
「コト始めの街」に賑わいをもう一度。日本橋兜町にブルックリン・ブルワリー世界初のフラッグシップ店「B(ビー)」オープン!
2020年2月1日(土)、米国の代表的なクラフトビールブルワリーであるブルックリン・ブルワリーの世界初フラッグシップ店(※1)「B(ビー)」がオープンしました。
場所は日本橋兜町の歴史的建造物をリノベーションして造られたマイクロ・コンプレックス(※2)施設「K5」の一角。施設内には他にもデザイナーズホテルやコーヒースタンド、ライブラリーバー、レストランなど多様な店舗が立ち並んでいます。
ブルックリン・ブルワリーがこの地で出店を決めた「B」とは一体どんな場所なのでしょうか。ここから先は店舗開発に携わったブルックリンブルワリー・ジャパン株式会社アカウントダイレクターの金(キム)にバトンタッチしてお届けします。
※1:フラッグシップ店
ブランドの世界観を象徴するような中心的存在の店舗のこと。旗艦店。
※2:マイクロ・コンプレックス
大規模開発によるものでなく、より地域に寄り添った小規模の複合施設。「K5」では「ひとつの企業が開発を行うのではなく、感性を共にした様々なジャンルのチームが集って共同でプロデュースする」という要素もマイクロコンプレックスの定義の一つと捉えています。

【プロフィール】金 惠允
2009年キリンビール(株)入社。九州にてキリンビールの量販営業を経験後、2014年キリンホールディングス(株)人事総務部 多様性推進室に異動。女性活躍推進および「なりキリンママ・パパ」を手がけたのち、2019年4月よりブルックリンブルワリー・ジャパン㈱アカウントダイレクターとして「B(ビー)」の店舗開発を担当。
はじめまして!ブルックリン・ブルワリー・ジャパン アカウントダイレクターの金です。私たちはこの度、日本橋兜町に世界初となるフラッグシップ店をオープンしました。ここからは私が「B」出店に込めた想いと共に、お店の魅力について紹介していきたいと思います。
ブルックリン・ブルワリーと日本橋兜町を繋いだ“歴史的共通点”

なぜブルックリン・ブルワリーが東京の日本橋兜町に世界初となるフラッグシップ店の出店を決めたのか。その理由には創業の歴史と日本橋兜町の歴史が深く関わっています。
かつて19世紀のブルックリンは工業地区としてアメリカ三大都市の一つで、人口も多く大変活気のある街でしたが、時代と共に衰退し街は荒廃していく一方でした。
その現状を目の当たりにした創業者の一人であるスティーブ・ヒンディは、地元であるブルックリンに「ビールを通して再び人を呼び戻し、活気ある街を取り戻したい!」と決意。1988年にその地でブルックリン・ブルワリーを創業します。
スティーブは地元のアートや音楽をビールで支援したり、彼らと協力してイベントを実施するなど、街に根付いた活動を続けていきました。
いつしかビールとカルチャーをかけ合わせたコミュニティが生まれ、少しずつ街は活気を取り戻し、多様性が重なりあうブルックリンの魅力は再び輝きを取り戻します。現在ではニューヨークのカルチャー発信地と呼ばれるまでに発展を遂げました。

こういった思想や背景から、日本でもブルックリン・ブルワリーのビールによって人が集まり、コンテンツが生まれ、カルチャーをつないでいく場所で新しくフラッグシップ店を始めたい、と考えていました。
そこで名前が上がったのが東京。アート・音楽・食・旅・人など多様なこの街なら、私たちブランドの思想と重なり合い、おもしろいことができるのではないか、と思いました。

次に、日本橋兜町を選んだ理由についてです。
この街は日本で初めて銀行や証券取引所などが設立された場所として、明治以来「コト始めの街」とよばれ大変栄えていましたが、株の電子取引が盛んになるにつれ、人が減り、街の姿が大きく変わってしまいました。
そんな日本橋兜町の賑わいを再び取り戻すべく、現在地域一体となって「日本橋兜町・茅場町再活性化プロジェクト」が発足。地域にある資源を利活用し、街に新たな機能や文化を創り出していく計画が進められています。そのプロジェクトの第一歩であるのがここ「K5」。
日本橋兜町の歴史とブルックリンという街が辿ってきた歴史はとてもよく似ていると思いませんか?そして「K5」は、ブルックリン・ブルワリー創業時と同じく、まさにいま「再び輝きを取り戻そうとしている」出発の場所。
ブルックリン・ブルワリーがアメリカでずっとしてきた事を東京でやるならココしかない!そう思い、この場所での出店を決めました。
さまざまなアートを提供する空間は、訪れる度に姿を変える

それでは店内をご紹介していきますね。
「K5」に足を踏み入れると、まず目を引くのが大きな壁画。

「B」の記念すべき最初のアート作品は、建物の入り口からお店へ続く階段や壁一面に広く大きく描かれた壁画です。
アーティストは中山 誠弥さん。ブルックリンで活躍する日本人アーティストです。ニューヨークのブルックリン・ブルワリーにあるタップルームの壁一面にも彼に絵を描いてもらっているので、アメリカのタップルームと日本の飲み場である「B」を彼の絵がつなげてくれました。

店内は、様々なコンテンツが発信できるようにこだわってつくりました。店内奥にある通称「RED ROOM」は、もちろん通常席としても使用できますが、ギャラリーやイベント会場として独立して使えるようになっています。

店内の音響はサウンドディレクターを藤田浩司さんにお願いし、オーディオ機器や配置にも力を入れて設計しました。DJイベントやライブを最高の臨場感で楽しんでいただける空間に。
ビールを味わいながら、目で見て音で感じる「B」でしか楽しめない体験をお届けします。
ビールの種類は20種類。 ここでしか飲めないものも!

「B」のビールはほとんどがアメリカから直輸入。タップと瓶を合わせて20種類ほどの多種多様なビールをご用意しています!中にはここでしか取り扱っていないビールもあります。
私のおすすめはビッグボトル。ワインのようなボトルに入っていて瓶内発酵しているので時間と共に変わっていく味わいを楽しむことができます。容量が多いのでみんなでシェアしてみてはいかがでしょうか。
その他にも、今話題の低アルコールビールやオリジナルビアカクテルもシーズナルでご提供しています。
キリンビールサロンのメンバーがいち早く内覧会に遊びに来てくれました!当日の様子をご紹介します。
噂の施設K5の地下にできた #ブルックリンブリュワリー の内覧会へ。国内でもここにしかない、しかも小売りもしない限定ビールがゴロゴロあります... pic.twitter.com/Q9ZxUqnhyx
— ヤマシタ マサトシ (@OFFRECO1) January 27, 2020
内装も良かった。20メートルの迫力あるカウンターはブロック状の木の集積。建築の墨出し寸法を残して、本家の倉庫リノベを踏襲。
— ヤマシタ マサトシ (@OFFRECO1) January 27, 2020
壁面もブルーグレイの木製パネル貼りで、サイン周りもさりげない。
席数多いしロングカウンターはオペレーション大変そうではあるけど、ハマれば絵になるだろうなぁ。 pic.twitter.com/UPkTwmJ4i4
ブルックリンブルワリーの世界初フラッグシップ店、Bに行ってきました!ここでしか飲めないブルックリンのビールとかビアカクテルとかがあって、フードもめちゃ美味しかった💘!#ブルックリンブルワリー pic.twitter.com/JgD4mAmhuf
— ま お (@mya_o99) January 27, 2020

続いてはフードのオススメ。ぜひ食べていただきたいのは、日本橋馬喰町にある「北出食堂」のオーナー北出茂雄さんが監修したタコスです。彼もまたブルックリンと関わりが深い方なんです。
北出さんはブルックリンにあるレストラン「BOZU」で修行ののち、日本で「北出食堂」をオープンしました。彼が手掛けるタコスは、皮から店内で手作りしています。
一つひとつ個性豊かなタコスはビールとの相性も抜群。ビールに合わせて数種類ご用意していますので、食べ比べと飲み比べをして自分好みの組み合わせを見つけてみてください。
ビールとカルチャーで、日本橋兜町に再び活気を

「B」では、今後ライブやワークショップなどのイベントも開催予定です。来る度に違った空間をお楽しみいただけます。お気に入りのビールやアートを見つけにきてください!
お店の最新情報は、公式Instagramからご覧いただけます!
※「B」で一緒に何かしたい!というアーティストの方も大募集中です。お気軽に店内スタッフまでお声かけくださいね。

「B」のアルファベッドが目印です!
構成・編集:アカハネカオリ
写真:狐塚勇介