのビアスタイルを知って、すっかり好きになっちゃったんです。ツアーが終わってアメリカに帰るときには、スーツケースがいっぱいになるくらいのベルギービールを買っていきました(笑)。

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―それって、いつくらいの話ですか?

スコット:たぶん、2000年か2001年くらい。だいたい20年前ですね。

―当時のアメリカにおけるクラフトビール事情は、どのような感じだったのでしょうか?

スコット:僕は知らなかったんですけど、ベルギーから帰ってボトルショップとかバーに行ってみたら、種類もたくさんあって。アメリカで造られているクラフトビールもあったし、ベルギーで買ってきたビールも、ほとんどアメリカで売ってました(笑)。

―苦労してスーツケースで持って帰ってきたのに(笑)。

スコット:そうそう(笑)。当時のアメリカはすでに、普通のレストランに行っても必ずクラフトビールがあったし、どこでも飲めるものになっていましたね。

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―2000年頃というと、日本では各地で地ビールが造られていた頃ですよね。

草野:1994年に施行された酒税法改正により、ビールの製造免許をとるのに必要な最低製造量が大幅に引き下げられて、そこから地ビールがブームになりました。だけど、その勢いは長続きしなくて、2000年頃は下火になってきた時期ですね。クラフトビールって概念は、まだ全然なかったです。

スコット:その頃、日本にもツアーで来ていたんですけど、どこのお店に行っても日本酒や焼酎はいろんな種類があるのに、ビールは1種類しかないみたいな感じでしたね。

草野:地ビールレストランに行けばいろんな種類があったけど、今みたいにビアバーでいろんなスタイルのビールを飲める時代ではなかったですね。

スコット:ヴァイツェンとかスタウトとか、観光客向けの地ビールはあったけど、あんまり美味しかった記憶はないなぁ。

草野:そうですね。ブームに技術が追いついていない部分があった時代だったと思います。

好きだから自分でも造ってみる。音楽とビール造りに共通するDIY精神

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―スコットさんは、ミュージシャンの細美武士さん(the HIATUS / ELLEGARDEN)たちと『MONOEYES』を結成するのをきっかけに、2014年に日本へ来られたんですよね。そのときの日本のビール事情は、2000年頃と比べていかがでしたか?

スコット:最初に来た頃と比べると種類が多くなっていたし、日本のブルワリーも増えてきていたので、いろんなクラフトビールを飲みにいきました。特に最近は各地のブルワリーで本当にたくさんのビールが造られているから、いつもクラフトビールのことで頭がいっぱいです(笑)。

草野:私もです(笑)。

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『エンジョイ!クラフトビール 人生最高の一杯を求めて』に掲載されている全国ブルワリーリスト。著書には46にブルワリーが紹介されている。載せられなかったブルワリーはこちらにも。

『エンジョイ!クラフトビール 人生最高の一杯を求めて』には全都道府県のクラフトブルワリーが掲載されていますが、あれはライブツアーで立ち寄ったお店なんですか?それともクラフトビールが目的で、各地に行かれることもあるのでしょうか?

スコット:どっちもありますね。だいたいツアーのときは前乗りして、そのエリアのブルワリーやバーに行っています。当日入りの場合は、ライブ前に行くこともありますし(笑)。

草野:何かのインタビューで見たんですけど、ステージで地元のビールを飲んだりもするんですよね。そうすると、地元の人たちがすごく喜んでくれるって話をされていて、すごくいいなと思いました。

スコット:地元のブルワリーのTシャツを着てライブをしたりね。そのブルワリーを知らない人でも、Tシャツをきっかけに調べて、クラフトビールを飲みに行ってくれたらいいなと思って。

草野:スコットさんは本当にクラフトビールの伝道師ですよね。

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―クラフトビールって現地でしか飲めないものも多いから、バンドのツアーとの相性もよさそうですね。

スコット:そうですね。いろんな町に行けるから。

草野:本当に羨ましいなと思います。国内はもちろん、いろんな国にも行けるし。私も旅先では必ず地元のビールを飲みにいきます。旅行の目的はそれしかないですね。観光とかは本当にしたことがないです(笑)。

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―アメリカと比較して、日本のクラフトビールにはどんな印象を持たれていますか?

スコット:日本はまだ、そこまで冒険してないイメージ。パンチがある味とか、アルコール度数が高いものって少ないじゃないですか。アメリカはどれだけインパクトがあるとか、どれだけ苦いかとか、そういうことを考えてビールを造っている人が多いです。

―いかに尖ったものを造れるかって発想なんですね。本のなかにも書かれていましたけど、スコットさんが初めてホームブリューイングで造ったのはフルーツケーキのビールだったそうですね(笑)。

スコット:どうせ造るなら、今までなかったものを目指さないと意味ないんじゃないかなと思って。でも、奇跡的に美味しかったです(笑)。

―音楽を作ることと、ビールを造ることに共通点はあると思いますか?

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スコット:あると思います。それは何のクリエイティブでも一緒かな。高校生のときにロックバンドにハマってから、自分でもバンドを組んで、曲を作って、アルバムジャケットも描いていました。ビールも同じ。好きだから、DIY精神で自分でも造ってみようと思って。そうやって自分で造ってみたら、ビールのことをもっと深く知れたんです。

―自分で造ることで、理解が深まったと。ちなみに、音楽を作るとき、ビールからインスピレーションを受けることってありますか?

スコット:うーん、あんまりないです。でも、ビールを1、2杯飲んだら、もっとクリエイティブになれるかな(笑)。

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―アメリカと日本の違いでいうと、ホームブリューイングができるかどうかというのも大きな違いですよね。

スコット:それは本当に大きな違いだと思います。アメリカにはホームブリューイングショップがあって、そこに行けばホップもモルトも手に入るし、お店の人に「こういうビールを造りたい」って相談すれば、手伝ってくれます。
そこから始めていっぱい失敗すると、その分勉強もできる。そういう経験があるから美味しいビールが造れるんです。

草野:そうですよね。ビール業界の人だけじゃなく、誰でも自由に造れる土壌があると、すごくユニークなものが生まれるじゃないですか。そういう環境がないので、日本でビールを学ぶのってなかなか難しいことだなと思います。

個性豊かな日本のクラフトビールから、お気に入りの1本をチョイス

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おふたりおすすめのビールがテーブルにずらり。右から『Kadoya Cola IPA』(伊勢角屋/三重県)、『イノベーションレッドラガー』(ベアレン醸造所/岩手県)、『SCOTCH ALE』(遠野醸造/岩手県)、『Azure Wave』『MIDNIGHT FLAME』(Black Tide Brewing/宮城県)。

―今日はおふたりに、それぞれが好きな日本のビールをたくさん持ってきていただきました。まずは草野さんから、特にお好きなビールをご紹介していただいてよろしいですか?

草野:私は伊勢角屋麦酒さんの『Kadoya Cola IPA』を持ってきました。もともと伊勢角屋麦酒さんのペールエールが好きで、自分のなかでは一番安心できるビールなんですよね。お味噌汁を飲んだときみたいな気持ちというか、とにかくホッとするんです。

そういう安心感がある一方で、伊勢角屋麦酒さんって新しいスタイルをすぐに取り入れるんですよね。これなんかはまさにそうで、今ってスパイスを使ったクラフトコーラが人気じゃないですか。そこからインスパイアされて造られたビールなんです。伊勢角屋麦酒さんは老舗なのに、こういう攻めたビールを造るんですよね。そういうところも含めて大好きなブルワリーのひとつです。

―先ほどスコットさんがおっしゃっていたような、冒険する姿勢のビールですね。

草野:そうそうそう。国内外のブルワリーとのコラボも多いですし、ガンガン攻めている感じが好きですね。

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―スコットさんが選んだのは、何というビールですか?

スコット:これは志賀高原ビールと、僕の地元であるシカゴのパイプワークスブルーイングがコラボした『UFO』というビールですね。日本とアメリカで一緒に造ったビールで、スタイルは「インペリアルミルクスタウト」。ベリー系の香りで、コーヒーみたいなテイストのビールです。

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スコット:パイプワークスは、シカゴに住んでいたときに家から歩いて2分のところにあったブルワリーで大好きだったんです。でも、日本ではなかなか手に入らなくて。だから、このビールができたときはすごく嬉しかったですね。

―コラボというのは、具体的にどのように造られているのでしょうか?

スコット:このビールの場合は、パイプワークスのブルワーが長野まで来て、志賀高原ビールの人と一緒にレシピを考えて造っています。

草野:このビールは2019年に限定発売されたもので、今はもう売ってないんですよ。だけど、私が何本か買ってストックしておいたので、今日はそれを持ってきました(笑)。せっかくなので一緒に飲みましょう!

スコット:ありがとうございます。じゃあ、Cheers!

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―『Kadoya Cola IPA』のお味はいかがですか?

草野:あー、美味しい!すごいスパイスコーラの味だ。

スコット:うん、美味しい。面白いね。冒険している感じがすごく好き。たまに失敗もするけど、冒険しないと本当に美味しいものってできないから。

草野:それは本当にそう思います。スコットさんは、いつもそういう姿勢ですよね。自分がすごく楽しもうとしているというか。

スコット:草野さんは、楽しもうと思ってないんですか?

草野:私は意外と思ってないかも。守りに入っちゃうタイプだから(笑)。スコットさんは、いつも楽しもうとしているし、興味があることをちゃんと成し遂げちゃうのがすごいなって思います。日本語もマスターしちゃうし、ビールにもとことんハマって、本まで出しちゃうし。

スコット:音楽と同じで、僕自身も冒険するのが好きなんですよね。

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―『UFO』のほうはいかがでしょう?

スコット:やっぱり美味しい!これはアルコールが9%なんだけど、ハイアルコールスタウトは時間が経つと逆に美味しくなるんです。

―へぇー、そうなんですね!

スコット:志賀高原ビールとパイプワークスのコラボビールには、もうひとつ『OMK』っていうのがあって、それは、ビールを樽で熟成させる「バレルエイジ」というスタイルだったんですよ。

草野:そうそう。私、バレルエイジってあんまり得意じゃなかったんですけど、この前スコットさんに勧めてもらって飲んだら、すっごく美味しくて。やっぱりビールは進化し続けているから、前に飲んで好きなスタイルじゃないと思ったものでも、たまには試してみたほうがいいなと思いました。

第3期『KIRIN BEER SALON』の開催に向けて

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―『KIRIN BEER SALON』の第3期は“日本のビール”がテーマだと伺いました。具体的には、どんな内容になるのでしょう?

草野:コロナの影響で海外に行ってビールを飲むことができなくなったじゃないですか。それで、日本のクラフトビールを飲む機会が増えたんですけど、本当にいろんなストーリーがあって面白いし、何よりすごく美味しくて。

スコットさんも震災後、東北でのライブも続けているそうですが、サロンでも東北のブルワリーの素晴らしさを定期的に伝えてきました。今回は、さらに日本で起きているビールの動きや「今」をもっと丁寧に伝えたいと思っています。

各地で活躍されているブルワリーさんやゲストをお迎えして、日本のビールの面白さに触れられる講座にしたいですね。

スコット:こういう講座をやるのは、すごくいいことだと思います。クラフトビールをもっと広げることになるから。キリンは大手メーカーだけど、クラフトビールに対する取り組みは積極的ですよね。

草野:ありがとうございます。そう言ってもらえるのは、すごく嬉しいです!

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―では、最後に、第3期への応募を検討している方に向けて草野さんからメッセージをお願いします。

草野:私は『KIRIN BEER SALON』を開かれた場所にしていきたいと思っていて。そういう想いを、ビール瓶のドアが開いた絵のロゴにも込めているんです。

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草野:なので、最初に言っていたスコットさんの本の話に戻るんですけど、なるべくカジュアルにやりたいなと。ちょっとでもビールに興味がある人は気軽に参加してほしいなと思っています。

―あまり構えず、カジュアルな気持ちで。

草野:そうですね。そして、来てくれたみなさんを、楽しい楽しいビールの沼に引っ張り込もうと思っています(笑)。

スコット:あははは!ビールの沼は楽しいからね(笑)。

テーマは日本のビール!『KIRIN BEER SALON』第3期募集スタート!

「これからのビールを考える」をテーマに掲げ、ビール好きな仲間たちとビールの面白さを知る『KIRIN BEER SALON』。第3期の募集が8/26(木)からスタートです。

月に1度の、全5回のオンラインの講座では、魅力的で多才なゲストを招き、「ビールは楽しい・かっこいい」を体感できる内容をご用意しています。

第3期のテーマは「日本のビール」です。私たちの身近な存在である日本のビールの素晴らしさを一緒に見つけませんか?

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文:阿部光平
写真:土田凌

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