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「#社会人1年目の私へ 」を振り返って

note投稿コンテスト「#社会人1年目の私へ」を皮切りに始まった「KIRIN交差点プロジェクト」が、6月28日のトークイベントをもってひとつの区切りがつきました。

ひと段落ついたこともあり、足掛け半年のこのプロジェクトを振り返ってみたくなりました。今回は、私たちがこの企画を始めた理由から、盛り上がりを見せたトークイベントまでお届けしたいと思います(書き出したら長文になってしまいました)。

プロジェクト開始前夜

企画が始まったのは今年の1月くらいだったでしょうか。

この時は「社会人1年目の方を応援したい」というゴールだけが掲げられていました。そこでプロジェクトメンバーが集まり、キリンとして何ができるのだろうと話し合うことになりました。

喧々諤々とした議論の中で、ふと「そういえば自分たちが社会人1年目のときってどうしていったけ?」という話になりました。いわゆる雑談です。

そこから参加メンバーが社会人1年目の頃を振り返ってポツポツと話し出しました。

すると、ひとりが話し終わるとみんな一様に頷き始めるんです。「いやー、大変だったね」とか「それは恥ずかしかったね」とか。

でもその話しているときの雰囲気がとても温かったんですね。そして全員が話し終わったときに、とあるメンバーが言った「私たち、なんとかなってるね。大丈夫大丈夫」という言葉がきっかけとなり、この企画の骨子が固まりました。

つまり、社会人の先輩たちが自身の社会人1年目を振り返り、いつかの自分に向けて投げかけた言葉が、社会人1年目のみなさんにとって、どんな応援歌より、どんな激励よりも、一番実感のもてる「支え」になるんじゃないか、そう思ったんです。

そこから一気に議論は進み、note投稿コンテスト「 #社会人1年目の私へ 」がスタートすることになりました。「KIRIN交差点プロジェクト」としたのは、社会人1年目の人たちと、かつて新社会人だった人たちが集まる交差点のような場所を作れれば、という思いからでした。

最終的に企画が決まったのは4月直前。外では桜が咲き始めていました。

3,000件を超える「エール」が集まったnote投稿コンテスト「#社会人1年目の私へ」

そんな風にして、4月19日からnote投稿コンテスト「 #社会人1年目の私へ 」は始まりました。公開してすぐに続々と投稿が集まり、コンテスト開始1週間で600件もの投稿が集まったときには、デスクで小さくガッツポーズをしたのを憶えています。

またコンテスト開催にあたって、カツセマサヒコさん、チャーリーさん、サクちゃんさんに、お手本作品を制作していただきました。作品はこちらからご覧いただけます。

応募期間終了時には3,000件以上投稿が集まりました。まさかこんなに集まるとは思ってもみなかったので、正直とても驚きました。何より3,000人以上の方が、自分を振り返り、自分に向けてエールを送っているという事実に、深く感動しました。

悩みに悩んだ審査結果についてはこちらをご覧ください。

毎日増え続けるnote、そのひとつひとつに目を通しながら、私自身もやってしまったような失敗話に胸がチクッとしたり、過去の自分に向けられたのではないかと思えるようなエールにグッときたり…それでも読み終わった後にはふっと気持ちが軽くなるような、少しだけ視界がクッキリするような、そんな気持ちになりました。

集まる投稿に目を通しながら感じたのは、投稿者の皆さんにとって過去の自分へ言葉をかけることが、自身の現在地を再確認するきっかけになっているのではないか、ということです。

「交差点」というのは、もしかしたらnoteに投稿した人自身の過去と今が出会う場所なのかもしれないなぁと、そんなことを感じました。社会人1年目のみなさんへ向けた取り組みでしたが、投稿コンテストを通して、少し違った形で拡がっていくような高揚を憶えました。

投稿コンテストが開始してから週に1度、集まった投稿から5つをピックアップし、公式noteに掲載していました。今回受賞という形で選考されなかったnoteの中にも本当に素晴らしいnoteがたくさんあります。以下の「マガジン」にまとめておりますので、ぜひ読んでいただけると嬉しいです。

働くを一緒に考えるトークイベント「#社会人1年目のあなたへ 」

投稿コンテストを行うことを決定したときから、最後は実際に社会人1年目のみなさんとお会いし、直接声をかけ、直接声を聞くイベントで終わることは決めていました。

「社会人1年目のあなたへ。」というイベント名で募集したこちらのトークイベントの参加者は全員社会人1年目のみなさん。そんな方々に声を届けていただくのは、noteコンテストの「 #社会人1年目の私へ 」でお手本投稿を書いていただいたお三方です。さらに、社会人1年目の方に一番近い存在として、弊社2年目のスタッフ森瀨も登壇席に座らせていただきました。

当日の様子は、こちらにアーカイブしております。お時間ある方は(とはいえ2時間強あります…)ご覧いただければと思います。

トークイベントでは、カツセさん、チャーリーさん、サクちゃんがこれまで歩んできたご自身の経験の中から実際にやってきたことや乗り越えてきたことを話しつつ、会場からの質問にひとつひとつていねいに答えていきました。

2時間では足りないほど、言葉で溢れたイベントでしたが、それでもギュッと濃縮されたトークイベントになったと思います。

すべての言葉を紹介するのは難しいので、私の方から少しだけ。

カツセさんは、社会人1年目の頃に挫折されたことに触れ、「過去の自分がいつか現れるんじゃないかって危機感があって、『今何やってのんの?』と問われてすごい悲しい顔されたら嫌だな」と過去の自分が今の自分を見たらどう思うのか、そう思って「今」と向き合っていたと言います。

会場にいる社会人1年目の方々には「配属された部署や会社の制度によって夢が叶いそうになかったときは、その夢を“諦める”んじゃなくて“しまっておく”くらいに考えておくのがいいと思っている」と伝え、「10年後くらいにある日突然、しまっといた夢が叶ったりするのが人生だと思う」
と締めくくりました。

チャーリーさんは、社会人1年目の頃に習慣化していた「ヒットワード」を挙げ、「その日に印象に残った言葉を書き留めていました。その『ヒットワード』を通して自分の悩みを構造化し理解することが、悩みを解決する仕組みだった」と話します。

社会人1年目のみなさんには「好奇心の火を絶やさないこと」とメッセージを贈りました。チャーリーさんが、自身のやりたいことを100個並べた「ドリームリスト」を作ることでやりたいことの「棚卸」をしていたことに触れ、しっかり自分の欲と向き合う大切さを教えてくれました。

社会人1年目は、ほぼ慣れだから。慣れるだけで合格100点みたいなものだから」と優しく言葉をかけてくれたのはサクちゃん。テーブルに置いてあったペットボトルを手に取り、それが作られ、自分の手に渡るまで、どんな仕事があるかを想像することで、世の中は誰かの仕事でできていることを考えることが大切だと言います。

そのうえで社会人1年目のみなさんには、「自分のため、誰かのため、両方の眼鏡をもつ」バランスが必要であると言い、「自分のためだけでも、他人のためだけでも仕事は成り立たない」と語りかけました。

社会人2年目のキリン森瀨は、「憧れのところに来たのにうまくできない自分が不甲斐なかった。申し訳ないと思っていた」と1年目の頃を振り返ります。

ただ、次第に「そもそもすぐに成果が出るはずがない」と開き直れるようになり、「1年経って、少しでも成長している実感を持てるようになってから楽しくなった」と明るく話しました。

イベント中、Twitter上では「#社会人1年目の私」で参加者や動画閲覧者に向けて質問コーナーを設けました。タイムライン上には、質問だけではなく、これからどうしていきたいか、の決意で溢れていました。それはイベントが終わった後もしばらく続きました。

イベントが終わってすぐに、イベントに参加した感想をnoteに書いていただける方もいました。ひとつのイベントがきっかけとなって「次の一歩」を発信し、それがまた誰かの決意につながっていくこと、そんなつながりを感じられてとても嬉しかったです。

最後に

最後に。このイベントを最後まで一緒に駆け抜けてくれたメンバーに「ありがとう」と言わせてください。

一緒に企画を考えたキリンのみんな、企画を形にしてくれたパートナー会社のみなさん、素敵な投稿を集める場を提供してくれたnoteのみなさん、トークイベントで素敵なお話を届けてくれた登壇者のみなさん、本当にありがとうございました

そして何より、私たちが始めたこの企画に共感してくれてnoteに投稿してくれた3,000人以上のみなさん、トークイベントに来てくれたみなさん。本当に、本当にありがとうございました。

note投稿コンテスト「 #社会人1年目の私へ 」で社会人1年目を振り返り、トークイベント「社会人1年目のあなたへ 」では、振り返った先輩から直接社会人1年目の方々に声を届け、そして受け取った1年目の皆さんが「社会人1年目の私」としてこれからを語る。今回のプロジェクトが、先輩と後輩が交わり、そしてまた一歩を踏み出す「交差点」になれていたなら、主催者としてこれ以上嬉しいことはありません。

イベントの最後に関係者一同で撮った写真は宝物になりました。そして言わせてください。

「KIRIN交差点プロジェクト」はこちらのメンバーでお届けしました!

長くなりました。これでこのプロジェクトは終わります。
またどこかで集まれたらいいなぁ。

それでは、また次の乾杯まで。