「#わたしとキリン」を通して見えた“キリンらしさ”とは
2021年からスタートした連載企画「#わたしとキリン」では、これまで部門や職種の異なる11人の社員の、働くうえで大切にしている価値観を追いかけてきました。
今回、KIRIN公式noteをアップデートし、「働くを語る」というカテゴリを立ち上げたこのタイミングで、あらためて「#わたしとキリン」を振り返り、出演者が働くうえで大切にしている “第4の価値観”を通して、 “キリンらしさ”を考えてみることにします。
※内容・登場従業員の所属は取材当時です。
まだないものを作っていかなきゃいけない
記念すべき第1回に登場したのは、社内で有志の企業内大学「キリンアカデミア」を立ち上げた中尾真理。
趣味のグラフィックレコーディングやデザインスキルを活かしながら、有志活動の社内企業大学「キリンアカデミア」の立ち上げ・企画・運営を推進しています。既存のものにとらわれず、次々と新しいことに挑戦する彼女の第4の価値観には、熱い志がありました。
何百回もやることで、ちょっとずつトゲがとれて、磨かれていく
第2回に登場したのは、入社時から現在まで営業担当として働く土屋宗一郎。
社内外で得た学びから労働環境の改善に取り組んだり、これまでに2度の育休を取得したりと新しい働き方を積極的に実践しています。営業職としてお客様から学ぶことも多いという彼の第4の価値観には、10年間の営業経験で培ってきた対話の秘訣がありました。
仕事って、やらされている限りは本気が出せない
第3回に登場したのは、ブランド担当として戦略立案から商品開発、広告制作までを手がける二宮倫子。SNSを中心に大きな話題となるアウトプットを数多く生み出してきました。
業績を見る限りストイックに仕事と向き合うタイプかと思いきや、意外にも彼女は「仕事は好きなんですけど、本当は働きたくないんですよ」と言います。それでも次々と新たなブランド価値を生み出し続けている秘密は、彼女が大切にしている第4の価値観にありました。
楽しみながら仕事をしていけたら自然と続いていくし、周りも巻き込まれてくれる
第4回に登場したのは、シャトー・メルシャンのブランドマネージャーとして、お客様とワイン、ワイナリーをつなぐ仕事をしている藤原美穂。
ワインの多様性に魅せられ、プライベートでもコロナ前までは毎年海外のワイナリーへ行っていたという彼女。「好き」を仕事にし、世の中にその魅力を発信し続ける彼女には、どんなときにも揺るがない第4の価値観がありました。
怖くても面倒くさくても、とにかく対話をする。その一歩で未来が大きく変わってくる
第5回に登場したのは、採用チームのリーダーとして、新卒やキャリア採用、キャリアリターン採用、副業人材などの受け入れなどを担当している土屋洋平。
学生時代から「人と関わること」が好きだったという彼は、人事・採用の仕事を「仲間探し」と捉え、社員と会社が共に成長していけるような姿を目指しています。「事業の未来を形作る採用」を掲げて仕事に取り組んでいる彼の第4の価値観には、これまでの人生で培ってきた人間関係の極意が詰まっていました。
お客様を笑顔にしたいなら、まずは私達が笑顔になるような働き方をする
第6回に登場したのは、日本初の糖質ゼロビールとして誕生した『一番搾り 糖質ゼロ』の開発を担当した森下あい子。
研究員として、お客様に新しい価値をお届けするための開発に取り組む彼女は、二人の子を持つ母親でもあります。そんな彼女が大事にしている第4の価値観には、仕事を円滑に進め、目指す世界に近づくための秘訣が隠されていました。
過去の経験は、上手くいかなかったとしても無駄にはならない
第7回に登場したのは、カフェインクリア製法の開発を担当し、2014年に世界初となるペットボトル入りカフェインゼロ緑茶飲料を実現した塩野貴史。その技術が讃えられ、現役のキリン社員として初めて紫綬褒章を受章した研究員でもあります。
「いくら時間と想いを注いで作った商品でも、売れなければ市場から消えてしまうこと」にもどかしさを感じ、技術を社内外に伝えることで商品価値を高めていった塩野。
彼が仕事のなかで築いてきた第4の価値観には、自分を後押ししてくれた先輩たちへの感謝と、未来を託す後輩たちへのエールが詰まっていました。
“愛情”というのは無関心の対極にあるもの。だから、仕事にも人にもしっかり向き合っていきたい
第8回に登場したのは、仙台工場の醸造担当として入社後、ドイツへのビール留学や研究所勤務、スプリングバレーブルワリーの立ち上げなどに携わってきた鎌田敏裕。
人生の岐路でたくさんの人の言葉に支えられてきたという彼が大切にする第4の価値観には、さまざまな立場の仕事を経験したからこそ見えてきた、仲間と仕事に向き合う真摯な姿勢がありました。
プロセス憎んで人を憎まず
第9回に登場したのは、コーポレートコミュニケーション部IR室で主務をつとめる松田憲。IRとは“インベスターリレーションズ”の略で、企業の戦略を株主・投資家の方に伝える重要なポジションです。
そんな彼が大切にする第4の価値観には、さまざまな経験をしてきたからこそ確信した、人間関係の基礎が詰まっていました。
挑戦してきた経験が、人生の糧になっていく
第10回に登場したのは、飲食店の営業を3年、大手チェーンの本部営業を3年経験し、2022年の秋からは総合商社へ出向し、アメリカの食品メーカーにて勤務している山田あよん。
身を置く環境を次々と変えながらも、自分らしく働き続ける彼女が大切にする第4の価値観には、不安や困難を乗り越えるための前向きな力がありました。
与えられた場所で逃げずに精一杯努力して成果を出すことが、自分の行きたい場所に連れていってくれる
第11回に登場したのは、工場での総務広報や、飲食店向けの営業などの現場を経て、憧れだった人事の仕事に取り組んでいる北瀬悠。
自分に与えられた役割を全力でこなし、常にチームで成果を出すことを考えている彼が大切にする第4の価値観には、失敗を自分の糧に変えていくための力強い信念がありました。
これまでの「#わたしとキリン」を振り返って
この企画を考えていた時は、従業員の「リアルな声」を集めることで、キリンらしさの輪郭が見えてくるのではないか、という狙いがありました。
「第4の価値観」としたのも、拵えられていない、自分の中にしかない想いや言葉を引き出すことで、よりリアルさを帯びると思ったからでした。
11人に話を聞いて、当初の狙い通りに「キリンらしさ」が見えてきたかと問われれば「余計わからなくなってきた」と言わざるをえないでしょう。でもそのことが「やっぱりキリンって面白いな」とも思わせてくれてもいます。
ただ、それでもひとつだけ傾向はあります。
取材中、これまであったことについてはスルスルと話すのですが、「第4の価値観は?」という質問が出た途端、皆一様に歯切れが悪くなり考え込んでしまうんです。事前に質問は送っていて、質問されることはわかっているのに決まって黙り込んでしまう。
その姿に、キリンで働く従業員の一端が見えているような気がします。それを簡単に言語化するともったいないのでここではしないですが、その姿を見るたびに、うれしいような、安心するような感覚になるので、きっとポジティブな傾向なんだと思います。
これからも、そんな悩み続ける従業員の言葉にお付き合いいただけるとうれしいです。
また、今年は「#わたしとキリン」に加え、若手従業員による「これからの所信表明」をお届けする連載や、キリンから次のキャリアへ進んだ方の現在を追う企画など、さまざまな「働く人」に注目した企画を予定しています。
今後もお楽しみに。