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【写心館#15】お客さまの健康のため、お客さまの目線で議論を重ねることを大切に #オープン社内報
キリングループ会社全体の取り組みを紹介するインターナルブランディングWebサイト『KIRIN Now』。そのなかの一つで、従業員の仕事に対する想い、働くうえで大切にしていることを自分自身の言葉で伝える『写心館』というコーナーをnote上で公開しています。
▼連載の経緯はこちら
『写心館』第15弾は、キリンホールディングス 品質保証部 信頼性保証室の松浦 希実さんです。

【プロフィール】松浦 希実
キリンホールディングス 品質保証部 信頼性保証室
大学院修士課程修了後、大学病院で管理栄養士として3年半勤務。栄養指導などに従事したのち、再び大学院に入り、博士課程で食と健康に関する研究(栄養疫学研究)に取り組む。2020年にキャリア入社。キリン中央研究所、ヘルスサイエンス研究所を経て、2023年から品質保証部。
大切なのは、お客さまの視点から議論を尽くすこと
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私たちが扱っているのは、主に「機能性表示食品」です。これは、消費者庁に届出をすることで、事業者の責任において科学的根拠(エビデンス)をもとに機能性を表示できる食品のこと。エビデンスの有無を判断する私たちの仕事は、高い専門性が求められます。
信頼性保証室と聞くと、「基準に従って厳しく指導をする仕事」をイメージされるかもしれません。たしかにそうではありますが、特に大切にしているのは互いに議論を尽くすこと。私たちは品質保証部の一員として、あらゆる視点から事業に関わる人たちと議論することを心掛けています。
商品を見極める際には、第三者目線や科学的・制度的な観点が必要です。しかし、何よりも大切なのは「お客さまの視点」に立つこと。私は、家族に「この商品はいいよ」と自信を持って紹介できるかを考えることで、お客さまの視点に立つようにしています。
ときに、メンバー間で意見がぶつかることもあります。そういったときに必ず立ち返るのは、「お客さまの期待に応えられる商品とは何か」ということです。お客さまには、表示された機能性を信頼してご購入いただくからこそ、それを保証する責任が私たちにはあります。仕事を通じて、お客さまの健康管理に貢献できることが、何よりもうれしいです。
抱き続けていた「人の健康に役立ちたい」という想い
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私は、ちょっと特殊な経歴を経て、この仕事にたどり着きました。もともと家族のために料理をするのが好きで、「どうせ食べてもらうなら、健康を意識した料理をつくりたい」という想いから、栄養学に興味を持ちました。大学では管理栄養士養成課程で栄養学を学び、その後、大学病院で管理栄養士として3年半勤務しました。
大学病院ではEBN(Evidence-Based Nutrition)というエビデンスに基づき栄養面にアプローチする考え方をもとに、栄養指導などを担ってきました。患者さんと接するうちに、臨床現場におけるエビデンスの重要性を実感し、「人の健康に役立つ研究をしたい」という想いが芽生え、大学院博士課程に入り直しました。
その後、臨床の世界に戻るか、大学教員を目指すか悩んでいたところ、学内で開催された就活イベントでキリングループの話を聞く機会がありました。そこで、「キリンの商品やサービスを通じて、お客さまの健康管理のお手伝いができるんだ」と魅力に思い、2020年に入社しました。
入社後はキリン中央研究所に配属され、2023年4月からヘルスサイエンス研究所配属に。2023年9月から品質保証部に異動し、今に至ります。
学び合いによって成長する姿勢こそキリングループの魅力

信頼性保証室は、主に機能性表示食品の信頼性を保証する役割を担っています。その業務範囲は、素材の開発段階からお客さまのもとに届くまで、全過程におよびます。
具体的な業務としては、食品に含まれる成分の安全性と機能性を立証するデータや分析結果のアセスメント(※)や、機能性表示食品の広告のアセスメント、お客さまの体調に関する情報の解析などがあります。
※研究開発部門で作成した安全性や機能性を示す資料や、マーケティング部門で制作した広告などを客観的に評価すること
また、機能性表示食品の販売には、消費者庁への届出が必要なので、届出資料の内容に不備がないか、お客さまに正しい情報が伝わるパッケージになっているか、などの確認も行います。

最近では、機能性のエビデンスを評価できる人財の育成にも力を入れています。機能性のエビデンスを評価する手段に、「システマティックレビュー(SR)」という高度な研究手法があります。これは、世界中から系統的かつ網羅的に収集された論文を、定められた基準にもとづいて評価する手法で、幅広い知識や論文を読み込む力が求められます。
機能性表示食品における機能性のエビデンスは、SRに基づいて示されることが多く、商品の信頼性を担保するためにも、SRのスキルを全社で高めたいと考えました。そこで、SRに関連する研究所や信頼性保証室のメンバーで集まり、機能性を科学的根拠に基づいて適切に評価・報告する技術を習得する勉強会の企画や、人財育成プログラムの立ち上げなどを行ってきました。
また、大学教員としてのキャリアに興味があったことから、SRのことをわかりやすく伝える試みを通じて、参加者から「学びになった」「業務に役立った」といった声を聞けたことは、とてもよかったです。
今回、人財育成に携わるなかで、互いに学び合い、成長しようとする姿勢こそが、キリングループのよさだと気付きました。これからも関係者全員で学ぶことで、キリングループのさらなる強みにつなげていきたいですね。
「攻め」の視点も大切に、新たな挑戦の後押しをしていく
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今後は、大学院や臨床現場で培った専門性を活かして、ヘルスサイエンス事業のエビデンス検証に関わる業務や情報発信にも携わってみたいです。
キリングループは、新たなヘルスサイエンス領域への挑戦を始めており、これまで扱ってこなかった素材や商品の信頼性保証にも取り組んでいます。
前例のない商品、まだ世の中に浸透していない商品の信頼性を、どのように保証していくのかを考えることは、私たちにとって重要な課題です。信頼性保証室の一員として「守り」の姿勢だけでなく、「攻め」の視点も持ちながら、お客さまの健康管理に貢献していきたいです。
noteでお届けするグループ報『写心館』次回もお楽しみに!
『写心館』では着飾っていない話を、できるだけストレートにお伝えすることを心掛けています。これからも、従業員の仕事に対する想い、働くうえで大切にしていることを本人の声を大切にしてお届けしていきます。次回もお楽しみに!
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