ビールを通じて人を知る、多様でフラットなコミュニティ【#キリンビールサロンの人たち イソガイ ヒトヒサ】
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ビールを通じて人を知る、多様でフラットなコミュニティ【#キリンビールサロンの人たち イソガイ ヒトヒサ】

“これからのビールを考える”というコンセプトを掲げ、2019年に創設されたキリンビールサロン

ビール業界の第一線で活躍するプロフェッショナルの方々をゲストに迎え、様々な角度からビールを楽しむという試みは、お陰様で好評を博し、一期と二期を合わせて約70名の方々にご参加いただきました。

単にビールについての知識を深めるだけでなく、ビール好きの人たちと繋がる場にもなっており、参加者と講師陣の関係は講座が終わった後もオンライングループ内で続いています。

ますますサロン生が増えていく中で、キリンビールサロンの卒業生ひとりひとりにもっと話を聞いてみたい。講師の草野裕美のそんな想いを受けて、草野自らが卒業生の方々にビールサロンの感想を伺う企画『キリンビールサロンの人たち』をはじめることになりました。

記念すべき第一回にお迎えしたのは、ビール雑誌での連載やクラフトブルワリーのアートワークなど、ビールに特化したイラストを数多く手がけているイラストレーターのイソガイ ヒトヒサさん。

一期生として参加してくださったイソガイさんに、まずはビールの絵を描きはじめたきっかけからお話を伺いました。

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【プロフィール】イソガイ ヒトヒサ
ビールのイラストレーター。 ”おいしいビールをイラストに”をコンセプトに制作。イラストを通じてビールの楽しさや多様性を伝える活動を行っている。
HP:https://www.isobrewing.com/
Instagram:https://www.instagram.com/isogaihitohisa/?hl=ja

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【プロフィール】草野裕美
キリンアンドコミュニケーションズ株式会社 工場広報事業部 企画担当。キリンビール横浜工場をメインに開催している「キリンビールセミナー」で、講師としてさまざまな視点で“ビールの楽しみ方・魅力”を伝えている。

会社員からビールのイラストレーターへ

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草野:イソガイさんはビール関連のイラストを数多く手がけられていらっしゃいますが、ビールの絵を描きはじめたきっかけは何だったのでしょうか?

イソガイ:もともとはグラフィックデザイナーとして、13年ほど会社員をしていたんです。だけど、30歳前後のタイミングで、ちょっと別のことをやりたいなと思うようになって。独立することを考えると、デザイナーよりもイラストレーターのほうが積み上がっていくものがありそうだなと思ったんですよね。

だけど、イラストレーターさんって、すごくたくさんいるじゃないですか。そういうなかでやっていくためには、何かのジャンルに特化する必要があるなと思って。そう考えたときに、好きなものなら続けていけるだろうってことで、ビールの絵ばっかり描いてSNSに投稿するようになったんです。

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「ブルックリン・ブルワリー」フラッグシップ店「B(ビー)」のイベント用に描いたイラスト

草野:もともとビールが好きだったんですか?

イソガイ:そうですね。今はいろんなお酒を飲むようになりましたけど、当時はビールしか飲んでなかったですね。

草野:そうだったんですね!ビールにハマったきっかけは何だったのでしょうか?

イソガイ:20代半ばのときに、はじめて飲んだベルギービールですね。焼き鳥屋さんで飲んだのがきっかけでハマって、いろんなベルギービール屋さんを回るようになったんです。あまりに好きになりすぎて、僕の結婚パーティーもベルギービール屋さんでやりました(笑)。

草野:すごーい!ベルギービールは美味しいだけじゃなくて、それぞれにストーリー性があって、そういうところからハマっていく人も多いですよね。

イソガイ:まさに、そういうところからハマっていきましたね(笑)。

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草野:ビールサロンのことは、どういうふうに見つけてくださったんですか?

イソガイ:Twitterのタイムラインに流れてきて、詳細を見たら講師陣がすごく豪華でビックリしたんです。岩手県にある『遠野醸造』の袴田大輔さんや、クラフトビール 専門誌『Transporter』の田嶋伸浩さん、ビールライターの富江弘幸さんもいらっしゃって。それを見て、すぐに申し込みました(笑)。

草野:イソガイさんは、すごく早い段階で申し込んでくださいましたよね。

イソガイ:そんなところまで覚えてらっしゃるんですね(笑)。

草野:いや…すごく驚いたんですよ。「イソガイさんが応募してきてくださった!」って。ビール業界では有名な方ですから。我々も手探りではじめたので不安だったんですけど、イソガイさんのような方も興味を持ってくださる場になりうるんだなと思って、すごく嬉しかったんです。

好きなビールから見えてくる、その人らしさ

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草野:キリンビールサロンの第一期がスタートしたのが2019年11月だったんですけど、はじめての試みだったので、私たちも参加者の方々もお互いに手探り状態で。そういうなかで試行錯誤しながら進めていったので、サロンの骨格は一期生と一緒に作ったという実感が強いんですよね。

イソガイ:そうだったんですね。

草野:はじめる前に、「サロンを通して参加者の方々に自分の好きなビールを見つけてもらいたい」というビジョンはあったんですけど、「コミュニティとして、こういうふうになっていこう」というところまではあまり見えていなかったんです。それは一期生の方々とのやりとりや、毎回アンケートでいただいたご意見を参考にしながら固めていきました。

イソガイ:確かに教える側・教わる側という一方通行な関係性ではなく、いろんな意見交換がありましたよね。

草野:それが本当に嬉しかったんですよね。私は今までずっとお客様と接点のある仕事をしてきたんですけど、お客様と一緒に何かを作り上げるという経験ははじめてで。「こういうコミュニケーションのしかたもあるんだなぁ」って、すごく学びになりました。

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イソガイ:僕も参加してみてすごく楽しかったですし、何より草野さんのビール愛に驚かされました。

何回目か忘れちゃったんですけど、鎌倉にある『ヨロッコビール』さんのビールをご用意してくださったじゃないですか。あのビールって現地に行かないと買えないことを知っていたので、どうしたんだろうと思ったら、現地まで行って買ってきてくれたとおっしゃっていて。

草野:現地で購入して、台車を借りて、近くのコンビニからビールを送ったんです(笑)。

イソガイ:それを知って、どれだけ時間と手間をかけているんだろうってビックリしたんですよ。情熱がすごいなって。

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草野:すごく美味しいビールだから、みなさんに飲んでもらいたかったんですよね。

そういえば、第一期の初回で、参加者のみなさんに「わたしの好きなビール」というテーマで、ビールを持参してもらったじゃないですか。あのとき私、すっごく緊張していて。

イソガイ:えー、そうだったんですか?

草野:まだみなさんのことを知らない状態だったから、「試されている」って気持ちだったんです。「この講師は、どれだけビールのことを知ってるんだ?」って思われているんだろうなって。

イソガイ:なるほど(笑)。

草野:みなさんがどんなビールを持ってくるかは当日までわからない状態だったじゃないですか。で、実際に持ってきてくださったビールを見たら、すごく個性豊かだし、マニアックなものも多くて、「すごい人たちが来ちゃったな」と思ったんですよ(笑)。

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第一期の初回でみなさんが持ってきてくださったビールをジャンルごとに図式化したビアマップ

イソガイ:やっぱりみなさん気合いが入っていたんじゃないですか。「ちょっと尖ったビールを持っていこう」みたいな(笑)。実際、難しかったですもん、好きなビールを1本選んで持っていくっていうのは。

草野:イソガイさんは、たしか奥多摩にある『VERTERE』さんのビールを持ってこられていましたよね。

イソガイ:そうですね。ちょうど缶が出たばかりのタイミングだったので『VERTERE』さんのパシフローラというビールを持っていきました。奥多摩に行く途中の道が台風で崩れた被害の支援にもなっているビールだったんですよ。純粋に味が好きだったし、そういう取り組みも素敵だなと思って。

草野:そのお話を聞いて、「この方はビールに詳しいし、環境意識も高い方なんだな」と思ったのを覚えています。

あのとき、みなさんがビールを選んだ理由を「こうやって出会いました」とか「地元のビールなんです」って話してくださったのを聞いていて、やっぱりビールって面白いなと思ったんです。好きなビールを通して、人となりが見えてくる感じが。

イソガイ:それは僕も思いました。やっぱり、選ぶものには、その人らしさが出ますよね。

参加者と一緒に作ってきたビールサロンのコミュニティ

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草野:ビールサロンを単発じゃなくて全5回というプログラムにしたのは、参加者の方々の交流が深まればいいなという想いがあったからなんです。実際、回を重ねるごとにみなさんが仲良くなっていくのを感じましたし、終わったあとに参加者同士で飲みに行くなんてこともありましたよね。

イソガイ:そうですね。僕も最初はほとんど知り合いがいなかったので、サロンがはじまってから仲良くさせていただいた方が多かったです。Facebookのコミュニティページでも繋がりが生まれましたし。

草野:Facebookのコミュニティページも、最初は私たちが頑張って投稿しなきゃと思っていたんですけど、みなさんがすごく積極的に投稿してくださって感激しました。飲んだビールを気軽にあげていく「今日のビール」のスレッドには、もう1,500くらいの投稿がありますからね。

イソガイ:あれもたしか、参加者側から「こういうのやったらどうですか?」って声があってはじまったんですよね。

草野:そうそう。だから、本当にみなさんと一緒に作っている感覚があるんですよね。

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草野:これはすごく勝手な私の妄想なんですけど、キリンビールサロンも次が第三期で、そうなるとこれまでに参加してくださった人数が総勢で100名を超えるんですよ。

そうやって徐々にコミュニティが広がっていくなかで、卒業生の方々には運営側として参加してもらえたら嬉しいなと思っていて。

イソガイ:いいですね!僕も何かできることがあれば、是非。

草野:本当ですか?嬉しいー!

本当にありがたいことに、一期生、二期生のなかには「卒業したあとも何か手伝えることがあれば!」って言ってくださる方もいるんですよね。そんなことを言っていただけるなんて、まったく想像してなくて。

だって、お金をいただいて参加してくださっているのに、さらに手伝ってくれる方がいるなんて思いもしないじゃないですか。

イソガイ:でも、参加者側としては真逆の気持ちもあって。

さっきも言いましたけど、このビールサロンって運営側の熱量がすごくて、ものすごく時間も手間もかけられているんですよね。それを考えると、絶対に採算合ってないよなって思います。大丈夫なのかなって(笑)。

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草野:あははは(笑)!

イソガイ:そう思うくらいのことをしてくださっているので、たぶんみんな運営チームのことを好きになっちゃうんですよ。だから、自然と協力したくなるんだと思います。

草野:そんなこと言ってくださるなんて…。本当にこのサロンをやってよかったです(笑)。

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草野:私はサロンをやる上で、「参加者の方も、運営チームもがっかりさせたくない」って気持ちが強くあったんですよね。

何もかも完璧とまではいかなくても、せっかく集まってくださるんだから、がっかりするような内容にはしたくないなって。

イソガイ:あぁ、そう言われると、なんとなく熱量の根幹がわかった気がします。

草野:そうなんですよ。でも、その気持ちもやっているうちに少しずつ変わってきました。

最初はすごく気負っていてしんどいときもあったんですけど、だんだんみなさんとの関係性ができていくうちに、「自分たちだけで作らなくてもいいんだな」と思うようになって。

別にみなさんの好意に甘えたわけじゃないんですけど、相談すればご意見もくださるし、一緒にサロンという場を作っていけばいいのかもな、と。今でも不安はありますけど、自分の気持ちは少し変わったなと思います。

キリンビールサロンの4回目でビール作りを行った。その前日に描いたイラスト

イソガイ:それは、こちらとしてもすごく嬉しいですね。

草野:それがきっとコミュニティなんですよね。私も最初はコミュニティっていうのが何なのか本当にわからなかったんですけど、単に人が集まるだけじゃなくて、こうやって信頼関係を築いていくことなんだなって。今は、そういうふうに思いはじめているところです。

ビールサロンで出会った思い出の1本

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草野:今日は、キリンビールサロンで出会った思い出深いビールを1本ずつ持ってこようというお話をしていました。イソガイさんは、何のビールを持ってきてくださいましたか?

イソガイ:僕は、これですね。『遠野醸造』さんのペールエールを持ってきました。

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イソガイさんがデザインした『クラフト麦酒酒場 シトラバ』のグラス

草野:えーっ、ウソー!?私と一緒だ!

イソガイ:えー!すごいっ(笑)。あれだけたくさんのビールが出たなかで、まさか一緒になるとは!

草野:やだー!すごくないですか、これ(笑)。

イソガイ:いや、ビックリですね(笑)。

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草野:イソガイさんは、なぜこのビールを持ってこられたんですか?

イソガイ:これはですね、コロナ禍で開催されたスピンオフ回があったじゃないですか。

草野:オンラインで開催した第二期の二回目ですね。「日本のビールについて」というテーマで、一期生の方々にも参加してもらって。

イソガイ:そうです、そうです。

あのときはオンライン開催だったから、参加者それぞれの家に講義で使うビールが送られてきたんですよね。そのなかに、このビールが入っていたんです。たしか、まだ世に出る前のタイミングで、僕的にはすごいサプライズだったんですよ。

草野:そうそう。すごく時間のないなかで、遠野醸造さんが総出で準備をしてくださったんですよ。賞味期限の印刷が間に合わないから、全部手書きで記載してくださって。

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イソガイ:あれはめちゃくちゃレアでしたよね。そういうサプライズが多いんですよ、ビールサロンは。「どれだけ喜ばせようとしてくれるの!」と思いましたよね。そりゃ、好きにもなっちゃいますって(笑)。

草野:あれは本当に遠野醸造さんのお陰です。それに、みなさんがすごくいいリアクションをしてくれるから、こっちも毎回張り切っちゃうんですよね(笑)。

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イソガイ:ちなみに、草野さんは、なぜこのビールを持ってこられたんですか?

草野:私はずっと海外のビールが好きで飲んでいたんですけど、ビールサロンを通じて改めて日本のビールのよさを実感したんです。ゲストの方のお話を伺ったり、参加者の方がいろんなビールを持ってきてくださったお陰で。

そうやって、さらにビールの世界を広げてくれた1本だったので、『遠野醸造』さんのペールエールを持ってきました。

イソガイ:すごくわかります。日本のビールいいですよねー。

草野:まさか同じビールになるとは思いませんでしたけどね。せっかくだから乾杯しましょう!

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草野:最後にイソガイさんから今後、キリンビールサロンへの参加を検討している方に向けて一言いただいてもよろしいですか?

イソガイ:はい。僕はビールが好きになってから、いろいろと自分で勉強したり、醸造家さんの講演を聞きにいったりしていたんですけど、それでもビールサロンではまだまだ新しい発見があったんですよ。

それだけ毎回の内容が濃いので、すごくビールが好きな人でも、ちょっと気になってるという人でも楽しめると思います。

参加者には本当に様々な方がいるんですけど、“ビールが好き”という共通点だけですごくフラットに話ができます。気の合う友達もできると思うので、少しでも興味があれば参加してみてほしいですね。

草野:ありがとうございます。最初の1歩を踏み出すのって、なかなか勇気がいることだと思いますけど、きっとみなさん同じ気持ちだし、それを尊重する方ばかりがいつも集まってくださるので、気になったら覗きにきてくださると嬉しいです。イソガイさん、今日はありがとうございました。

イソガイ:こちらこそ、ありがとうございました!

今後の『KIRIN BEER SALON』も乞うご期待!

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今回の連載企画「#キリンビールサロンの人たち」のマガジンイラストをイソガイさんに描いていただきました!一杯のビールからはじまり、講師と参加者みんなでビールを楽しく学ぶキリンビールサロンの様子を表現していただいています!

今後もキリンビールサロンに参加していただいた「ビールサロンの人たち」にお話を伺っていきます。今後の開講計画も進行中。

最新情報はキリンビールサロンのページをご確認ください。

■イソガイさんがデザインで関わったお店

クラフト麦酒酒場 シトラバ中野店
クラフトビール15タップを備えるお酒を気軽に楽しめる酒バー。フライドチキンが美味しい。
facebook:https://www.facebook.com/citraba.nakano/

■『KIRIN BEER SALON』に関する記事はこちら

文:阿部光平
写真:土田凌

『小岩井 純良バター』で、華やぐおつまみタイムを。
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